1話 ハンターさんの心得
ここはとあるオンラインゲームの世界。
俺は杉本 啓介。中学2年生だ。
何故俺がこの世界にいるのか分からない。
だがしかし、このゲームを俺は毎日のようにやっていた。
おれはこのゲームで「ミロク」として遊んでいた。
このゲームは、ほぼモン●ンのようなもの。
あらゆるモンスターをなぎ倒し、その報酬等で装備を完成させていく。
そしてオンラインゲームのため、世界中の人々と一緒にハンティングへ出かけることができるのだ。
俺はひょんな事でこのゲームの世界に入り込んでしまった。
そして、時は4日前に遡る。
「あぁー、だりぃーよー、早く帰ってこいよー」
そう呟いているのはミロクだった。
ミロクは啓介がログインしてくれてないため
啓介が帰ってくるまでベッドから動けないという規制がかけられている。
みんなにはこの辛さがわかるだろうか。
何も出来ずに横たわっている。
しかも人間は待っている時間が長く感じてしまうもの。
そのせいで余計辛く感じてしまうのだ。
いつもなら、ずっと寝ているので辛さは感じないが、稀にこのように目がさめてしまうことがある。
「ただいまぁー!」
啓介は学校が終わり急いで家に帰ってきた。
そして啓介がただいまといった所で返事は帰ってこない。
なぜなら、両親は仕事でいないからだ。
母親なら朝と夜はいるのだが、父親は離れたところに住んで仕事をしてるため
帰ってくることは殆ど無い。
「お?帰ってきた?啓介が帰ってきたのか?!」
ミロクはちょっと嬉しそうな顔を見せた。
啓介は駆け足で階段を登り、自分の部屋に入るとカバンを投げ捨て
いきなりパソコンの電源を入れた。
完全に起動するまでの時間を使い制服を脱いで部屋着に着替えた。
啓介は完全なる厨2病だ。厨2病の日本代表だ。
そのせいか、部屋着も見事にダサい。
パソコンの電源がつくと、啓介はログイン画面を開いた。
そして、パスワードを得意の高速タイピングで打ち、ログインを完了した。
―――――――ミロク さんがログインしました。
「お?おぉー?!動けるぞぉ!帰ってきたのか、啓介ー!!やっとだぁー!」
ミロクのテンションはかなり上がった。
「なにこの解放感!?素晴らしぃ!」
ミロクはそのまま集会所へ向かった。
集会所とはクエストを受注できる場所で、クエストに関する情報が沢山乗っている場所でもある。
そして、集会所につくとそこはいつも以上に賑わっていた。
そう、今日はクエスト報酬1,5倍DAYだ。
そのせいでたくさんのハンターたちがここを訪れているのだ。
そして、ミロクがログインして2分も経たないうちに一人の男性がこっちに駆けつけた。
「おぉーい、ミロクゥー!遅かったじゃねぇか!」
「あ、いや、悪いな。啓介の帰りが遅くってよ」
「そうか、それはしゃあないな!俺らからすると、ご主人様見てえなもんだもんな!」
「あぁ、そうだな」
ミロクがログインするや否や駆け寄ってきたのはいつも一緒にクエストへ行く
「たかやん」だ。
ミロクと同じくらいの実力の持ち主で毎回たかやんと共にクエストへ行っている。
たかやんはおっちょこちょいで天然混じりなムードメーカーだ。
あいつがいるだけで雰囲気が明るくなるような感じだ。
------
まずは、クエストのレベルについて説明しよう。
クエストのレベルには3段階存在する。
下から、下級、上級、アドバンス級と存在する。
ある一定のクエストをクリアすると村長からランクアップクエストを指示されるはずだ。
ランクアップクエストとはそのクエストをクリアするとその上の級のクエストに挑戦できるようになるものだ。
クエストはクエスト一覧表にズラリと並んでいる。
その中から一つ選び、受付嬢に申し出るとクエストを受けられる。
そして、クエストの依頼は誰でもできる。
村長に頼み報酬を用意できたらクエスト一覧表に貼り付けられる。
コレでクエストについての説明を終える。
次に、職業について説明する。
職業とは、得意分野のことを現す。
その職業で使える武器が決まってくる。
ではその職業を1つずつ説明していこう。
まず一つ目の職業はソルジャーだ。
ソルジャーは主に剣を使って戦う職業だ。
剣にもいろいろな種類がありリーチが長くて重いものや、リーチが短く軽いものなど
様々な種類のものがある。そして、それぞれメリットデメリットが存在する。
そのなかのメリットを生かし、デメリットをどれだけカバーできるかがキーになるだろう。
そしてソルジャーが扱える武器は、大剣、太刀、短剣、双剣、槍などが存在する。
2つ目はガンナーだ。
ガンナーは主に銃などを使う遠距離攻撃で攻める職業だ。
銃などを使うにあたって必要不可欠なのが銃弾だ。
それが切れると銃を撃つことができないため、単なる役立たずになってしまう。
そのようなことを、弾切れ、ということが多い。
そしてガンナーが扱える武器は、拳銃、ボウガン、ライフル、二丁拳銃、弓などが存在する。
そして最後がマジシャンだ。
マジシャンは主に魔法を使って味方をサポートする職業だ。
マジシャンは詠唱を唱えることによって、魔法を発動することができる。
詠唱は長ければ長いほうが強力だが、その分隙も大きくなってしまう。
そして、マジシャンはほとんど攻撃することはなく、見方を回復させたり、敵の動きを捉えたりするのが主な役割だ。
そしてマジシャンが扱える武器は、杖のみだ。
以上で職業についての説明は終了だ。
その他のことは、実践で身につけるのが一番だ。
君に幸あれ。
-----
「ん?どうしたのミロク?」
「あ、いや、このマニュアル、結構詳しく書いてあるなと思って。」
「あぁー、俺最初それ見ながら練習してたんだよ!」
「そうだったのか」
ミロクとたかやんではたかやんのほうが少しだけ先輩に当たる。
でも、大して上手さは変わらない。
ちなみに、二人は今上級クエストをやっている途中で
ミロクはソルジャー、たかやんがガンナーだ。
そして二人は早速クエストに行くことにした。
「そういえば、なんか行きたいクエストとかある?」
「そうだなぁー、俺、足りない素材あるんだよね」
「おぉ、なんの素材?」
「あの、ライムリアなんだけど、二丁拳銃強化するのに必要なんだよね」
「あぁ、いいよ」
「サンキュー♪じゃあ、準備が終わったらここで集合な!」
そう言って二人は上級の【雷神龍 ライムリア】の討伐クエストに出ることになった。
感想評価お願いします!
お気に入り登録( `・∀・´)ノヨロシク!