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女子供の定義について

掲載日:2026/03/28

敵の部隊が百人ほど敵に捕らえられてしまった。


なぜ残念かというと、ほとんど死刑になるからだ。あまりにも酷い。


「あの、クソ野郎……」


人質保護部屋に着いた。


気が重い。


「人質の中の女子供だけ解放しろとのご命令です」


「……クソが、上等だよ!」


また、こいつらも——


「では、こいつらは牢獄に——」


「違うでしょ?」


今日入った新人だ。


「ほら、その子。前に出て」


「……俺?」


鎖の音を鳴らしながら、上半身裸のムキムキのおじさんが一歩出る。

腕は丸太みたいで、顔には無精髭。


どう見ても——


「君、年齢言ってごらん」


「……四十——」


「ほら」


「五歳くらいの女の子でしょ?」


沈黙。


「……いや、おっさ——」


「どう見えるの?」


「…体格のいいおっさ——」


「はい!リピートアフタミー、私は何も見てません!」




「あれー!聞こえないなー!」


「わ、私は何も見てません!」


「そうだよね」


怖い。


「で、君、何歳?」


おじさんは少し考えてから、諦めたように言った。


「……五歳」


「よし!連れて行ってあげて」


「ちょっ、待て——」


(責任、俺に来るんじゃ……)


「次。君は?お母さんを探しに来た少年」


「……俺も?」


「何歳?」


「……五歳」


「よし」


次々と、屈強な男たちが「五歳」になっていく。


「その真っ白なふんどし……じゃなくて、フリル付きのリボン、とっても似合ってるよ?」


「……あ、ありがとうございます(野太い声)」


現場は、まさに地獄絵図。


丸太のような腕をした大男たちが、次々と「私は五歳の女の子です」と虚ろな目で唱え始める。


新人の「可愛いねぇ」という声が響くたび、牢獄の空気は書き換えられていった。


「どうしたの?疲れたの?大丈夫、あとは私がやるから」


「……はい」


——数分後。


牢には、誰もいなかった。


「なぜ人質が一人も残っていない?」


「ご命令通りです」


「女子供だけ解放しろと言ったはずだ」


「女子供なんて、部隊にいるわけないだろ……」


「貴様か!」


「ヒィ!」


「私です」


「……」


少しだけ首を傾げて、彼女は言った。


「全員、そう見えましたので」


(あぁ、駄目だ。殺される)


クソ!鬼教官!


俺は絶対殺される!せめて彼女だけでも——!


「いや俺」


「つ、次から気を付けろ」


「え?」


「ありがとう〜お父さん♪」


「お、お父さん?!」


「そうだよ〜。クソ野郎のね、あははっ」


「……なんだって?」


(……やっぱ死ぬかな)

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