表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/30

第24話 単純な話じゃなかった

待てぇぇぇぇぇぇい!

なんていった?領主様!?


私でグラナド家の格があがる?!

上がるわけないじゃん!

元帰宅部の女子高生だよ?瓶底メガネの。

居眠りトラックに跳ねられて、走馬灯回りっぱなしの間抜けな女の子だよ?


そんな重荷、背負わせないでほしい。

ていうか、領主様グラナドって家名なんだね。

なんか格式高そう。


てか、マクスさん、何者?

ナイスミドルで優しい御者さんだと思ってたのに、わたしのこと監視してたのかな?!


なんか領主様に報告した後、さっさといなくなったけど、そういうお仕事なのかな?


「ルナ、お前はこれから、このクリストフの従者として学院に行き、剣士としての教育を受けてもらう」


領主様はそう切り出して、長々と話始めた。


まぁ、なんだ。

要は、従者用の教育受けて、そこでいい成績出せと。そしたら、王国の中枢から声がかかるだろうから、そこで出世しろと。

それで、良い人材を輩出したことで、グラナド家の功績となる。

ということだ。


やだよ、何言ってんのさ。

本だけ堪能できればいいんだよ、わたしは。

出世しないよ?適当に剣振って、事務職やるからね?


「父上、ルナは僕のお嫁さんではないのですか?」


金髪金眼の少年クリストフが、爆弾発言をぶっ込んできやがった!!

しかも何か切なげに。

やめろ、クリストフ!余計に話を難しくしないでくれ!


「クリス、ルナは平民なのだよ。魔法の適性もないようだから、無理だ。それにお前には婚約者候補がもういるんだぞ」


そうだー!もっと言え!領主様!

貴族の嫁なんて、根暗ボッチだった私には無理無理!社交なんてできないぞ!


「なら妾としてなら、側に置いていいですか?」


おい、こら、クリストフ。

どこでそんな言葉を憶えたんだ、おら!

本人を前にして、情婦扱いかよ。

世の女子はみんなドン引きだぞ?

ネットで叩かれまくるやつだぞ?


「ルナにはルナの役目がある。諦めなさい」


「……。絶対に僕のものにします!」


そう言ってクリストフ少年はどこかに行ってしまった。

お前のものにはならねぇよ!


「すまない、ルナ。クリスが変なことを言ってしまった。気にしないでくれ」


領主様、取り繕うようにしてるけど、内心めっちゃ焦ってるね。視線の動かし方が不自然だよ?手の動きも。


「これから、一月で服や作法などの諸々の必要なことの準備を行うからな。当面、私の妻に付き従うように」


隣に立っていた貴婦人が私の前にくる。

何か……、表情が変わらなくて怖い……。

冷たい感じの視線、緊張しちゃうよ。


低めに抑えた声で、ゆっくりと話始めた。


「ルナさんね。私はクラリッサ・グラナド、クララでもクレアでもリッサでも好きなように呼んでくれていいわ。よろしくね。大丈夫よ、私がちゃんと面倒を見てあげるから。今日は食事を取ったら、しっかり休みなさい?疲れてるでしょうからね。夫はあんなこと言ってるけど、そんな重荷背負わなくていいのよ。辛くなったらちゃんと知らせなさい。私が何とかしてあげるから」


感情のない声で淡々とすげぇ優しい言葉をかけてくれた!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ