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第51章 ― ロドリゴとエポナ対ヨルムンガンド

この物語は歴史と神話をもとにしたファンタジーです。


その少し前——タニアとアナがまだスルトとフェンリルと戦っていた頃。

ロドリゴとエポナの前では、巨大な大蛇ヨルムンガンドが、毒を滴らせながら大口を開けて迫っていた。


エポナは光の翼を広げ、その背後に立ち上がる二頭の馬の霊光が浮かぶ。

どちらも青白い炎のような光に包まれ、目は深紅に燃えていた。


「ロドリゴ、下がって! まずは私が叩く!

合図したら、アンタが仕留めるんだからね!」

エポナは叫び、そのまま巨蛇へ突撃した。


「エープ・ボイフル(Ép bóithl)(馬拳)」!


拳が大蛇の下顎を打ち上げ、ヨルムンガンドの頭部が横に弾き飛ばされる。

エポナは左右から高速で叩き込み、反撃の隙すら与えない。

最後に顎の下へ潜り込み、渾身のアッパーで地面へ叩き落とした。


「今よ、ロドリゴ!!」


ロドリゴも地を蹴り、拳に巨大なエネルギー球を溜めて飛び込む。

その拳がヨルムンガンドの頭蓋に激突し、爆風が辺りを揺らした。

大蛇が苦悶の声を上げる中、ロドリゴは素早く距離を取った。


「いいわロドリゴ。アンタは“金星”。

タニーンの弱点そのものを司ってるから、攻撃がよく通るのよ」


だが大蛇はすぐ立ち上がり、毒液を滴らせながら再び襲いかかってくる。

ヨルムンガンドが突進し、二人はぎりぎりで回避。

頭部が地面にめり込んだ瞬間を狙い、左右から強撃を叩き込み、苦痛でのたうたせ——すぐ離脱。


しかし再び立ち上がった大蛇は激しく嘶き、

口を開くと毒の濃霧が噴き出した。


「ロドリゴ、触っちゃダメ!!」

エポナは後方へ飛び退く。


ロドリゴも避難するが、大蛇はエポナに狙いを変えて頭突きを放ち、

彼女を吹き飛ばした。


エポナは地面に激突し、ヨルムンガンドが食らいつこうとする。

ロドリゴが飛び込み、彼女を抱えて間一髪で引きずり出した。


「ありがとう、ロドリゴ……」エポナは息を荒げながら言う。

その頭上に、毒霧を吐き散らすヨルムンガンドが影のように覆い被さっていた。


「まずい……イクルにはまだ傷一つ付いてない……」


大蛇が再び襲い来る。

エポナは跳び上がり、全力の蹴りを叩き込む。


「エープ・アーヴォイフル(Ép ádhvóithl)(馬蹴り)」!


ヨルムンガンドの頭が汚染された地面へ隕石のように叩き付けられ、

ロドリゴは拳を構え、光の弾丸を連射する。


「ライオス・デ・ルス(Raios de luz)(光弾)」!


光の弾が大蛇を連続で貫き、ヨルムンガンドが苦鳴を上げる。

ロドリゴの神力は弱いが、タニーンに対しては極めて効果的だった。


毒霧が晴れた瞬間、エポナは空から矢のように落下し、

圧倒的な蹴りで大蛇の頭を地面深くへ叩き込み、巨大なクレーターを作った。


彼女はロドリゴの元へ戻ろうとした——

だが大蛇は、ほぼ無傷で立ち上がった。


「嘘でしょ……全然効いてない……」

エポナは悔しそうに歯を食いしばる。

「……弱い自分が大嫌い……」


その身体が強烈な光を放ち始める。


「イッコナ・ロイミンナ(Iccona Loiminna)(ルシタニア領でのエポナの神名)」!


光が消えたとき、エポナは白い雌馬人の女神形態へと変貌していた。

黄金のたてがみ、赤い瞳、馬の耳、しなやかな尾。

ロドリゴは息を呑む。


「ロドリゴ……これで最後よ。

これで傷一つ付けられなかったら、あとは二人の女神が戻るのを待つしかない」


エポナは満月のごとく輝き、叫ぶ。


「エープ・タスキプ(Ép tascip)(突撃)」!!


彗星のような光弾となり、巨蛇の首へ激突。

ヨルムンガンドは苦鳴を上げてのけ反る。


そこからエポナは連続で高速突撃。

隕石のような衝撃で地面を砕き、大蛇の頭蓋を何度も叩き潰した。


だがマンナーの消耗が激しすぎた。

次第にエポナの動きが鈍くなる。


その隙を突き、ヨルムンガンドが身体をしならせて彼女を叩きつけた。

エポナは激突し、地面に転がる。


立ち上がろうとした瞬間、大蛇が再び毒霧を放つ。

エポナは逃げられない——


だがロドリゴが霧の中へ飛び込み、

彼女を抱えて外へ投げ出した。


自分だけを毒霧の中に残して。


「やめなさいロドリゴ!! 出てきなさい!!」

エポナは元の姿へ戻りながら絶叫する。

だがロドリゴの身体は霧に呑まれ、激痛にのたうち回る。


「一つ減りました。」

ロキの声が響く。


「さあ息子よ。イギギを仕留めなさい」

ヨルムンガンドが大きく口を開く。


エポナは残った力で蹴ろうとするが、

マンナーはほぼ底。

大蛇の頭突きをまともに受け、巨大なクレーターへ叩き落とされた。


「脚……脚が……動かない……!!」

エポナは震えながら叫ぶ。

脚の骨が砕け、イクルもほとんど残っていない。再生もしない。


毒を滴らせながら、大蛇がゆっくりと口を開いて迫ってくる。


ヨルムンガンドが飛びかかった——


その瞬間。


ロドリゴが自分の身体を盾にしてエポナの前へ飛び込んだ。


巨大な牙がロドリゴの腹から背へ貫通し、

毒が彼の身体中に流れ込む。


ちょうどそのとき——

アナとタニアが次元を破って到着した。


「ロドリゴーーッ!!!」

二人の女神は同時に絶叫した。


読んでくださりありがとうございました!

この物語を応援していただける方は、フォローや評価をしていただけると大変助かります。

明日は次話です!


これまでのストーリーを楽しんでいただけたら、フォローや評価をしていただけると、より多くの読者に読んでいただけると思います。ありがとうございます!


翻訳に間違いがありましたら、お知らせください。

とても感謝しています。

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