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第50章 ― モリガン対フェンリル・後編

「この物語は歴史と神話をもとにしたファンタジーです。」

フェンリルは再びエネルギー光線を放った。今度は大地を横一線になぎ払うように放射し、爆発の連鎖が雪原を焼き尽くしていく。

アナは空へ飛び退いたが、失った片脚の痛みが動きを鈍らせ、すべてを完全には避けきれなかった。

フェンリルは方向を問わず無数の光線を撃ち続け、戦場はまさに地獄と化した。

その傷はすべて完治しており、アナは悟る——巨狼のイクルはほとんど減っていない。

(まだ全然余裕ってわけ……。こっちはもう死にかけなのに……)

(この連射をもう一度食らえば、確実に終わり……)

アナは剣を槍のように構え、叫んだ。

「ベアンナ・ポルタ(Beanna pollta)(烏の突き)」

矢のように飛翔し、フェンリルが噛みつこうとした瞬間、

アナの剣は巨狼の鼻先を貫いた。

フェンリルが再度光線を撃とうとした瞬間、アナは再び無数のカラスへ分裂して回避する。

しかし何羽かは光線に呑まれ蒸発した。

群れが再結合した時、アナの身体は血まみれだった。

「部分的に非物質化できても、エネルギー攻撃は避けられない……だろう?」

ロキの声が闇に響く。

アナは息を荒げ、視界はにじみ、全身から血が滴る。

「……クソ……もう一撃に賭けるしかないわね」

巨狼を見据え、アナはゆっくりと空へと舞い上がった。

剣を天へ掲げると——

空が真っ黒に染まる。

彼女の背後に、やぎ頭で赤い目をした異形の戦士たちが百体以上出現した。

全員が闇の刃を構え、次々とフェンリルへ剣先を向ける。

「昔、フォモール族という悪魔的な種族が存在したわ。

私はダークマターとの契約で……奴らの力を借りられるの」

彼らの剣が赤黒く輝きはじめ、アナは剣を振り下ろして叫ぶ。

「クランヒェ・フォモイレ(Claimhte Fomoire)(フォモールの剣)」!

百を超えるフォモールの剣が一斉にフェンリルへ突撃し、

牙も耳も肉片も吹き飛ばしながら巨狼を容赦なく切り裂いた。

しかしアナはまだ終わらせない。

フォモール軍団の後方に——

黒髪と黒髭を持つ、巨大な一つ目の男が姿を現した。

その存在だけで世界が圧されるような凄まじい気配。

一つ目が赤く輝き、破滅の光線を放つ。

アナはその直前に立ち、その光を利用して自身を弾丸のように加速させた。

「スール・バロル(Súil Balor)(バロルの邪眼)」!!

世界を焼き尽くす赤光の中を、アナの剣が一直線に駆け抜ける。

次の瞬間、アナはフェンリルの背後に現れ、その剣は血のような赤を宿して燃えていた。

光が消えると同時に、巨人もフォモールも煙のように消え、

フェンリルの体は鼻先から尻尾まで横一文字に切断されて落下した。

大地が揺れ、二つに割れた巨狼が雪原へ崩れ落ちる。

アナは夜色の剣についた血を払って言い放った。

「勝ったわ」

そして天を睨みつけ、ロキへ向けて剣を突き上げた。

「さっさとロドリゴとエポナの所へ連れて行きなさいよ、腰抜け!」

もはやロキは笑っていなかった。怒りに震え、黙って次元を破壊した。

アナは残ったアンブロシアを取り出し、一気に飲み干す。

失われていた片脚が即座に再生した。

「……もう無駄遣いできないわね。底をついたら本当に終わりよ……」


アテナはすべての戦いを観察しながら、満足げに微笑んだ。

(アナもタニアも……本物の戦女神ね。私の軍には欠かせないわ)

アナは急速にエポナとロドリゴの気配を探る。

二人の生命力は、ほとんど残っていなかった。

光より速く飛び、別次元へ突入する。

タニアも反対側から同時に飛び込んできた。

そこで二人が見たものは——

心臓を引き裂くような光景だった。

エポナは瀕死の状態で倒れ、

ロドリゴはその身を投げ出して彼女を庇い——

ヨルムンガンドの巨大な牙が、腹から背へ貫通し、

毒が彼の身体中へ流れ込んでいた。

「ロドリゴ——ッ!!!」

二人の女神は同時に絶叫した。

「ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もぜひお楽しみに。」

「翻訳に間違いがありましたら、お知らせください。」

「とても感謝しています。」


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