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第110章 ― ワジェト

「この作品は純粋なフィクションであり、いかなる論争を引き起こしたり、人々の考えを変えたりすることを意図したものではありません。作品に描かれている出来事は、著者の見解を反映するものではありません。物語の一貫性を高めるために、一部の歴史的および神話的な出来事は改変または変更されています。この作品は、古代の出来事に関する歴史的または宗教的な言及を意図したものではありません。」

ホルスは片膝をついた。荒い呼吸。だが胸の傷はすでに再生し始めている。

「言ったはずだ、ホルス。お前に勝ち目はない。俺の幻は完璧だ」

グルジルは分身と共に背後へ降り立つ。

ホルスは笑い出した。

「気でも狂ったか?」

グルジルが怪訝に問う。

「不思議だったんだ」

ホルスは立ち上がる。

「高度な術に見えるのに、マナ消費を全く気にしていない。そして秘技を使わず単純攻撃ばかり――最後の一撃で確信した」

「ほう? 聞こう」

「幽霊を知っているか?」

「負け惜しみか?」

「幽霊は並行次元に存在する存在だ。こちらを視認し、攻撃することはできるが、こちらからは触れることができない。」

グルジルの顔が歪む。

「貴様は並行次元へ退避し、自身を同期した幻影で反射させている。だから惑星が爆発しても触れられない。実体を維持していないからマナも消費しない。違うか?」

「それで何が変わる?」

「俺は幽霊狩りの専門家だ」

ホルスは眼帯を外す。

深い傷跡に囲まれた白い左眼。

右は赤。

左目を強制的に開く。

世界が赤く染まる。

幻影の背後。

本体がはっきり見える。

「見えた!」

矢のように突進。

喉を掴む。

幻影は消える。

「なぜ俺の次元に侵入できる!?」

「左目――ワジェトは全てを視る。異次元も、光年彼方も」

ガラスが割れるような音。

グルジルを引きずり出し、地面へ叩きつける。

「汚らしい外套で手を汚した」

布で手を拭く。

激昂するグルジル。

斧に炎。

「侮辱は許さん!」

「アゼグウェイ・ウェッセム(Azeggway Weccem)(斧撃)!」

振り下ろす。

ホルスは先ほどの布で止める。

軽く押す。

斧が粉砕。

「不可能だ! 古代リビア巨人の肉体だぞ!」

ホルスは布をしまい、歩み寄る。

笏が強烈に輝く。

「ヌビア、ベルベル、エチオピア、プント、大砂漠以南、レルの神々……友も宿敵もいた。だが貴様ほど卑怯で弱い害虫は知らん」

グルジルは立ち上がり力を高める。

「卑怯だと!? 自爆して惑星ごと消す!」

「それが卑怯だ」

その時。

セクメトとタニアの衝撃波。

大地が震える。

「あり得ん! あの女は俺の幻に落ちたはず!」

「お前とは違う」

グルジルは胸へ指を突き刺す。

赤光。温度上昇。

「一歩でも近づけば全員消える!」

「死にたいなら、本物の爆発を見せてやる」

笏先に黄金球。

瞬間移動。

上空へ。

「ゼセフ・ネテルr(Xesef Neter)(神罰)!」

笏がこめかみに直撃。

黄金核爆発。

天を覆う閃光。

大地震。

次元壁が揺れる。

光が収束。

グルジルは消滅。

ホルスは翼を広げる。

「……アレオパゴスの場所を聞くべきだったな」

――アンピエルの処刑まで、残り三時間半弱。

「ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もぜひお楽しみに。」

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