第三話 姫様、戦国で大暴れ?!
登場人物紹介
アズサ姫 姫様、タイムトラベラー。
ハル 姫の友人、タイムトラベラー。
サカモト 戦国武将、サハラ城城主。
ヤマト サカモトの腹心。
ミハル アズサ・ハルの世話役。
タスケ サカモトの部下。
サンタ サカモトの部下。
カイザン サハラ城を狙う敵城主。
*登場する名称等は全てフィクションです。
「アズサ、戦国ヤバいって。」
「ハルちゃん、ビビってんの。」
マジ、戦国時代の怖さ寺子屋でやったよ。
「早くネジ回して別の時代に行こ。」
「ハルちゃん…、ネジ回らない…。」
人生最大の危機やな。どうにかならんか。
「おい、ねーちゃん。こんな所で何やってんだ。」
「俺たちと遊ぼーぜ。」
野武士か。こういう奴ら始末に悪い。
「あははは、道に迷ったかなぁ。」
「それじゃ、俺らのアジトに連れてってやるよ。」
それ絶対ダメなやつだよ。何とか逃げないと。
「私達家に帰りますから。」
「おい、こいつら逃がすな!」
もうダメか…。ん?
「ぎゃ!」
「うげ!」
野武士たち何か皆倒れてる。
「大丈夫ですかな、お嬢さんたち。」
誰?この人?
「助けて頂いてありがとうございます。ところであなた様は?」
「私はサハラ城城主のサカモトと言います。」
「えっ、陰陽師の?」
「いえいえ、私はただの武将ですよ。陰陽師などではありません。」
「サカモト様、この辺りは危険でございます。この方々を城にお招きしては。」
「そうだな。ヤマト、この方々を城へ。」
「はっ、かしこまりました。」
サハラ城にサカモトさん一行と入る。
「ミハル、ミハルはおるか。」
「はい、サカモト様。何かご用でしょうか。」
「このお嬢さん方の面倒を頼みますよ。」
「かしこまりました。ではこちらにどうぞ。」
ミハルさんの案内で部屋に入る。
「申し遅れました。私はミハルと言います。サカモト様の下でこのサハラ城で働いております。」
「私はアズサでこっちはハルです。ミハルさんよろしくね。」
「アズサ様とハル様ですね。どちらからお越しですか。」
「ちょっと、いやだいぶ遠い城から来ました。」
「それはお疲れでしょう。ごゆっくりお休み下さい。食事の支度が出来ましたらお呼び致します。」
「あの、サカモトさんは?」
「サカモト様もご一緒に食事されますよ。」
ミハルさんが呼びに来た。
どうやら食事の準備が出来たみたい。
「サカモトさん、危ない所ありがとうございました。」
「この辺りも治安が悪くなりつつあります。それもあのカイザンの仕業でしょう。」
「ハルちゃん、これ美味しいよ。」
「あんた、またがっついている。」
「遠慮せずお食べ下さい。ところで、先程陰陽師と私に言いましたが、我が先祖にゆかりのあるお方ですかな。」
「陰陽師のサカモトさんにはもののけ退治でお世話になりました。これ、その時貰ったお札です。」
「これは護符ですね。私には陰陽師の力はありませんが、どうやらあなた方には何か協力をする必要がありそうですね。」
「このカラクリ箱に妖力を入れて、時代を移動しました。」
「なるほど。しかしこの時代にはもののけなど存在しません。ですが、あなた方がここに来たのは何か理由があるはず。」
「サカモト様、よろしいでしょうか。」
「どうしたヤマト。何かあるのだな。」
「はい、敵城主のカイザンは短期間で勢力を増しております。噂では人ならざる力を使うとも。」
「うむ。この辺りは長らく平和であったのに、カイザンが現れてからは乱れておるな。」
「サカモトさん、私お礼にカイザンとやらのこと調べて来ようか。」
「アズサさん、お気持ちは嬉しいですが危ないですよ。」
「アズサなら大丈夫かな。頭はちょっとだけど運動は得意だしね。私は頭脳派だから留守番するよ。」
「ハルちゃんの分まで活躍するよ。」
「分かりました。敵の偵察はお願いしますが、一人では危ないので部下をお供させます。タスケ、サンタ、おるか。」
「は、サカモト様、ここに。」
「よいか、二人ともアズサ殿と一緒に敵地偵察をしてまいれ。」
「は、かしこまりました。アズサ殿よろしくお願い致す。」
「よろしくねー、タスケっち、サンタっち。」
翌日、偵察隊の出発だ。
「アズサ、護符持った?」
「うん、オヤツも入れたよ。」
「遠足じゃないんだから、しっかりしてよね。」
「ハルちゃんは心配性だね。」
こいつ本当に大丈夫なんだかね。
「アズサ殿、武芸は得意なのでござるか。」
「タスケっちは強いの?」
「サカモト様とヤマト様にはかないませんが。」
「サンタっちは?」
「タスケと同じくらいでござる。」
「まあ、何とかなるよ。」
「アズサ殿は愉快でござるな。」
「よく言われるよ。」
何か周りにいる。敵か?
「お前らサカモトの所の者だな。」
「カイザン様の所に行くつもりか。」
「問答無用だ。切れ!」
いきなりだな。まあ腕試しにはいいかな。
アズサは薙刀を構えて振り回す。
「はー、そこ!」
続けて素早く切る。
「大したことないね。」
敵兵士は全員倒した。
「アズサ殿、めちゃくちゃ強いですな。」
「体動かすのは好きなんだよね。」
「ハル殿が任せるというのも納得でござる。」
「あそこがカイザンの城かな。」
「あそこの空、真っ黒でござる。」
「カイザンはバケモノでござるか。」
怪しい雰囲気だね。
ヤバ、城の見張りに見つかった。
「おい、そこの怪しいヤツ!」
「捕まえろ!」
ワラワラ兵士が来たな。
「タスケ、サンタ。先にサハラ城に逃げて!」
「アズサ殿は?」
「こいつら倒したら城に戻るからさ。」
「ご無事で!」
2人は走って城に向かった。
後は見張りを蹴散らす!
「このアズサさんに歯向かうとは、無謀な人たちだこと!」
薙刀の回転が早くなる。見張りたちはバタバタと倒れていく。
「そろそろ撤収かな。」
「そうは行かぬぞ。」
誰だ!あっ、あいつは!
「あんたがカイザンね。」
「いかにも、お主何者だ。」
「あんたのせいで皆困っているの。」
何かカイザン唱え始めた。
「あっ!」
目の前が真っ暗になり意識が遠退く…。
「牢屋に連れて行け。」
第四話 予告
敵の城に囚われたアズサ。カイザンの目的は何か?サカモト軍の反撃が今始まる。
次回 「姫様と戦国魔人!」
アズサちゃん大ピンチ。サカモト城主は陰陽師サカモトの子孫なのです。戦国編次回もお楽しみに。
ではまた。




