5.街。
「うわぁ...」
次元門を通ってみると目の前には大きな街が...と思っていたがそんなことはなかった。
「え?これ本当に移動できてる?」
眼の前にはさっきと同じような森林が広がっていた。
後ろを向いてみるとなんか門の奥は光ってて見えなくなっていた。
え?これ本当に350海里も移動できてるのか?前と後ろがつながってるわけじゃないよな?あ、でも前に兄さんがいる。じゃあ多分大丈夫かな?
「お〜い!兄さ〜ん!!」
「ん?どうした?」
「景色がさっきと変わらないんだけどこれちゃんと移動できてる?」
「あぁ。出来てるぞ。流石に街にこんな大きい物出すわけにはいかないからな。少し離れたところに出そうと思ったんだ。」
「あぁ、なるほどね?」
まぁ確かによくよく考えてみれば街中にこんな大きかったら普通に邪魔になるだけだもんなぁ...
「今日行く街はアクティカっていう街だ。」
「ふーん。ちなみにアクティカの方向ってどっち?」
「こっちだ。」
そういうと兄さんは海の逆方向を指差した。
「分かった。ちなみにここからどれくらいで着く?」
「多分歩いて20分くらいだな。まぁせっかくだし走っていくか。よし、トール、行くぞ。」
「え!?ちょまっt...だから速いってぇ!!」
いや、この3秒でもう40mくらい進んでるんだけど!何をどうしたらそんな早くなれるんだよぉ!!てここの速度でジョギングなの?絶対ついていけないんだけど...
「兄さん無理!そのスピードは無理だからぁ!ちょ...一旦止まってぇ!」
「なんだ?何言ってんのか全く聞こえないぞぉ!」
そんなことを言ってるうちにも兄さんはどんどん離れてく。あ、こりゃもう無理だ。とりあえず全力で走るしか無いなぁ...兄さんはずっと真っ直ぐに走ってったよなぁ...とりあえず仕方ない。一か八かでまっすぐ走り続けるかぁ...
___走り続けること5分
...もうきついんだが?全然街見えないし...絶対もっと街の近くにゲート建てた方がいいだろこれ
ん?なんだこれ?看板か?
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←ミーア・オー 現在地 アクティカ→
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看板にはこう書いてあった。
ミーア・オーってなんだろう...
とりあえずさっき兄さんが言ってたアクティカっていう街は今走ってる方向にあるらしい。
よし、このまま走ってくか。歩いて20分だったらあともう少しだろうしな。とりあえず目の前の坂を登るか...
.....坂を登って走り続けることまた5分
ようやく街が坂の下に見えてきた。ていうかそもそも街に着いても兄さん探すところからやらないと意味なくない?...
とりあえず坂下るか...
「あ、トール!お前、遅いぞぉ」
坂を降りたら降りたところに兄さんがいた。おそらく待っててくれていたのだろう。
「いや...そのペース無理だから...僕が全力で走ってもこんだけスピードの差があるんだから...」
「そうか?んじゃあまずは体力鍛えないとじゃないか。とりあえず今は商人に届けに行くぞぉ」
「んえぇ...走るの嫌いなんだけど...まぁいいや。とりあえず行こうか。」
ということで兄さんの後ろについていって兄さんがいつも売り出している商人さんのところに向かい出した。
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次回は間に合わせます..