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19/29

19、、イヴvsルフ2



『ーーー全武器砲身展開(オールアムズバレル)発射準備完了(セット)一斉発射(フルバースト)!!!』


「おっと、残念外れ~」


距離が空いた瞬間に武器を体から展開、剣や槌、棍棒に戦斧、槍に鎌、矢に弾丸、多種多様、あらゆる武器が飛翔、最大火力で面制圧を行うも、高い身体能力で全て躱しきるルフ。



「ーーーほらほらッッガードが甘いんじゃないッッッ!!」


「ーーーッッッ」


なんとか距離を離してもすぐさま懐に潜り込まれ、接近戦を強要される、なんとか追い払おうとするも動きが早すぎて追いつけない。


(早い……)


狼の名に恥じぬ俊敏性だ。


(なるほど、高い火力と防御力で戦う重戦士タイプってところか、確かに硬いけど………)


「ーーー端から削っていけば良いだけッッッ!!!」


「ーーーーークッッッッ」


なんとか体を硬化させてクリーンヒットは避けるも、完全に防ぎ切ることはできず、浅く刻まれる。


「私のラッシュをここまで耐えるなんて、確かに防御力は硬いけど、そんな遅いんじゃ話にならない」


「…………………」


「護衛がこの程度とは、主人の底も知れるわね」


「ーーーッッッ」


私のせいでロイまで軽んじられた、これ以上やられるわけにはいかない、不安げに観戦しているロイをチラ見する。


「ルフ様、一つ聞いてもよろしいですか?」


「何?、もう降参?」


「この闘技場の結界はどのくらい強度ですか?」


「竜族のブレスを耐えられるわ」


全力を出すことに決めた私は結界の強度を聞く、白旗をあげると思っていたルフは不可解な顔しながらも一応答えてくれる。


「そうですか、それはちょっと不安ですね」


「貴女、口には気をつけなさい、まるで今から竜族のブレス以上の攻撃をするように聞こえるわ」


「そう言ってるんですよ、ルフ様」


「なんですって?」


その返答に少し不満そうな顔をする私、その様子がいたく気に入らないのか、皮肉げに呟くルフ、馬鹿正直に肯定の意示す私。


「まさか終戦後、こんなに早くこの子に頼ることになるとはね、行くよ『魔砲撃鉄一式(カノンナックル)』」


【ーーー了解ですマスター】


「そんなグローブ如きで私に勝てるっての?」


「さぁね」


機械部品が入り混じったグローブを手につける私、血管を浮かべながら質問してくるルフ、私は適当に返事をする、イヴから電解質の魔力が弾ける、魔法を発動する時、今の彼女のように電解質の魔力が弾ける事はあるが、これはその比ではない、込められたエネルギーの桁が違うのか、もはやその電解質の魔力が雷属性の攻撃魔法にで転用できそうな濃度だ。


『ーーー発射準備完了(セット)幻想砲身(イマジンバレル)


「なんのハッタリ?」


イヴが左手をかざすと、とてつもない魔力を内蔵した魔力弾が生成された後、複数の魔法陣が展開され、複数の魔法陣はある程度距離を離れた状態で綺麗に並んでいく、一つ足りともずれないで理路整然とレールのように、それはさながら砲身のように、いや実際に魔力弾を打ち出すための砲身なのだ。


「狙い撃ちするつもり?」


「………………」


「フン、よく狙って当ててみなさいッッッ!!!」


『ーーーー炎雷魔弾(フレアボルト)


イヴは手を前にかざす、ちょうどルフのいる場所へと、イヴの構えから魔力弾を当てるつもりだと推察し、挑発まじり質問するも無言でいるイヴにイラつく彼女は高速でイヴに接近するルフ、ーーー瞬間、イヴは左手で生成した魔弾を右手で殴りつけ、ルフめがけて発射する、キィィンと不思議な音を鳴らしながらすっ飛んでいく魔弾は魔法陣を通過するたび、加速装置の役割を果たすのか、目に見えて速度が高速化する、一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、ーーー四つ目までは目にも止まらない速さ程度だったのが五つ目を超えたあたりから、ルフの優れた動体視力ですら捉えきれない速度になりそこからは残りの魔法陣を刹那のうちに潜り抜け、轟音と共にルフへと着弾する、六つ目をいつまでも通過しない事をルフが疑問に感じていると、いきなり爆音が撒き散らされる、体の芯から揺らされた様な衝撃に気がつかない間に着弾したのだとやっと気がつくルフ。


「ーーーゴフッッッ、な、何今の……」


「へぇ、加減したとはいえまだ意識あるんだ」


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