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プロローグ

まぁ設定ガバガバですがよろしくお願いします



「それで?……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


「「い、いや、その」」



冷や汗を滝のように流しながら口籠る、不愉快の権化たるイザベラとアルフレッド……話は数日前に遡る。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ーーーー我が軍の勝利だ!!!!!」


自国の兵士達は喝采をあげる、それもそのはずだ、長きにわたる戦争に今しがた勝利を納めたのだ、嬉しくないはずがない。


かく言う私だって嬉しい、やっと故郷に帰れるのだ、元々、戦場になんか来たくなかった、私には婚約者だっている、誰が好き好んで戦場なんてくるか、だが、私たちは貴族な上、機械と人のハーフ、機人の血をひく一族、力ある者の務めとして代々、戦争が起きるたび、一族の若い者が駆り出されてきた、本当なら妹がいくはずだったが、泣いて嫌がっていたので、私が身代わりになった、だが、吹っ切れた私はプラス思考で考えた、命をかけて働いているので給料はバカ高い、その全てを婚約者や家族へと送っているのだ、未来の貯金や家族や婚約者が楽に生活できるのなら、無駄ではあるまいと、自分を慰めながらなんとかこの日まで働いてきた。



「特にイヴ・ペンドラゴン少佐、いや八つ裂き乱射魔(アハト・アハト)の働き無くしてこの勝利はあり得ない!!!」


「いえ、この国の為に戦うのは兵士たる私の義務ですから」


この戦争で人一倍働いた私を持ち上げてくるお偉いさん、しかし、あまり調子に乗った発言をすると面倒な事になる為、無難な返答をしておく私………ちなみに八つ裂き乱射魔(アハト・アハト)というのは敵兵が私につけた異名だ、身体中から大砲やあらゆる武器を飛ばして敵を八つ裂きの蜂の巣にすることから名付けられた、私的にはあまり気に入ってはいない、こんな物騒すぎる二つ名。


適当な所で解散、とりあえず全員自分の故郷へと帰っていく。


「やっと帰れる」


「おい、イヴ」


「何、グレン?」


「いや、なんつうか、ありがとな、お前には何回も助けてもらったからさ」


「じゃあ今度会ったら飯奢ってよ」


「へへ、お安い御用だ、にしても……お前が生き残るとは思わなかったぜ」


「なんで?」


「だってお前、この戦争が終わったら結婚するとか言ってるからよ、死亡フラグビンビンに立ちまくってんだろ」


「死亡フラグとか漫画の読みすぎだよ」


偶然、故郷への帰り道が同じ方向の同僚と適当に雑談しながら帰っていく私………。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「やっと帰ってこれた」


やっと見えてきた我が家、あの人もいるだろうか、たった二、三年ぶりだというのにまるで数十年ぶりの帰還に感じる。


「ただいま~って誰もいないか」


心なしかボロボロに見える家の鍵で玄関のドアを開ける私………。


「ーーん?、誰かいるの?」


奥の方で何か音がした、気になって進む私。


「確かここから音がしたような」


リビングへと入るが、誰もいない……気のせいだったのだろうか?。


「ーーんん?何これ………?」


何かが私の頭に落ちてきた、手で触って確かめると何かの液体のようだ、水じゃない、少し粘度をもった液体、鳥の糞かと一瞬考えたが、ここは室内、鳥が飛んでいるはずがない。


「………うん?」


気になって上を見上げる私……………。


「ーーーーンッッ………気持ちよかったわアルフレッド……♡♡♡\\\」


「……僕の方こそ………」


見上げたそこには私の妹、イザベラ・ペンドラゴンと私と将来を誓い合った婚約者アルフレッドがいた、いや,より正確に言うならば、一階を見渡せる吹き抜けの二階フロアの手すりに掴まって男女の営みをしていた、丁度私の真上に当たる位置で、つまりさっき私の頭に落ちてきたものは、イザベラとアルフレッドの……。


「何してんのアンタら」


「ーーーえ??!!」


「あーーーー、い、いやこれは違うんだイヴ!!!!」


頭が結論に辿り着く直前に私は冷たく囁く………




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「………………」


「ち、違うんだイヴ!!、いつもこんなことしてる訳じゃない!!、今日が初めてなんだ!!」


「そ、そうよお姉ちゃん!!!」


「…………」


「ぼ、僕はいつでも君を愛している!!」


「…………」


「きょ、今日だって君が帰ってくるのを今か今かと待ってーーーーー」


「………三回目………」


「「……へ?」」


取り敢えず、汗臭いから風呂へ入らせた、二、三年ぶりに帰ってきたのにこいつらの方が風呂入るの先とか、まぁいい、取り敢えずリビングで座って待つ私、程なくして二人が怯えた様子で私の前に座る、自分の顔は見えないが、恐ろしく冷たく、冷徹な顔をしていたのだろう、ただ黙って座っているだけなのに二人はなんとか機嫌を治せないかと色々話してくる、だが私は返答するでもキレるでもなく、ただ一言呟いた。


「いや、妹を含めたら四回か」


「な、なんの話をしているんだい?」


「四回目?」


「………貴方達二人が私に嘘をついた回数だよ」


「「ーーーな、何を証拠にッッッッッ!!!!」」


「………獣人ってさ、嘘を見抜けるって知ってる?………優れた五感で相手の発汗、視線、心拍数、脈、etc………人から溢れている情報を拾って相手が緊張してるかどうかを判断するの………戦場で助けてあげたお礼に教わったんだ…………全く同じものにはならなかったけどね………で、アンタらは今の会話の中で本音は一切喋ってない………」


「「ーーーーッッッ??!!!」」


「…………ショックだよ………なんとか命繋いで帰ってきたら、嘘しか言わない妹と婚約者………ああ、もしかして私が気づかなかっただけで昔からずっと嘘ついてたの?」


呟いたことが二人にとっては意味不明だった、私はなんの数字か答えてやる、お前らが今、私に嘘をついた回数だと、脊髄反射で否定する二人をちゃんと理由づけて否定してやる私、意外と涙は出なかった、ただただ、落胆の声が自分から出てきた。


「猫被っても意味ないってことか」


「ーーああもう、ウザッッッ」


「それが貴方達の本音か」


もう誤魔化せないと判断した二人は汚い本音をブチまける。


「イヴ、君との婚約は破棄させてもらう………だって、戦いしか取り柄のない暴力女よりイザベラの方が可愛いし、ペンドラゴン家の次期当主になるからね」


「残念だったね……お姉ちゃん(オバサン)~」


「わかった、じゃあね」


ここぞとばかりに婚約破棄してくるアルフレッド、そしてあろう事か私の目の前でディープキスを見せつけてくる、妹も煽ってくる、脈や発汗を観察している限り、嘘をついている様子はない、私は一瞬、二人の頭を握りつぶしたい衝動に駆られたが、残っていた一欠片の理性でなんとか抑え込む、旅支度は帰ってきたばかりなので終わっている、家の中を適当に見て回ったが、私の物はほとんど捨てられていた、残っている物を適当にバックに突っこむ、リビングから不愉快な男女の営みが聞こえてくる、その音を無視して私は家の外へ出る。




強い

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