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アンナ:孤児院のこと

アンナ「心はにじゅういっさい!」




 私がいる孤児院には今は十三人の子供がいる。男の子は六人、女の子は七人。


 一番年上のマリン、みんなのおねえちゃんは九つ年上の十四才。働き者で来年にはここを出ることになっているのだが、そのまま孤児院で働くことになりそうらしい。


 二番目のテレジアは一人が好きなおねえちゃん。七つ上の十二才。本が好きでいつも部屋にいる。小人族だ。質問すればなんでも答えてくれるので子供が嫌いなわけではない。


 三番目はジェシカとランネル。六つ上。ジェシカは普通の人族だけど獣人の子とよく遊んでる、元気なおねえちゃん。ランネルは気弱なおにいちゃん。でも小さい子を守ってくれる。


 五つ上がカインとタニア。カインはちょっと乱暴な強気な子。手下を二人連れている。犬獣人。同じ犬獣人のバリーにはすごく甘い。タニアはとっても力持ちなおねえちゃん。優しいけど食いしん坊!


 四つ上のノウィスはとても賢い狐のおにいちゃん。顔はイケメンな普通の人の顔だ。頼りになる。


 三つ上、ジャンと二つ上、レックスはカインのしたっぱ気取りのこたち。ジャンは弱いけどいばってる。レックスは食べることしか考えてない。小人族のレックスは同じ小人族のテレジアに甘える方がカインにつくより大事らしい。


 バリーとルビー、バリーは同い年の犬獣人の子でルビーはひとつ下。バリーはとっても元気な子。ルビーは強気な甘えん坊だ。


 最後に赤ちゃんのマリー。四つ下、赤ちゃんなのに夜泣きをぜんぜんしない! これはもうあかさまだね!


 そして私、アンナだ。


 孤児院の大人は神父様とシスターアリシア。そして通いでカリンおばさんが手伝いに来てくれる。神父様は受け持ちの村が六つもあるのでほとんど町にいない。アリシアおねえちゃんがここの大黒柱だ。体は弱いけどシスターなので自分で治せるらしい。


 私は孤児院修復計画を含めマユポンのことについて誰かに話すことにした。一人だとどうしても隙ができるしね。その相手とは……どどどどど(ドラムロール)じゃじゃん。


 やっぱり頭が良くて同性のテレジアが一番だろう。いつも部屋にいるし、お風呂が終わったら聞いてみよう。


 異世界でお風呂あるのかなぁって心配だったけど、こんな小さな孤児院にもお風呂があった。すごいな魔法のある世界。カリンおばさんが二日に一回入れてくれるらしい。魔法使いさま! 見た目は丸っこいけど魔法で稼いでるんだろうね。たくさん食べてるし寄付もすごいしてくれてるらしい。それはおいといて。


「テレジアおねえちゃ~ん」


「なに? あら、アンナ……それなに?」


「ん~、わいろ?」


 ぽてちさまなのです! いだいなおかた! これならテレジアもかんらく!


 テレジアはこう見えて新しいもの好きだ。そして食いしん坊。小人は良く食べるんです。テレジアはこの家で一番知的好奇心が高いと見ている。なので絶対ぽてちさまとマユポンにハマる!


「……美味しい」


「さすがはぽてちさま」


「……この袋、なに?」


「わたしもわかりません!」


 ポテチの袋ってなに製? しらないよ! 前世から! マユポンナビによるとプラスチックやアルミを貼ってるらしい!


「そっちのは?」


「これでぽてちさまを呼び出しました! マユポンです!」


「見せて?」


 おおう、テレジアすごい迫力! ことわれません! えつらん(閲覧)きょか!


「…………」


 テレジア完全に固まってしまいました。12才だもんね~。私は十六だったけど。五才と足したら成人ですよ? おとなとしてみんなのみほんとなるのです!


「これ、絶対に大人に見せちゃ駄目よ」


「わかってます! それでおしえてもらいたいんですが……」


「これの力から教えて」


「機能ですか?」


「機能、魔道具の能力のことね」


 さすがテレジアよく知ってますね! えらいえらい!


「あ、頭はなでないで……。変な子ね」


 あ、小人族のテレジアは子供扱いは苦手なんでした。大人になれないと思われたくないんですね。小人族の人は子供な人と大人な人がかなり性格違います。


 話が進まないのでテレジアにマユポンの凄さと、なにを私がしたいのかを伝えました。


「お金が稼げるのね……、凄いじゃない……!」


 ここで大声を出さないのが凄いですね、さすがテレジア。そして素早く考え事を始めました。頭脳派のテレジアは十二才にして煌めくものを持っています。眼鏡が似合いそうですね。作ってあげましょうね。


 年下に相談して恥ずかしい? わたしごさいだからわかりませんっ!


 テレジアはあっという間に答えを出したようで切り出します。


「明日、大工さんのところに行ってみましょう」


 テレジア、本当に十二才かな?


 翌日、テレジアに連れられて大工さんのところに出かけました。おててを繋いでおでかけなのです!


 大工さんは大きくてガッチリしてておっかないですがテレジアはまっすぐ行きました! 勇者!?


「廃材やおが屑など、いらないものをください」


「ん? まあ捨てるのに困ってるのはあるけどどうするんだ?」


「燃えくさに使うのです」


「ああ、孤児院の子か。いいぜ、持っていきな」


「ありがとうございます」


 テレジアって年齢偽ってないですかね? 小人だしありえます。にらまれました。大丈夫、テレジアはちょっとおねえさんなだけです。私が二十才超えてる? まぼろしですね! ごさいでした!


 しかしこっそり収納するにも量が多いですね。まあ銃が手に入れば防衛はなんとかなるはずです。次は町の外に出ればいくらでもお金になるものはありますからね。収納、加工、売却。うん、拳銃ハンドガンは余裕で買えますね。さっそく買いました!


 試しうちしましょう。大丈夫です、カラーリングモードというのがありました。カラーリングには相手を仕留める以外に麻痺、昏倒、といくつかのセイフティのモードがありますね。モンスターにしか使いませんよ? たぶん。ちなみにマユポン保持者はカラーリングはできるけど殺せないようです。


 孤児院の裏庭の木に撃ってみます。カラーリングモードを試してみますよ! テレジアも見ていてくれてます。


 ぱんぱん☆


 うん、反動ないですよ! これはいいものだ! ころしてでもうばいとる! いちばんいいのをたのんだ!


 ……カラーリングした木が倒れました。えー。えええ~!?


 カラーリングってHP、すなわち生命力を奪うのですか?! 致死は物理的に攻撃する?! なかなかに凶悪なのですよ!? クールなテレジアがポカーンってなりました。これも使いどころは考えねば……。テレジアにも一丁渡しておきます。木材は木彫り人形に加工して売ったので一万円くらいになったのです。ハンドガンなら4丁買えますね! 孤児院の中で仲間を増やさねばなりません! テレジアに任せておきましょう!


 一回はスッゴい嫌な顔をしましたが狩りが楽にできると説明したらニコニコになりました。小人族は食いしん坊なのです。賢いのに食いしん坊。ギャップがたまりませんね!


 あ、眼鏡買ってあげよ。安いのだけど。






アンナ「おもったより順調です」


テレジア「……まあお肉食べられるからいいか」


マユリ「明日から本編に戻ります☆ たまに覗こうね!」




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