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出版への道~お話のかたちをつくるよ!

某アニメで主人公の青年ニートが後輩男子と一緒に同人ゲーム(エロゲ)を作るシーンがあり、

二人のやり取りや、青年がシナリオを苦労しながら書いているシーンを見て、

わたしは羨ましく思っていた。

誰かと一緒にこんな創作活動をしてみたい、と。

そんなわたしが今デブ(小太り同居人男)と創作活動をしていた。



担当編集者さんの指示に従いファンタジー編で話を引っ張り、デブと一緒に考えた新たなエピソードをいれた。


このエピソードはいつもちょっとしか協力しないデブが、

わたしと同じくらいに考えて、二人で討論して作った、

初めてのちゃんとした共同作業の末にできたエピソードであり、

わたしの中でお気に入りのシーンになった。


編集者さんからのその他の指示は、

「ここ、ご都合主義だって思われる可能性あるから直して」

という、いくつかの箇所の修正だった。

空想幻想小説だからと言って、

生半可なことじゃご都合主義を通すことはできず、

「楽をしちゃダメだぜ、ベイビィ!」ってことのようだった。


そんなわけで、ファンタジー編の細かい個所を肉付けし、新エピもいれ、別世界でのラストバトルもファンタジー編に移動させて再編集して、早々にメールで送ってみた。


今回も『受け取りました』のメールはすぐに来た。

内容に対しての返事は月末になるとのことだったが、これがなかなか来ない……

「せやからあせってもな」

「わかっているよ……でも、返事が来ない日々が辛いのよ。全然だめだったんじゃないかって思ったり、もう一生返事来ないんじゃないかって思ったり」

「そう言う線で行けば、もしかして……いや、まさかな」

「な、なによ? なに、なに?」

「実は向こうでもお前のこと持て余しとんのかもしれへんしなぁ」

そ、それって、ま、まさか……。

「最終に残してしもうたから規定通り担当つけたけど、ホンマはそんなに出版化する気のうて、お前に頭下げられてしもうたから、引っ込みつかんくなったんかもしれへんなぁ」

そ、それは……わたしの中で、一番考えたくなかった、

一番危惧していたことなんですけど!

「や、やめてよ! ああ、でもそうだったらどうしよう? 世間の何たるかも知らないバカ女が浮かれて、周囲に迷惑かけてるってことなの?」

「そうや。おまえは一人浮かれた憐れで迷惑なピエロなんやぁ!」

「いやぁぁぁぁぁ!」

わたしの心の奥底に芽生え、大きく開花してしまったどす黒い不安を解消するために、

とりあえずデブの肩に思いっきりパンチを入れておいた。

「いだぁぁぁぁぁ!」

ダメ、こんな拳の痛みだけじゃあ、この心の中に渦巻く不安は消えやしない。

どうしたらいいの? わたし……。


「きたきたよぁ!!!! へんじきたぁ!!! わたし見捨てられてなかったよ! ヤホォー!」

返事は年末ぎりぎりだった。

それでもその返事はわたしにとって盆と正月が一緒に来たのと同じくらいの喜びだった。(実際正月はその2日後に来たのだが)


「今回も見捨てられていなかったよ!」

「当たり前やろ。まだ始まったばっかりやんけ」

デブは冷静だ。人ごとだと思って……って、人ごとじゃないんだからね!

あんたとわたしの共同プロジェクトなんだから!

今はイケメン編集さんも加わってさらに頑張ってやっていかなきゃいけないって言うのに。

「ええから、メールの内容見ようやないか」

はい、はい。わたしだけが取り乱してるんですよ。はぁ……。

そういえば、なぜかデブの肩に大きな青あざができていたが、

なにかあったのだろうか?

いや、そんなことはこの際どうでもいい事柄だ。


今回の訂正はラストへの持って行き方や、『ここはもう少し肉つけて』とか細かい個所の修正の指摘だった。

「全体的にはこれでいいってことかなぁ」

「そうらしいな。やっと形になってきたやん」

しかし……。


『全体にこれでいいんだけど、ちょっと容量大きくなりすぎかな? 削って!』


との指示……。


ちょ、ちょっと待ってよ。

わざわざ伸ばすために竜と森のエピソード考えたのに……。


もともと投稿時の容量じゃ短いから細かいところで伸ばしつつ、

更にファンタジー編で引っ張るために続編に考えていたラストバトルを持ってきて、かつ、竜と森のエピ入れて伸ばしてきたのに、今度は長すぎとは……。


「まあ、続編のラストバトルを持ってきたから長くなるのは確かやしな」

「思い切ってシェイプが必要だってこと?」

「多分、その方が読みやすくなるで。もともと軽いノリのノベル目指してたんやから、あっさり読み終えるようにせな」

「そっか」

どこを削るのか、それが問題だった。

つづく!


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