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城に向かう馬車にて。



エマの向かいに座る第一騎士団団長のアレクセイより、その隣に座るまだ一言も発しない、騎士服の凶悪な雰囲気の男性は、この国の第三王子であり、第一騎士団の副団長でもあるフェリクスと紹介された。




「…東の森に住むエマと申します。」




「急で申し訳ありません。詳しい内容は城にてお話し致します。」




「…承知いたしました。」




「ちなみにエマ殿は成人されていますか?」




「…はい。」




3ヶ月前に成人したばかりだ。

この国の成人は18歳からである。

黒いマントのフードを目深に被り顔が見えなく、小柄なので念の為に確認されたのであろう。




「東の森の魔女はベアトリス殿と聞いた事がある。エマ殿は東の魔女のお子ですか?」




「…いいえ。」

「…あの…先程から気になる事が。」




「どうされましたか?」




「…第三王子様ですが、とても体調が悪いようにお見受けられます。」




「!」フェリクスの表情がほんの少し動いた。

そして一言。




「なぜそのように思う。」




「…第三王子様の魔力の回路に不具合が見えます。それにより魔力の流れが滞っております。」





「魔力の流れが見えるのか?!」




「…はい。」




この王国ではほとんどの人が少しの魔力しか持たない。多い魔力を持つのはほんの一部の者か、王家の者である。





「何か手立てはあるのか?」




「…はい。」




「出来るならば、頼みたい。」





「…失礼します。」

エマはフェリクスの鳩尾あたりに騎士服の上から手をかざし、魔法を唱える。

暖かな真っ白い光に包まれ、光が消える。





「!」

「長年の不調が嘘のようだ!」

一瞬にして、フェリクスの凶悪な雰囲気が無くなった。




フェリクスはエマの手を取った。

「エマ殿!感謝申し上げる!」

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