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魔甲闘士レジリエンス   作者: 紀之


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第42話 憑依魔神ウェンディゴ




 異世界


アトランティス大陸某所にある洞窟


この洞窟をジャージーデビルが最奥部へと歩いていた。


右手には途中で捕獲したビックフットを引きずっている。


道は地の底にまで続いていると錯覚するほどの急斜面となり、急に開けた円状の小部屋に行きつく。


そこに四肢を鎖でつながれた半透明のオランウータンの様な怪物がいた。


鎖には切られないようにいくつもの呪文が掛けられその魔法の文字が鎖を螺旋状に取り巻いていた。


鎖に触れると凄まじい電光を発してジャージーデビルの腕は弾かれた。


「噂通りか。ならお前の実力も噂通りであってくれよ、ウェンディゴ」


ジャージーデビルは呪文を唱えると魔法文字が自身の角に吸収されていく。


次の瞬間鎖を断ち切り、ウェンディゴと呼ばれた怪物が光の粒子となりジャージーデビルに向かう。


慌てず彼は引きずっていたビックフットを投げると自らは後退した。


光の粒子がビックフットを取り込むとビックフットとは色違いの鎧を纏った金色の類人猿型精霊級UMAウェンディゴが現れた。


「さあ、暴れ足りなかった分を返しに行こうぜ、兄弟」


ジャージーデビルの笑い声が洞窟内に木霊した。





現世・同時刻


ティブロンは文明存続委員会本部に秘密の部屋で火の四元将アイディオンの鎧にある装置を設置していた。


このすり鉢状の直径5センチほどの装置は戒厳令が発令された日から本部屋上にて特殊な魔力を放っていた。


それを辿った結果ティブロンはこの装置を回収したのだった。


『私の声が聞こえるかね』


声と共に装置が光り出す。


「その声はアゲシラオス博士。まだ生きていたとは」


『君と同じさティブロン。執念でね。君も長生きじゃないか。最もつい数日前まで私の方は死にかけていたのだが』


「一体何の用事ですか?私があなたを最も憎んでいる事はご存じだと思いますが?」


『君がそちらにいるとは意外だったがある意味では話が早いというべきか。伝えたいことは2つある。1つはアトランティスの栄光をもう一度取り戻す事に力を貸して欲しい。もう1つは差し迫った危機だ』


ティブロンにお構いなく自分の話を進めるアゲシラオス博士


「危機とは?」


『ウェンディゴが封印を解かれた』


「何ですって!?奴を殺す事は不可能で、我々四元将全員でようやく封印したというのに。どこの誰がそんな馬鹿な真似を」


『分からん。確実に言えるのは我々の計画に非常な障害となる事だ』


アイディオンの鎧に付けられた装置の点滅が消えて、博士の息継ぎの音が聞こえる。


「アトランティスをこちらの世界に誘導する方法は私としても独自の研究をしていたところです。しかし」


『計画を後で送ってくれ。今座標を教える。それはそうとウェンディゴの件だがそちらで対処出来るかね』


「何とかなるでしょう。そうしてくれなければ私の計画もご破算になりかねんのでね」


送られてきた座標へティブロンはかねてから温めていた計画とある2つの設計図を送る。


それを確認しているのだろう、アゲシラオス博士は呻くような呼吸と満足そうな笑いを交互に吐き出しながらこんな事を聞いてきた。


『時に君は計画成功の後世界をどう統治するつもりかね。君の計画書にはその後の事に無頓着すぎると思うが』


「混乱した世界を我が組織が立て直す。具体策は書いてあるのであえてここでは言いませんがこれ以外に何か?」


『それだけでは人々はついてこないだろう。現生人類とはそんなに寛大かね?』


「ではあなたの案は?」


ティブロンは苛立ちを抑えながら装置へと話しかける。


『神だよ。新たな時代と世界に相応しい神を創る。計画によって迎える大崩壊の世界には神の統治こそ最善なのだよ』


「お言葉ですが、現生人類共の宗教を見て考えたことは神が実際に存在し動く事はなにより連中にとって避けたい事態だという事です。つまり神とはある集団が無条件に尊敬される為の道具にすぎんのですよ。神が実際に降臨し、もし自分達と違う教えを言い始めたら?もしくは自分達をないがしろにしないまでも全ての人間を平等に扱えば自分達の優位性が崩れる訳ですからね」


『案ずるな。そうはならんよ。だがその為には材料がいる。グローツラングの眼。あれには長高圧縮された光の魔力を秘めている。それを使った魔法の鎧(ソーサリィメイル)を作成する。その力は正しく神と呼べる力を発揮する』


「・・・・考えておきましょう」


ティブロンはそう言って通信を切る。


「どの道ウェンディゴは生かしておけんな」


ティブロンは対策を練るべく部屋を後にする。情報の出所どうごまかすかを考えながら。




翌日


f市高級ホテルロビー


「さて、今日は遠出して観光に行くぞ。近場に名所があると聞いたが」


まだ6時前だというのに白井良子=グローツラングは元気いっぱいでロビーの机に所狭しと観光雑誌をいくつも広げている。

「あ、あの~」


柏木英輔は恐る恐る雇い主に声を掛ける。


彼女らと出会って3週間が過ぎようとしていた。


その間彼は破格の報酬と引きかえに白井良子と名乗るこの女性の付き人モドキをさせられていた。


「どうした、エイスケ」


「そろそろ学校に行かないと。俺奨学金貰っているから成績落ちるとマズイんですよね」


「そんな事か。その時は妾に任せるがよい。じゃがそうじゃのう。あまり顔を出さぬのもかえって怪しまれるか」


手に持った扇子を口元にあて思案顔のその姿は確かにかわいい。


が、彼はこの同い年とも年上ともいえる女性が時折見せる『妖術』を内心恐れていた。


笑って人を殺せる


そんな直感があった。だから機嫌を損ねないようするので毎日精神をすり減らしてもいた。


事実その言葉が終わる頃の表情が険しい物に変わっている。


「また来ましたね」


従者のタキが主人に小声でウンザリしたように言う。


その視線の先に海蛇型上級UMAナウエリトがいた。


「また、お前か。振ったというに本当にしつこい。人間の言葉ではすとーかーというらしいぞ」


「俺はまだ諦めてねえ。それに何故人間の男ばかり狙う?その理由を聞きたいものだ」


「人間の方が面白いからよ。それだけじゃ」


「その意味が分からん。種族も寿命も違う奴より同じUMA同士の方が」


「タキ、エイスケと共に下がっておれ。馬鹿は死なねばなんとやらというらしい。直々に相手をしてくれる」


「待て。俺はそんなつもりじゃ」


良子の姿が異形の姿に変わりかけたその時生温かい風が吹いた。


その風は良子に纏わりついて一つの形を作り始める。


良子が体から青い電流を発すると風は良子から離れウェンディゴの姿を現す。


「ウェンディゴだと!?あいつ封印されていたはずじゃねえのか!?」


「お下がり下さいお嬢様」


ナウエリトとタキが良子を庇うようにウェンディゴの前に立つ。


不利を悟ったウェンディゴは再び風となり姿を消した。


「邪魔が入った。仕切り直しだ」


水を差されたナウエリトは姿を消す。

全てが終わったと見た良子はふっと息をついてホテルの壁にもたれかかる。


「大丈夫ですか」


英輔は良子に駆け寄り無事を確かめる。


「なに、不意打ちで驚いただけよ。しかしまたマズイのが出てきたものよ。エイスケ、暫くの間は何があっても泣いたり怒ったりするのを我慢せよ。あの怪物は負の感情に惹かれてやってくるのだ」


「じゃあ、また犠牲者が。大変だ皆に知らせないと」


スマホを取りだし、知り合いにメールや電話をする英輔を見て


「あまり効果は無かろうが。まあそこがお主の良いところだがな」


そう言って良子は目を細めるのだった。




良子のその危惧は的中した。


f市ホテルでの事件から1時間後


八重島家のいつもの朝は1本の電話で破られた。八重島梓へ彼女の個人経営の学習塾の生徒、里村道夫から父親が突然何かに取り付かれたように暴れ出して手が付けられないというのだ。


「ええっ、それは警察に連絡して、そう、そう分かったわ。達人お兄さんを行かせるから外へ逃げるの。駄目よ、道夫君の命が危ないわ」


その会話にただならぬもの感じた達人は既に庭に置いてあるレジリエンスの杖を掴むと道夫の家に急行した。


彼は既にサンダーバードから強い負の感情を持った生物に憑依吸収するウェンディゴが解き放たれた事を聞かされていた。


(道夫君のお父さんに憑依するかもしれない)


その懸念は的中してしまった。


達人が家に駆けつけた時、道夫の父親は庭の物置に隠れていた道夫の首を絞めている所だった。


「何をするんです。親が子供を殺そうとするなんて」


達人は父親の手を引き剥がすが彼を振りほどこうとする父親のその力はその細い腕からは想像もつかない力で抵抗する。


(まさか・・・)


ようやく父親の手から子供を引き剥がす。せき込む道夫に目もくれず父親は自身に起きた悲劇を滔々(とうとう)と語りだした。


「放っておいてくれ。もうどうしようもないんだよ。俺はクビだ。俺は自分の、報道者としての正義を全うしたかっただけなのに。おかげで一家路頭に迷って飢え死にだ。そんな惨めな事になる前に心中を」


「それを道夫君は承知していない」


「うルさイこどmは黙っttttえ」


道夫の父親の体から金色の粒子が立ち昇るとそれらはゴリラの様なエネルギー体に変わる。


「離れているんだ、道夫君」


達人は飛びのくとレジリエンスの箱を召喚し、装着の為に中に入る。


ウェンディゴはその箱が発生させた結界を破り箱を殴り飛ばした。


(なんて奴だ)


吹き飛ばされた箱の上部から飛び出したレジリエンスはその力に戦慄する。


ウェンディゴは右腕の甲から伸ばした槍を振るいレジリエンスに襲い掛かる。


レジリエンスは杖でそれを受けようとしたがエネルギー体の槍は杖を透過してレジリエンスの腕を切り付ける。レジリエンスはひるむことなく蹴りを放つが結果は先程と同じで攻撃はウェンディゴの体を透過するだけだった。


(ならば・・・)


魔法攻撃の為少し距離を取ろうと下がるレジリエンスに怪物の口から青い熱線が放たれる。


拡散するそれはレジリエンスに直撃し、火花を散らしながら吹き飛ばされる。

「フロギストン!」


レジリエンスは倒れた状態で右腕を三角形に動かし起き上がりざま右腕を突き出し、火球を放つ。火球はウェンディゴの体に直撃と同時にパッと霧散する。同時に左手で炎の剣フレイム・キャリバーを杖先から発生させ、迫ってくる怪物の右腕を切り上げる。炎の様に振らめく右腕を剣が素通りした。


(あらゆる攻撃がこいつには通用しない!?どうする?)


ニヤリと骸骨状の顔が笑う。ウェンディゴは右腕を引き絞るが同時に苦しみだすと体が無数の粒子になると同時にその中からくすんだ金色の体毛と茶色の、やはりゴリラの様な怪物が押し出されるようにして現れる。金色の粒子は一陣の風となってその場を去って行った。


ウェンディゴが残された道夫の父を取り込み同族として解き放ったのだ。その姿は体の色が違う以外は装備を含めて全く同じ姿形をしている。


だがそれを知らないレジリエンスも後に残されたウェンディゴも何が起こったか分からないという風に困惑気味に互いの様子を窺っていたが、その睨み合いもウェンディゴの頭部に赤い光弾が命中した事で終わりを告げる。


「大丈夫ですか」


マルスが到着したのだ。


「ああ。気を付けろ。奴はこっちの攻撃をすり抜ける能力がある」


「見た限り、不意撃ちには対応していないみたいですね」


「そういう事らしい」


違和感を感じながらもレジリエンスは右肩のエレメンタル・アンプリファイアを逆三角形に展開して右腕にセットし、突撃する。


その後ろからランスモードにしたガトリングランスを手にしたマルスが続く。


ウェンディゴの右腕の槍による突きを体を沈み込ませて躱すレジリエンス。


その後ろから頭を狙いマルスがランスを突き出す。


マルスとウェンディゴの互いの槍が交錯し、火花を散らしながら互いの頬を切り付けるのとレジリエンスの氷の拳が怪物の脇腹に決まるのは同時だった。


更にレジリエンスは左腕に逆手に持った炎の剣を回転しながら氷の拳が打った個所を斬り上げる。厚い皮膚と脂肪で

刃が途中で止まるものの構わずレジリエンスは腕に力を込める。


「これで終わりだ」


苦痛に呻き、膝をつくウェンディゴへ背後に回り込んだマルスがウェンディゴ目掛けてガトリングランスのガトリングモードとマルスブラスターの最大出力を撃つべく引き金を絞ったその時だった。


「待ってくれ。これは何かの間違いなんだ」


ウェンディゴの姿が道夫の父親の姿に変わる。


「人間に戻った!?」


「罠だ!マルス!」


思わず攻撃の手を止めたマルスにウェンディゴは道夫の父の姿のまま口から拡散熱線を放つ。


熱線のいくつかはマルスを直撃し、残りが彼の後ろにある、幹線道路とアスファルトとそこに架かる歩道橋に破壊した。


運悪くそこを通過しようとする市バスに歩道橋の残骸が落下する。それと同時にウェンディゴが全身から火花を上げて動けないマルスの首目掛けて槍を突き出す。


「サンダーバード!」


レジリエンスは瞬時にサンダーナイトへと合身し、音速の速さで剣を怪物に投げつけると超スピードで市バスの上に移動し歩道橋の残骸を受け止める。


バスがサンダーナイトの下を潜り抜けるのと剣に胸を貫かれたウェンディゴが人間の姿のままこんな恨み言を言いつつ爆散したのは同じ瞬間だった。


無駄なあがきを。貴様達は犠牲者を増やすだけだぞ、と


その声は道夫の父親の声ではない、もっと邪悪な何者かの声だった。



「おい、大丈夫か?」


「何とか・・・」


機能停止したマルスに肩を貸して専用トレーラーまで運んだ達人は中にいたスタッフ達によってケイの体からマルスの装甲服が外されていくのを見て、ケイが無事なのを確認すると、自分もレジリエンスの鎧を脱ぐ。


ヘルメットを脱いだケイの顔は肉体よりも精神的なダメージによる憔悴の大きい事を物語っていた。


「奴の方が上手だった。だが次はあの手には引っかかるお前じゃないだろう?」


「分かってはいるつもりですが・・・」


「そうだな。あのエネルギー体、あれが本体だと思うがそれをどうするかが問題だが・・・」


ケイの苦悩を別の問題だと解釈した達人はトレーラー内に笠井恵美の姿を見つける。


「笠井さん、あの地区にドローンを飛ばしていましたか?あれば映像を」


機密ですよ、というスタッフの声に自分が責任を取ると言った笠井はコンソールを操作し映像をモニターの1つに出す。


「これは・・・明らかに性質の違う何かだわ。まるで」


「ええ。俺達は見たことがありますよ。あれはサンダーバードと同じものだ。今度の相手は精霊級、つまり最上位のUMAという事になりますね」


「とにかく分析するしてみるわ。何か対抗策がきっとあるはず」


「お願いします。それと里村道夫君の父親ですが少し気になる事を言っていたんですが」


「たしかあの番組のディレクターの名前がそんな苗字じゃなかったか?俺の初恋の人と同じだったから覚えていたんだが」


「あの番組?」


「これよ。私達が早かったのはこれが原因なの。昨日の生放送された討論番組なのだけれど・・・」


笠井はコンソールを操作し、TV番組の映像を再生する。


そこには討論番組で激論を交わしていた出演者の1人がウェンディゴに変身していく場面とその後の惨劇が生放送で流されたことだった。


この映像は文明存続委員会によって即日『公共の場』での報道を禁じられた。


「それでもアングラまでは手が回りませんよ。怖い物見たさで消しても消しても新しいのが出てくる。このままじゃ何のための規制高わかりゃしない」


笠井の部下がぼやく。


実際問題としてその番組自体は一般受けする物ではないが見ている人間は皆無では無かった為映像は各種SNS等に瞬く間に流れ、配信者はそれなりの再生数を稼いだのでいるのだった。それで、と笠井は続ける。


「実は昨日の昼から日本中で謎の行方不明事件が続発しているのよ。恐らくそれもその1つだろうという事で調査をしていたの。それで例のウェンディゴの反応が現れた場所を追ってきてみたらf市幹線道路沿いの住宅地であなたが既に戦っていたという訳」


「目的は何でしょうか?」


「それも今の段階では判らないのが不気味ね。絶対ろくでもない事だけは確かだけど。あ、ちょっとごめんね」


そこで笠井は達人との会話を切る。定時連絡のコールが鳴った為、文明存続委員会本部へ通信を入れる。


「はい、取り逃がしました。え、はい、今一緒にいます。分かりました」


「対策の為に一緒に来いと言うんでしょう?」


達人は連絡中に笠井が自分を見ていたのでその内容をある程度推測出来た。


「そうなのよ。来てもらえるかしら」


「そうですね。所長達なら何か対策が分かるかもしれない」






黒川博士、ティブロンそして古沢は文明存続委員会本部のモニターでその戦いを見ていた


「犠牲になった里村という男、例の憑依事件の番組の関係者だったらしいですよ。何でも最後まで真相究明と世間への公表を譲らなかったとか」


「そうか。それでクビになりウェンディゴに目を付けられた訳だな」


「奴の狙いは?実際の所奴はどれだけ憑依吸収したら気が済むんですか?一番の問題はこのエネルギー体をどう対処するかですよ?」


古沢の問いに


「まず、奴が何を企んでいるか分からない以上は犠牲者がどれだけ増えるかは何ともいえない。ウェンディゴを滅ぼすにはあのエネルギー体を何らかの形で実体化させるかエネルギー体のまま消滅させるか、またはこれは最も難しい内容だが精神を折って屈服させるかのどちらかしかない。精霊級のUMAは肉体と心が完全に同調しているから敗北を受け容れるほど精神が弱まれば必然的に肉体も停止する」


「その為にはマルスが嵌まったような狡猾な手段に騙されてはならない。問題は我々がこうしている間に奴が変な知恵を付けない事だ。ウェンディゴは憑依吸収した生物の能力や知識を自分の物にするからな。それで人間の社会システムに気が付いたら恐ろしい事が起きるぞ。例えば国のトップや影響力のある人物に憑依し社会をコントロールしようとするとか。そうなっては手が付けられなくなる」


ティブロンの解説に黒川博士はそう答える。


(連中はますます人間を理解し、利用し用としている。ケイ、お前ならそれを超えて立ち上がれるはずだ)


黒川博士は今回の件で責任を感じているだろう息子の再起を信じるのだった。

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