中二病ですが何か?
俺の名前は黒須 愛作16歳の高校一年生。好きなものはラノベ・アニメ・ゲーム・漫画の所謂ファンタジー脳の自他共に認めるオタクだ!!
そんな、オタクの俺が夢にまで見た代物を今日、俺は拾ってしまった!! 母親に頼まれたお使いの帰りに拾ったのだ!!
バタン!!
すると、いきなり部屋のドアが開き
『愛ちゃん!! 頼んだジャーキーと違う!!このジャーキーなんか凄い!!』
母親が部屋に入って来た
『愛ちゃんて呼ぶな!! それよりノックぐらいしろ!!』
『ゴメン!! アイザック!!』
『誰だよ!! アイザックって!!』
『愛ちゃんが愛ちゃんって呼ぶなって言うからじゃあ……愛愛?』
『パンダかよ!! 普通に名前で呼べよ!!』
『普通じゃつまんないじゃん!!』
『つまる、つまらないで息子の呼び名を決めるな!!』
漫才の様な親子の会話だが……黒須家では結構、日常会話である!!
俺の母親、黒須 海里、36歳。若作りしている訳では無いのに一緒に歩くと姉弟と間違われる程の童顔(本人、気にしている)である
俺が2歳の時に突然の交通事故で親父を亡くしてから祖父母の助けもありながらだが、
女で一つで俺を育てくれている
勿論、感謝してるし、親子仲も比較的、良い方だと思うが……この母親は一筋縄では行かない曲者なんだ!!
母ちゃんの両親、要は俺の爺ちゃんと婆ちゃん。爺ちゃんは地主で実業家、婆ちゃんは獣医師の一人娘
両親共働きで忙しく一人っ子だった為に寂しさを埋める為かはたまた、獣医師の婆ちゃんの遺伝か、動物が異常に好きな母ちゃんは子供の頃から傷付いたり捨てられたありとあらゆる動物を保護しては育てたり、新しい飼い主を見つけたりしていた
極め付けは土地だけは広い我が家を改装して動物との触れ合いカフェを開き、カフェとしても料理や飲み物のレベルが高く(こっちも母ちゃんの趣味)今や全国からお客さんが来る人気店した。
『で!! なんだよ!! 母ちゃん!!』
『そうそう!! 愛ちゃん、このジャーキー頼んだのと違う!!』
『あー!!頼まれたの無くて……店員のおススメを買って来た』
『だからかぁ〜!! 犬達の食い付き凄くて、お母さんビックリした!!
ところで……愛ちゃん……その……変な剣は何?』
『良く気づいたな!! ふふふー……これは……
俺が!!道で拾った!!聖剣エクスカリバー!! 的な剣!! カッコいいだろ!!』
俺が剣を掲げて見せると
『あ!!いつもの病気か!!』
母ちゃんはパン!!と手を打ち一人で納得している
『病気って何だよ!! 病気名、何だよ!!』
『中二病!』
『正解だよ!!!!!聖剣エクスカリバー!!!!!』
ぐうの音も出ない程の正解を言い当てられた俺は悔しさ紛れに勇者になりきり、剣を矛から抜いた
すると……
俺と母ちゃんは凄い光に包まれ目を開けていられなくて、目を閉じた
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光が収まり目を開けると俺と母ちゃんは白い空間にいて、目の前に全体的白い知らない男がスライディング土下座をしている……
『・・・・・・』
『・・・・・・』
『・・・・・・』
『変態?』
『母ちゃん……多分……違う……』