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異世界帰りの警部  作者: 因幡晴朗
人体発火
21/29

焼死体


『キングストリート78の質店で、銃で武装した強盗事件が発生、付近の警官は現場に向かえ、以上』


 カニンガム巡査部長は直ぐに無線機の送話器を持ち、無線を操作した。

「こちら109号車、現場に向かう」


 無線機の送話器を置くと、周囲を見渡しUターン出来るのを確認した。


「すぐそこだ!行くぞ!」

 警察無線で伝えられた商店が反対車線側の目の前に在ったので、カニンガム巡査部長はサイレンを鳴らさずにUターンした。


「鳴らさないんですか!?」

「犯人に教えて人質を取られるからな」


 商店の手前側、隣の精肉店前にパトカーを止めると、カニンガムは無線を操作し始めた。


「こちら109号車。カニンガム巡査部長だ、これからリチャードソン巡査と現場に入る。以上」


 カニンガム巡査部長は送話器を置くと、一拍間を置いてから新入り巡査に話し掛けた。


「いきなり店に入るなよ、先ずは中の様子を窺う。いいな?」

 パトカーから降りる前に新入り巡査に注意して置いた。偶に若い警官が強盗事件の現場にいきなり飛び込み、銃で撃たれるケースが無い訳では無いのだ。


「了解」

 幸い、リチャードソン巡査は機転が効くので、そこまで心配はないが。



「うわあぁぁ!」

 突然、叫び声と共に周囲が明るくなり、パトカーの天井が内側に凹んだ。


「何だ!?出るぞ!」


 新入り巡査にパトカーから出るように命令し、自身も外に出たカニンガム巡査部長はパトカーの方を振り返ると叫んだ。


「消火器だ新入り!トランクに入ってる!」


 パトカーの屋根に火だるまの人が居た。

 屋根に乗っていた赤色灯は衝撃で壊れ、更に屋根が凹んだ事から上から落ちて来た事は判ったが、問題は何処から落ちて来たかだった。


 強盗事件と関係が有るか判らないが、カニンガム巡査部長は車を止めた精肉店と、強盗が有ったと通報された質店の中を窺った。


 精肉店は特に変わった様子はなく、人が燃えてる事に気付いた買い物客や店員が外を見つめており、質店も普段通り営業している様子だったが、アフリカ系の店員が騒ぎに気付き出てきた。


「強盗は!?」

「何です?」

 カニンガム巡査部長の質問を店員が聞き返した。


「あんたの店で強盗の通報が有って来たんだ!」

「いやぁ……家に強盗は入ってない」


 通報は虚偽だった。


 だが、あの燃えている人は?


 カニンガム巡査部長が振り返ると、新入りが消火器を噴射し始めたが、燃えている人は真っ黒に炭化し熱硬直で腕が曲がり始めていた。

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