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異世界転生からの世界革命  作者: アーシャ
第2章 ウィルルアルトの幼児期
18/52

1節   ウィル1歳になる

第2章1節の改訂版(15/2/1)です。


ウィルくんの現状説明の回です。半年間の成果のまとめとかが中心です。

side ウィルルアイト・スヴュート



 新暦5001年10月22日、俺ウィルルアルト・スヴュートはちょうど1才の誕生日を迎えた。


 朝方、目が覚めるとログで職業『空間魔法使い』の封印解除が可能になったことを告げられた。通常の職業取得と封印解除は勝手が違う可能性がある。母さんとは自分独りで封印解除を行わないことを約束していた。


 すぐに母さんに来てもらい、封印解除して職業の追加する作業に移る。昨日の段階でSC(魂魄容量)が十分確保しており何時でも作業に移れるようにしている。俺は大した気負いもなく解除作業を実行し『空間魔法使い』の取得に成功した。予想通りSCは足りて状態異常は発生しなかった。


 続けて、『時魔法使い』と『空間魔法使い』の職業統合する作業に移る。統合によってSCに余裕ができるだけでなく、新スキルなどが派生する可能性がある。すぐに無駄なく職業統合するために、今まで『時魔法使い』関連のスキルや職業レベルは初期のままにしていたのだ。俺はこの半年の間に取得した職業の1つ『アークビショップ』の固有スキル【箱舟の教会】、己自身を教会に見立て即座に儀式を執り行った。『時魔法使い』と『空間魔法使い』は『時空間魔法使い』へと無事統合された。


 そして、『時空間魔法使い』を可能な限りランクアップする作業に移った。上位互換職に変化させると、下位職業で習得するスキルに加えて新たなスキル取得条件を満たすことがあが、占有するSCが増加したり一部職業が選択できなくなるなどの可能性(デメリット)がある。取得可能な職業候補の変化を見ながらSCが許す限りランクアップを続けていく。この辺も考慮して余剰SCにはかなり余裕を多めに確保していた。まずは『時空間魔法使い』から『時空間魔術士』へ、それから『時空間魔術士』をさらに上位互換職である『時空術師』へと順調にラックアップしていく。

 予定どおり俺は『時空術師』を獲得することができた。


 さらに、『時空術師』の職業レベルを20まであげることにした。数字的に揃えると綺麗なので、『武神』以外の職業とレベルを合わせることにしたのだ。

 この半年で分かった事だが、職業レベルをあげる為に必要なのは余剰分のSC(魂魄容量)である。現在の職業レベル分注ぎ込むと次の職業レベルになる。"スキル取得や職業選択の際に隠し条件に職業レベルが存在する"ことも、【隠しパラメータ可視化】のおかげで発見している。また、職業レベルがあがると職業によるパラメータ補正値が上昇する。このとき通常はそのままパラメータが上昇するが、俺の場合はAPとして一時保管される。そのためAPを使うまでパラメータが変化せず、その間SCが低下することは確認済みである。なので、職業レベル数以上の余剰SCを持った状態で職業レベルアップ作業を行う必要がある。

 俺はステータスを何回も確認しながら職業レベルを1づつ上げていき、最終的に目標の20まで上げた。


 最後に、この新たな状態でのスキルの更新作業に移る。俺にはSP(スキル経験値)が様々な要因が重なって大量にある。新スキルを取得したり統合したりレベルアップさせたりしていく。ただ、これらのスキルはただ覚えただけであり実際に使い訓練しなければ本当の意味で習得したと言えない。この半年、"覚えている"こと"使える"ことは全く別物であると散々思い知らされた。レベルによって出力やリスクが変動するため、危険度の高いスキルなどは慎重にレベルを上げていくが、比較的低いと考えられるスキルは積極的にレベルを上げていっている。レベル差による使用感覚が若干異なることも確認済なので、リスクの低いスキルは最初からレベルを上げて長時間その感覚に慣れたほうがよいと考えている。



 こうして予定していた作業が何事もなく終わった。

 母さんは準備してくると言って席を外したので、その間にこの半年を振り返ってみることにした。



 思い返せばこの半年、生後1年にも満たないこの俺があのハードな生活をこなしてきたと思うと、感慨深いものがある。いや、生活と言うと語弊があるか。修行とか鍛錬とか言ったほうが正確かもしれない。


 あの半年前の盗賊団殲滅戦後、俺は"職業から魔法を取得する"という方法で魔法を取得していった。通常ではありえない方法を取ることができたのは、俺が作成したスキル【隠しパラメータ可視化】によってSCの具体的な値が見えるようになったからだ。職業追加選択をするときの最大のリスクは状態異常や身体の欠損などSC値不足によって引き起こされるものである。俺はこのスキルのおかげでSC不足が起こる確率が非常に下がった。つまり、"職業から魔法を取得する"方法は、ほぼ確実に回避できるならではの手法でなのだ。

 だが、ここで問題が1つ浮上した。職業レベルが存在するということは、職業を万遍なく多数獲得すると1つあたりの職業レベルが低い状態になりかねないという問題だ。職業補正等を考えると複数持ったほうがパラメータは高くはなるだろう。しかし、その分職業レベルが低くなる様々な問題が引き起こされる。例えば、スキル取得の条件などを満たせなくなる可能性出てきたり、特定の職業のレベルによって効果を上げるスキルなんかはその効果を十分発揮できなくなったりする。

 レベルを上げる職業を決めておき多数の職業を取得することも考えたが、特定の職業をもっていたら選択できない職などもあるので当面はどうしても欲しいスキルが取得できる職業のみに絞って取ることにしている。



 いくつも職業を増やすにあたり、必要になるものが出てきた。それは大量のSCだ。

 レベル上げをするには魔物や盗賊などを倒す必要があるが大量に一気に倒しに行くとなるとどうしても人目につく。今はまだ準備期間で能力の底上げをする時期と考えており、そして現在の生活を壊したくないという思いもある。注目をあびる行動は控えたい。それにSCはAPを使って能力を上げることでも上昇することは確認済で、しかもAPとSPはパラメータとスキルを調整して相変わらず大量に稼いでいる。


 そこで、必要に応じてAPを使って能力をあげてSCを増やし職業をとっていった。ここで俺は2つの教訓を得ることになった。

 1つ目の教訓は"現在のパラメータ値の約4倍以上に急成長させるのは控えたほうがよい"ということだ。

 俺は不本意ながら実体験としてHPの急激な成長は危険であることは知っていた。MPならば同じようなことが起こると予想していたが、その他のSTRとかでも体中に激痛が走ったり昏倒したりしてしまうとは予想外だった。予想外といえば色々危険なことをしていたためか、"肉体改造の達人"って称号を獲得することができた。育成に有用な効果だったので棚から牡丹餅であったが、今一お得感がわかなかった。

 もう1つの教訓は"成長したパラメータに慣れるまでに注意して行動しろ"ということだ。もっと具体的にいえば"増えたパラメータに体が追いつくには睡眠と訓練が必要である"ということである。例えば、STRが上がると発揮できる筋力の最大値が上昇する。今まで以上の力を発揮することができるようになるのだが、注意しないと今までと同じ感覚で扱っていたら家具なんて簡単に壊してしまう。またSTRによって腕力が上がっても俺の腕は相変わらず赤ん坊のぷにぷにだった。地球みたいに見た目では判断できない世界だと改めて痛感できた。



 普段の日常では、習得したスキルなどの訓練をどんどんしていった。母さんに本を読んでもらう以外は全て魔法の練習をしていたといっても過言ではない。ちゃんとお風呂とか睡眠とかは取ってはいるが、一日中外に出らずにひたすら訓練に明け暮れていた。よく参らなかったと思う。が、そもそも普通の赤ん坊ってこの頃はベッドの上でただ寝てるのが仕事だ。一日中家にいるのはおかしいことではない、している行動はおかし過ぎるが。もっともそれを言うなら母さんだって、"0歳児を置いてゆっくり買い物"とか"0歳児に魔法理論の本を解説"するとか、傍から見ると常軌を逸している行動を取っていた。

 改めて考えると、つくづく俺達親子は非常識だと思い知らされる。


 まあ、そんな教訓や称号を得ちゃうような無謀な特訓を行っていたわけだが、それに見合うだけの成果は出ていると思う。今の俺のステータスはこんな感じになっている。


================================================================

ウィルルアイト・スヴュート Lv.9 人間族・男 1歳

 職業:武神[50] /付与術師[20] /契約術師[20] /召喚術師[20]

   /妖術師[20] /古代魔導師[20] /アークビショップ[20]

   /メイジ[20] /探索者[20] /指揮官[20] /時空術師[20]

 称号:生還者 /異邦人(転生) /探究者 /スキルジェネレーター

   /肉体改造の達人


□AP 5,651,223  □Exp  47/180

□SP 3,954,025  □SC  740/1,598


HP  1,302/1,302 MP  1,200/1,200

STR  11,500   INT  11,400

VIT  12,000   MEN  11,400

DEX  11,500   AGI  11,500


スキル一覧(右横に"+"が付いているものは下の階層にスキルあり)

 <システム系統>

 【技能統制】【スキルメイキング】【固有図書館】【データベース】

 【パーティコマンド】【命令伝達】【隠しパラメータ可視化】

 【能力擬装隠蔽】【擬装工作】


 <サーチ系統>

 【鑑定】【目利き】【真贋眼】【看破】【洞察眼】

 【隠密】【威圧】【索敵】【遠視】【マッピング】【戦況把握】


 <固有スキル>

 【武技の真髄(1)】【時空間掌握】【箱舟の教会】

 【契約魔法】【契約付与】【契約解除】【召喚契約】


 <生産系統>

 【筆写】【模写】【算術】【暗算】【複製】【解体】


 <探求系統>

 【解析】【究明】【研究】【見透かす力】【言語理解】【暗号解読】


 <学問系統>

 【物理学】【薬草学】【魔法学】【魔法工学】【魔物学】【魔法戦術論】

 [言語]+


 <能力上昇系統>

 【並列思考】【高速思考】【高速演算】【自然治癒速度上昇】

 【戦闘時回復力上昇】【魔力操作】【魔力感知】【状態異常耐性】

 【消費MP減少】【起死回生[1]】【鉄仮面[1]】


 <武術系統>

 【身体強化】

 【体術】+


 <魔術系統>

 【魔力生成】

 【元素魔術】+

 【回復魔術】+

 【治癒魔術】+

 【蘇生魔術】+

 【再生魔術】+

 【時空魔術】+

 【付与魔術】+

 【召喚魔術】+

 【古代魔術】+

 【生活魔法】+

 【儀式魔術】+


状態異常

 なし


加護

 なし

==========================================================


 なんか随分表示方法が変化しているが、これは念願の階層表示にできたからである。

 階層表示とは地球でのPCのフォルダー形式の表示と言ったら分かり易いだろうか。【 】で囲まれているのはスキルで、【時空魔法】を展開すると【亜空間】とか【転移】とかが展開表示されるようになっている。

 また【鑑定】などの結果も同じような表示になるように調整している。この表示変更により【鑑定】などの結果を見るときに常に展開表示前しなければ自分の知らないスキルがある可能性が出てくるが、そのような場合には一番上の階層にマークが出るようにして対応している。

 スキルも固有かどうかを分ける程度にし、< >で独自に系統とかを付けておくことにした。この< >の括りはいつでも変更可能なので、もう自分の分かりやすいように表示している。対外的なステータスプレートでの表示はほぼ常に偽装隠蔽した結果を載せるので、別にそれ以外で変な表示に変えていても問題ないのだ。


 職業の箇所を見ても思うが、俺も順調に規格外の仲間入りを果たしていそうだ。


 職業レベルは本来見えないからいいとしても、レベルに対する所有職業数が異常だ。中には一度は諦めた職業『召喚魔法使い』の上位互換職(正確には2階級上位互換職)『召喚術師』もある。


 俺は何通りかある職業取得方法の幾つかの細かい条件が見れる。それでも最初の職業選択の儀式以降、『召喚魔法使い』が候補に上がらず無理と最初は諦めていた。


 転機がおとずれたのは、『付与魔法使い』を取得したことだった。


 付与魔法系統は装備に属性を持たせたり一時的にパラメータを上げるなど色々な付随効果を与える魔法系統で、これを利用すれば戦術の幅は一気に広がる。適者生存が世の常であると俺は信じている。だからこそ適応力の高くなるように転生時に【スキル取得】と【ステ振り】を選んだのだ。純粋な火力も当然必要だが、それだけでは絶対に限界がいつか来る。

 俺は母さんに頼み"付与魔法関連のスキルを3個以上"という『付与魔法使い』の取得条件を満たし職業を獲得した。その後『付与魔術士』『付与術師』とランクアップして職業レベルもいくつか上げた。


 そして、再び職業を選択しようとしたとき『契約魔法使い』が候補に上がるようになっていた。この職業は『付与魔法使い』の派生だったらしく、『付与魔法使い』の職業レベルが一定以上になることが条件だったのだ。


 この世界には様々な魔法契約(魔法を使った契約)が存在し、地球に比べると契約の効力が非常に現実的かつ遥かに高い拘束力を持つ。その事実を知ったとき、契約を専門に扱う職業を所持しておくと非常に有用であると思った。魔法契約書(魔法契約の契約書)自体は材料さえ揃えば誰でも一定レベルのものまでなら作ることができるが、それを通常の素材から作るとなると話は変わってくる。ましてや効力の高いものを作るには専門職でなければ難しい。

 しかも『契約魔法使い』の使う契約方法は、何も契約書だけではない。契約に使う媒体や対象は術者の力量次第だ。条件の1つ"魔法的な効果がある契約書などを10回以上作ったことがあり、作った契約書等で一度以上契約に成功している"も、付与魔法を活用して契約書を作成し母さんと契約をすることでクリアできた。ちなみに契約内容は"今日は寝るまで側にいる"っていう魔法拘束力がなくても実行していることにした。こんな契約書でも魔法的な効果さえ持たせば問題なかったことはちょっと面白く感じたものだ。

 これも『契約魔術士』『契約術師』とランクアップしレベルもいくつか上げることにした。


 それから契約に関するスキルをいくつかとった後、再び職業を選択しようとしたとき俺は歓喜した。候補に『召喚魔法使い』が上がっていたのだ。


 俺はすぐに『召喚魔法使い』を取得した。


 『召喚魔法使い』は"様々な存在を喚起し、契約、使役する"ことができるという固有スキル【召喚契約】が存在する。これによって契約を行えば、偵察などの斥候関連はもちろん戦闘などでは頭数を増やせるなど非常に利便性が向上すると予想していた。実際はかなり予想外な方向でメリットが多かったので、『召喚魔法使い』を持てたことには満足している。当然これも『召喚魔術士』『召喚術師』とランクアップした。


 話を戻そう。


 俺はこんな感じで必要と思う様々な職業を獲得していった。

 『騎士』や『戦士』などの職業はまだ剣などを振れる体が出来ていないので取得は控えておいた。『武神』があるので無くても何とかなる公算が高いので、体の準備が出来てから取ろうって母さんと決めていたからだ。それ以外にも必要と思われる職業の話は色々聞いてはいるが、候補に上がっていないので今のところ取得の目処はたっていない。とりあえず当面はこれで行く予定だ。


 今日『空間魔法使い』の封印がとかれたことで、俺が考えたチート作成プランは最終段階に入った。後は半年後までに俺が目的の効果を持ったスキルを作れるかが成否の鍵を握る。


 スキル作成は【スキルメイキング】というスキルを手に入れたことにより格段としやすくなっていると思う。だが、スキル【技能統制】を作ったときの経験から決して簡単にできるとはいえないことも分かっている。

 【技能統制】は【能力値手動分配】【レベルアップ手動化】【成長率増加】【成長速度増加】が上位互換(統合)したスキルだ。上位互換(統合)とは、習得の際に下位のスキルが全て最高レベルで存在しておりそれらのスキルを全てを忘却することで初めて習得できるスキルだ。習得するスキルは下位スキルの全ての派生条件等は引き継ぐので、通常の上位互換に統合の要素が加わっただけであるといえる。

 この【技能統制】作成を試みたのに1回あたり100万ものSPを消費した。正確には、【スキルメイキング】を使用した際のSP(スキル経験値)はかなり入るのでもう少し少ないが、それでも膨大な量である。"試みた"あたりで分かったと思うが、2回も失敗したのだ。当然失敗時に使用した合計200万ものSPは綺麗に消えた。色々スキル覚えたりスキルレベルが上がったりしたおかげで、この半年のSPは1ヶ月あたりの平均は約100万ほど手にいれることができている。この100万という量は通常の新規スキル取得やスキルのレベルアップならばほぼ無制限にできる量である。そんな量のSPを稼げる俺も大概だが、それよりもこんな大量のSPが一度の試行に必要なのにはもう呆れるしかない。


 作るスキルの内容によって前後するみたいだが、大量に使う可能性がある以上そうポンポンと試しに作ってみようとかできない。


 【技能統制】の場合は合計300万程度のSP消費で済んだが、果たして目的のスキルを作るのにどれだけ必要か見当もつかない。そもそもスキル作成に取り掛かれるか自体が何時になるか不明なのだ。新スキル作成の試行には、一定上水準以上の効果に対する知識や効果内容のある程度具体的な定義が必要になる。それらをどうにかするのが、俺の今日からの課題である。


 早速、取り掛かろうと考えを巡らせていると、部屋に母さんが戻ってきた。


「ウィル、一緒に出かけるわよ。」

「え?急にどうしたの?」

「ウィルは今日で1才になったんだよ。お外に出歩いてもいい頃合でしょう。」

「う…ん、そう、なのかな?」


 前世では1才丁度頃の赤子といえば、やっと立って歩くことができる子供が出始めるぐらいだ。まともな会話というか意思疎通が可能になるのは2才になるぐらいだったと思う。まぁ前世ではエルフとかそういう種族もいなかったし、この世界の人間族がどのような生態かなんてのも実はあまり知らない。そう考えると問題ないのかもしれない。


「あ、人前で魔法とか分かりやすいスキル使っちゃダメだからね。」


 なるほど、やっぱりこの年で魔法などのスキルを習得しているのは異常なんだろう。


「私との会話も外では【命令伝達】ですること。」

「わかりました」


 どうやら人間族の1才は、会話が出来る年齢でないらしい。


「そうそう、あまりしっかりと歩くと驚かれるから程々にしなさい。」

「……えっと、僕はこの世界の1歳児がどんなんだか知らないよ?」

「その辺はアドリブでなんとかなるわよ。丁度今から行くところに5ヶ月違いの子がいるからその子に合わせていれば問題ないわ。」

「5カ月も違うと…その子より幼く見えるようにすればいいんですね」

「何言ってるの?ウィルのほうがお兄さんなんだから幼くすると変だよ?」

「………そうだね。その子にあわせておきます」


 0歳児の1カ月差って相当あると思うんだけど、それを平然と"同じレベルに合わせればいいよ"と言う母さん、流石です。やっぱり、かなり天然入っている人な気がする。魔法などの知識とか無茶苦茶すごいし、戦闘能力も規格外だと思うけど、何かどっか抜けている気がする。


「では行きましょうか」

「はい、母さん」


 俺は母さんに抱きかかえられて、人生二度目となる外出に向かうのだった。

ご清覧ありがとうございました。


余りしつこくならないように出来るだけ説明文は短く削るように更正しましたが、それによって分からない箇所が出てきているかもしれません。感想などでそういった箇所を指摘してくださると幸いです。

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