またいつか一緒に 20話
リレー小説 (第 二弾) 設定・ 注意事 項
★全 40話
★一 話20 00文 字以 上
★登 場人物 数制限 なし
★ファン タジー要 素無し
★S F要素 無し
★地 の文は 主人公 視点
★重 複執筆 可
★ジャン ルは その他
★執 筆予約 制廃止 (予 約を入 れてく ださる 著者様 を拒み はしま せん が、あ る程
度の執 筆予約 が入って からの 執筆開 始は しませ ん。執 筆予約 を入れ られた 著者様
に関し ては、 活動報 告に 掲示さ せてい ただき ます)
★執 筆著者 様は、 執筆 前に聖 魔光闇 様にご 連絡く ださい
★執 筆投稿 後、必 ず御 一報く ださい
★あ らすじ は、前 話ま での要 約を明 記
★後 書きに 執筆著 者様 募集広 告を添 付
1話 :聖魔 光闇先 生 http:// ncode. syosetu.com/ n1590 t/
2話 :日下 部良介 先生 http: //ncode .syosetu.com /n2296 t/
3話 :ふぇに もーる先生 http ://ncode .syosetu.com /n3991 t/
4話 :koyak先生 http ://ncode .syosetu.com /n4630 t/
5話 :創離 先生 http:/ /ncode .syosetu.com /n8318 t/
6話 :蟻塚 つかっちゃん 先生 http: //ncode .syosetu.com /n9612 t/
7話 :聖魔 光闇先 生 http:// ncode. syosetu.com/ n1100 u/
8話 :伝次 郎先生 http ://ncode .syosetu.com /n2759 u/
9話 :koyak先生 http ://ncode .syosetu.com /n4425 u/
10話 :この はな さく ら先生 http: //ncode .syosetu. com/n 4766u/
11話 :鳩麦 先生 http:/ /ncode .syosetu.com /n8057 u/
12話 :ポテトバサー 先生 http:/ /ncode. syosetu.com /n1332 v/
13話 :聖魔 光闇先 生 http:// ncode. syosetu.com/ n5466 v/
14話 :真野 優先生 http:// ncode. syosetu.com/ n8285 v/
15話 :koyak先生 http ://ncode .syosetu.com /n9776 v/
16話 :伝次 郎先生 http ://ncode .syosetu.com /n1985 w/
17話 :キッチンタイマー先生 http ://ncode .syosetu.com /n5121 w/
18話 :もぃもぃ先 生 http :// ncode.syosetu .com/ n2386x /
20話 :キッチンタイマー先生 http://ncode.syosetu.com/n0969z/
その男は、暗い部屋の中でパソコンを操作していた。
「さて、『……善処致します』、[送信]。……智哉、お前の気持ちは父さんが一番良くわかっているぞ。しかし、さて、どうしたものか」
彼は智哉の父親、輝哉であった。彼は、しばらくすると、またメールを作成し始めた。
遥が誘拐された! 誘拐された。誘拐された。誘拐された。
俺の頭の中で何度もそれがこだまする。どうしたらいいんだ? これも業者の仕業なのか?
「何が『善処致します』だ! もともと非合法な事はしないはずだったんじゃないのか! なのに、何人も死人が出ているんだぞ。重症を負ったやつもいる。刃物で切りつける事の何処が合法的なんだ、ガス爆発をさせることのどこが合法的なんだよ……。それにさっきメールしたばかりなのに遥を誘拐するなんて。クソ! クソ! クソやろう!」
智哉がぶつけようの無い怒りを抱いていたとき、机のパソコンからメールの着信を教えるアラームが鳴った。
「何だ今更」
送信者は例の業者である。
『我々の復讐代行業務がお気に召さないようですね。心躍る感想を期待していましたが、残念です。
そこで、我々から2つの提案をさせていただきます。
一つ目は、情報提供です。
石谷親娘への復讐をリクエストされたのは黒崎様です。
また、あなたへの復讐をリクエストしたのは山中勝俊様です。実行したのは弊社の下請けの森という者です。
更に、ガス爆発事件については、我々は関与していません。
二つ目の提案は、復讐する相手の追加です。
二人までの追加を特別オプションとして付けましょう。来週の金曜日の24時までに、メールにてお返事を下さい。
なお、情報提供に関しましては、くれぐれも内密に。
よい、お返事をお待ちしています』
「な、何だって! 俺の怪我は事故じゃなかったのか! まさか、あいつが、……勝俊がこの俺を事故に見せかけて殺そうとしたなんて。友達面して、俺を憎んでいたんだ。きっと、俺が、……俺が、遥と付き合っていたからだ。勝俊は、俺が死んだり障害者になれば遥と付き合えると思ったに違いない。彼女もこんな身体の俺をとうに見限っていたんだ。これで、車から見た二人の様子にも合点がいく。黒崎もそうだ。あいつは石谷親娘について、やけに詳しかった。きっと過去に何らかの付き合いがあったに違いない。ハハ、ハハハハハ。こりゃお笑いだ。これじゃ俺は道化師じゃないか」
笑いが、泣き声に変わるのに、そう時間はかからなかった。
「くそう、くそう……。何だよ。何でだよ。俺たちは友達だったんじゃないのかぁ。いつも一緒につるんでたじゃないか。それが、上部だけのモノだったのかよう。……勝俊、お前も俺の友達じゃなかったのかよう。いつからこんなことになったんだよ」
しばらく泣き続けたら、少し冷静になれた。
業者のメールは本当なのか? どこまでが真実でどこからが嘘なんだ。奴等は信用できるのか? 業者が簡単に他のクライアントのことをバラすなんて、普通は考えられない。信用問題だからな。だとすると全くの嘘なのか?
だが不気味なのは、復讐業務の代行のためとはいえ、俺の回りの事をよく知っていることだ。何回もメールのやり取りをしたとはいえ、知りすぎている。用心した方がいいだろう。
では、どうしたらいい……、考えろ、考えるんだ。
まず、俺がこんな身体になったのは、駅で酔っぱらいのおっさんにやられたからだ。これは間違いない。だとすると、業者の関係者かどうかに関係なく復讐の対象にあげてもいいだろう。どうしてこれを最初に思い付かなかったんだ。迂闊だった。
次に勝俊が俺の事故をリクエストしたかどうかだ。ガス爆発の件は、業者は否定している。これは信じていいだろう。だとすると、あの事故は勝俊の自作自演の可能性がある。どうしてそんな演技をする必要があるんだ……。
勝俊が業者の事を知っていて、自分が狙われている事を予測したフェイクなら合点がいく。ならば、復讐をリクエストしたのが俺だということも簡単に推理できるはずだ。
俺が勝俊ならどうする……。自分達以外に、遥もリクエストに入っているかも知れない。そう考えるだろう。そして、遥に危害が及ばないように手を打つはずだ。もしかしたら、遥の誘拐は、業者から遥を守るために、勝俊がどこかにかくまうためのものじゃないのか?
俺の頭の中で、段々に疑いが確信に変わっていった。少なくとも勝俊は信用できない。してはいけない。ならば、業者はどうだ。少なくとも勝俊よりも信用していいんじゃないのか……。
だとすると、やはり勝俊が、俺を事故に見せかけて殺すようリクエストしたことも信憑性が上がってくる。
ならば黒崎はどうだ? あいつもやけに石谷親娘のことにくわしかった。あれだけ勝俊のことを親身になっているんだ。しかも業者の事を知っていたなら、石谷親娘が業者に復讐を依頼する前に始末しようと考えるはずだ。これも、業者の言っていることの裏付けになる。
考えていくほどに、業者の情報に信憑性があり、勝俊と黒崎のことが疑わしくなってくる。
そもそも、俺はなんのために業者に依頼したんだ? 復讐がしたかったからじゃないのか。ならば、答えは簡単だ。俺をこんな目に遭わせた直接の原因である森という男の抹殺。そして、こうも簡単に俺を裏切った遥への復讐。そして、勝俊へは俺以上の苦しみを味あわせることだ。そうじゃないのか。
俺は頭の中で、これ以上の復讐を望むのかどうかの選択を考えていた。
ようやく投稿しました、リレー小説第20話です。
執筆者のK1.M-Wakiです。
はてさてうまく繋がっているでしょうか。
リレー小説の執筆をご希望になる方は、聖魔光闇様までメッセージをお願いします。