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くだらない僕の。

同じ

作者: ブリオニア

同じ時間の同じ車両

あなたはいつも そこにいた

文庫本に 目を落とし

時折 ふっと 微笑んで

その笑顔に 惹かれた自分がいた


あなたを見る度に

ドキドキして

フワフワして

なんだか幸せになって

なんだか泣きたくなった


自分はあなたのことを知らない

あなたは自分のことを知らない

近くにいるのにあなたは遠くて

もどかしくて もどかしくて

ただただ あなたに

恋い焦がれていた


少しだけでも

あなたに近付きたくて

文庫本を 手に取った

あなたが読んでいるタイトルは知らない

だからきっと同じ本じゃない

それでも

あなたと同じ世界を見ている

そんな自己満足の幸せを噛み締めた


同じ時間の同じ車両

自分は今日も それに乗る

文庫本に 目を落とし

時折 ふっと 微笑むだろう

いつも乗ってくる あの人に

想いを伝える

そんな想像をして


同じ時間の同じ車両

あなたは今日は本を読む

カバーのないその本は

ほんのり幸せな恋物語

自分も読んでる本だった


同じ時間の同じ車両

いつもと同じで 少し違う

ならば 自分も 少しだけ

本をおいて あなたの元へ

きっと あなたは 驚くだろう

それでも 願わくば

この本のような 物語を

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