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全てを話せる君

「じゃあ連絡しておくからルイスの準備が終わるまで出発を待ってくれるかね?」

国王がクラウスに訪ねる。

「もちろんです。

お世話になります。」

ステーシャの人々と仲良くできて何よりだ。

しかし、あれ以来エリザベスはクラウスの前に顔をださない。

何もなければいいんだが。


カツカツ


ヒールの音に振り向く。

すると無邪気な顔をしたルイスがたっていた。

「用意はどれぐらいかかる?」

〜2・3日ぐらいかなぁ〜

2・3日かぁ…

まぁいいか。

国に帰ると会える時間がへる。

しばらく休憩も出来るし…


そして3日後。

〜いってきます。

お父様。またご連絡しますね。〜

「あぁ。

また結婚式にな。

そうそう付き人にアクアをつれていけ。

用意はさせてある。

クラウス王子、ルイスを幸せにしてあげてくれ!

彼女はな俺のせいで何かと苦労をさせてしまった。

だから今度は幸せになるばんだ。」

「はい。

必ず。」

父親の優しい言葉をきいてルイスは涙ぐみながらクラウスの服のすそをつまんでいた。

そんな何気ない姿がかわいい。

「ルイス。

幸せになりなよ。」

サフランも涙ぐんでいる。

そんなサフランの肩をマルクが優しく抱いている。

気のせいか。

2人の夫婦らしい所をはじめたみた気がする。

「義弟くん、ルイス幸せになれよ」

みんなに祝福されて和やかな雰囲気の元にエリザベスがやって来る。

「ルイスこれで終わったと思わないで。

クラウス王子もね。」

意味深な言葉を胸にミリアへと旅立った。

ステーシャからミリアまでは近そうにみえて意外と距離がある。

それにルイスもいる。

途中の町で休む必要があるだろう。

ルイスは自分の馬で行くと言ったのだがみんなに反対されクラウスもいっしょに馬車に乗っている。

でもその横顔は少し不機嫌そうだ。

特に会話もせずに休憩予定地の街アンジュアについた。

ここは、商業が発達していて、色々な物が手にはいる場所だ。

でもルイスは俺とちがい女だ。

休憩をさせなければいけない。

「俺はちょっとでてくる。

ルイスはやすんでおけよ。

マイルをおいていくから安心しろ。」

そうクラウスが告げたのに微笑むルイスの前に一人の青年が立ちはばかる。

「その、必要はありません。

わたくし、アクアがお守りいたしますから。」

じろー。

なんだアクアって名前だから女だと思っていたら男だったのか。

案外じゃまな奴だな。

「わかった。

ゆっくり休めよ。

行くぞマイル!」

「そんなに急いで何処に行くんですか?」

「必要なものだ。

万年筆とメモとカラーコンタクトだ。」

「ルイス様のためですね。しかし、今さらクラウス様にコンタクトは必要ですか?」

「俺はなんと言われようとこの目をほこりに思ってる。

コンタクトもルイスの物だ。

エメラルドのを買う。

ステーシャは王族はエメラルドの瞳だと言われているからな。

これ以上彼女の心を傷つけたくないからな。

本当はステーシャにいるほうがいいと思う。

でも俺がいっしょにいたいからつれてきたんだ。

だったらルイスにとっていい環境をつくってあげるべきだろ。」

俺と結婚したらきっと苦しめてしまう…

けれど俺は君がほしい。

身勝手な俺を許してくれ。

買い物が終わりルイスの元に帰った。

ミリアへの道のりを馬車が進んでいく。

「ルイス。

これさっき買って来たんだ。

揺れててつけにくいと思うけど。

つけてくれ!」

〜カラーコンタクト?

別にいいけど…

何で?〜

「ミリアは瞳の色がちがうと、色々言われるし、只でも俺の嫁だからな。」

〜?〜

「俺もな。

王妃の子供じゃないんだ。

長男だけど、跡取りの立場もやばくてさ。

今でも、王妃には嫌われてる。」

〜私と同じなんだね。

だから、あんなにお姉さまに言ってくれたんだね。

ありがとう。

私もあなたがあなたであるかぎり構わない。

あなた自信を愛してる。

私をあなたのお嫁さんにしてくれてありがとう。

ねえ、コンタクトつけてくれない?

私つけたことないから…〜

クラウスはルイスの手からコンタクトを受け取る。

彼女と俺の目がバッチリと合う。

どちらも目線をはずすことなく見つめつづける。

ルイスの目に手をそえ、コンタクトをいれる。

おしいなぁー。

きれいなアメジストだったのに。

2人でいる時はできるだけつけずにいてほしい。

ミリア国の王族の象徴であるエメラルドの瞳を持つルイス。

そしてステーシャ国の王族の象徴であるアメジストの瞳を持つクラウス。

神様は意地悪だ。

逆だったらどれだけ幸せにお互い暮らせただろうか。

この世界はうまくいかない事だらけだ。

ただ1つ思いどうりになったことはルイス、全てを話せる君に再び出会えた事だ


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