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胸にささる真実

遅くなってすいませんでした。

それではどうぞ

「クラウス王子どうしてここに?」

国王は不思議そうな顔をする。

「それは私が説明いたします。

お父様。」

「うむ。

何があったのだ?」

「別に何かあるわけではありません。

私が彼に関係があると思いおつれしただけです。

それに…はやめに解決したほうがよいので…」

きっぱり言いきると思ったら最後につまったサフラン。

何か問題でもあるのだろうか?

「それはそうかもしれんのぅ…

ルイスがこれ以上悪くなっても困るしのぅ…

よしクラウス王子パッパと嫁を決めてくれ!」

「ルイス王女がどうかしたんですか?」

「それは後だ。

先に決めろ。

話はそれからじゃ…」

「ではル…」


バンッ


ドアがいきおいよくひらく。

「もちろん私ですよね?」

ハァとため息をつく国王。

「エリザベス。

もうちょっと落ち着けないのか?」

エリザベスはクラウスをちらちらみながら恥ずかしそうに告げる。

「だって〜クラウス王子がまだ帰ってないってきいたので〜」

「残念だな。

エリザベスちゃん。

クラウス王子はルイスちゃんを選ぶみたいだよー。

だよな?」

マルクが軽く言う。

「何言って…

まぁ間違ってはないけど…」

少し照れながら言うクラウスにエリザベスは怒りをあらわにする。

「何ですって?

あんな子どこがいいの?

あんな穢れた血の持ち主が…」

衝撃をうけた様にルイスがに出ていく。

「エリザベス!

それは言わないって言ったでしょ。」

「どういう意味ですか?」

「ルイスは王妃様の子じゃねえんだよ!」

「そんなはっきり言わなくてもいいでしょ!

マルク!」

「あのなぁ

サフラン。こう言うのははやいほうがいいんだよ。」

フンッと言いながらエリザベスも同意する。

「俺、さがしに行ってきます。」

「待ってクラウス様そんなにルイスの事を気にすることないわよ?」

そんなエリザベスにクラウスはきっぱり言いきる。

「俺はルイスが誰の子供でも叶わない。

ルイス自信に惚れてんだよ。

それと、血がどうたら言う奴は嫌いだ。」

ルイスをおってクラウスが出ていく。

「ほぉー。

言うねー。

義弟くんも。」

「でも、ルイスはそれだけじゃないのよねー。」

「そこが問題じゃな。」

3人が暖かく見守るなかどすぐろいオーラをただよわせるエリザベス。

「信じられない。私を選ばずにルイスを選ぶなんて…。

おぼえてらっしゃい。」


ルイスはそんな事になってるとも知らず、庭の噴水の前のベンチに座っていた。

涙があふれる。

クラウス王子の前で言わなくてもいいのに…。

なぜかはじめたあった気がしないあの人。

どこかであったかなぁ?

「ルイス王女!」

何も言わずにクラウスがルイスを抱き締める。

えっ

ちょっと…

何して

ルイスはクラウスの腕の中で暴れる。

「何もおぼえて無くてもいい。

だから俺と結婚してくれないか?」

その言葉にルイスがさらに涙をながす。

はじめただ。

私自身を私だけをみてくれる人に出会えた。

この人だったら全てを受け止めてくれるだろうか?

「何とか言ってくれないか?」

はいって言いたい。

でも私は…

ルイスはそっとドレスからメモと万年筆を取り出す。

ささっと字をかく。

〜私でいいの?〜

「ちがう。君がいいんだ。」

クラウスの髪の毛が首筋にかかる。

それだけで変な気分になる。

「なぁ。どうしてしゃべってくれないんだ?」

受け止めてくれるだろうか?

私の全てを。

〜声がでないの。色々あって〜

しばらく悩み込むクラウス。

やっぱりめんどくさい?

「別にかまわない。

君が君であれば…

ルイスって呼んでいい?」

優しくうなずく。

そんなルイスの様子にクラウスも微笑む。

「戻ろうか…」

コクッとルイスがうなずく。

ルイスの身体を支えながら歩く。

謁見の間にはいると、そこにエリザベスの姿はなかった。

「ルイス〜。

大丈夫?」

笑顔のルイスをみたサフランは微笑む。

「王子様にやさしーくしてもらったんだよな。」

ニヤニヤしながら言うマイルにルイスは頬をあかくする。

「教えてもらえませんか?

ルイスに何があったか。

全てを受け止めた上で彼女と結婚したいんです。」

ルイスから笑顔が消える。

「ルイスいいの?」

ほんとはあまり知られたくない。

けどクラウス王子には全てをしってもらいたい。

その気持ちから小さくうなずく。

「わかったわ。

私が話す。ながくなるから椅子に座って。」

サフランの進めにおとなしく従い椅子にすわる。

「去年のルイスが家出してからすこしたった日。

いつも通りルイスが朝ごはんを食べる前に毒味係の侍女を呼んだの。

そして侍女が口にした瞬間いきなり倒れたの。

原因は毒死だった。

それが2日つづいてルイスは仲良かった侍女を二人失った。

それで声が出なくなったの。

しかも未だに犯人は見つかってない。

ただわかるのは毒はアジファー国のものだった事だけ。」

「何?

アジファー国だと?」

アジファー国はステーシャ、ミリアに並ぶ強豪国だ。

しかし、最近行動が変でミリアでも注意してる国だ。

でもなぜアジファーがルイスを?

アジファーにルイスを殺す意味はないし、メリットもない。


ギュッ


下を向くと隣の席にいるルイスが手をつないでいる。

「悪い。

思い出させてしまって…

でもあらためてみんなの前で言わせてくれ。

俺が全てを受け止めるから俺と結婚してくれないか?」

照れながら話すクラウスにルイスは笑顔でうなずく。

2人の様子に王様も笑顔でうなずく。

「うむ。

これで決まったのぅ。

我が国からは三女ルイスをステーシャ国に嫁がす。

それで構わんか?」

「はい。

ルイスさえよければ…」

クラウスにはルイスにもっと言わなければならない事があった。

けれど…

今だけは自分の事を言わずに彼女の悩みだけを受け止めてあげたかった。



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