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2人の過去と決意

翌日、ルイスは簡単な荷物だけを持ちステーシャに帰って行った。

あの時の表情は鮮明に覚えてる。

〜すぐに戻ってくるから荷物少しでいいよね〜

そう言って荷物を持っている時はよかった。

でも俺が

「しばらくお別れだね」って言ったらルイスの顔から我慢してたかのように涙が溢れ出した。

でも、ルイスは、無理矢理笑顔をつくっていた。

俺が泣かせたんだよなぁ。

ルイス待っててくれよ。

今日泣かせたぶん必ず幸せにするから。


「クラウス王子。

動きがありました。」

シルスが真剣な眼差しを向けてくる。

「そうか…

はやかったな。」

「えぇ。

ミリアの南方で集まりがあったようです。

人数は今は3人です。

やはり、全員セリオン様の下についていた者です。」

「そうか…

でもセリオンは関係ない。

あいつは戦いを望まない。

それに、幽閉中だ。

おそらく誰かが煽ったんだろう。

まぁ王妃様かアジファーかってとこだろう。

どっちだと思う?」

「おそらく後方かと」

「まぁ時期が時期だ。

そう考えるべきだろう。

ひきつづき、見張っておけ!」

「かしこまりました。

失礼しました。」

シルスが出ていったのを確認しクラウスはため息をはく。

「ハァー

もし、このままいったら内戦か…

これが狙いなのか?

メルシス…」

お前は変わってしまったんだな。

俺にはルイスが知らない過去がある。


時をさかのぼる事10年前

この頃のミリア国の国王はクラウスの祖父でアジファー国の国王、メルシスの祖父と仲がよかった。

そのため、クラウスは父親と(今の国王)よくアジファーに遊びにきていた。

その時に出会ったクラウスとメルシス。

そして、メルシスはクラウスに恋におちた。アジファーに行く度にメルシスはクラウスの横にいた。でも、当たり前かもしれない。

2人とも、お城で暮らし他の人に出会う事はなかったから。だから、はじめてあった異性であるクラウスにメルシスは恋におちたんだ。

しかし、メルシスとちがいクラウスは、恋におちなかった。

どんなに一緒にいても友達以上にはおもえない。だからメルシスの気持ちに気づいたクラウスは少しずつ、距離をあけていった。

そんな時だった。

メルシスの両親が事故でなくなったのは。

メルシスは幼いにもかかわらず、跡取りとして、教育をうけた。

その教育の厳しさにたえられなくなったメルシスはクラウスに助けを求めた。

でも、クラウスはこの時期にルイスに出会い恋におちた。

両親をなくし、愛していた人も離れメルシスは孤独だった。さぞ俺と、ルイスの事を憎んだだろう。

最後にアジファーにいった時メルシスは俺にこう言ったんだ「いつか必ず貴方の幸せを壊してあげる」って。そして、ついにメルシスは王位についた。


やっぱりあの時俺がメルシスを支えていたら、こんな事にならなかっただろうか?

でも、そうしたらルイスとの幸せな生活もなかった。

そうだよな。

もしとかそんな話をしても無駄だ。

今をどうするかだ。

俺は決めたんだルイスを守るって。

たとえその決断が間違っていたとしても、進んでいかなきゃならない。


この時クラウスは自国内のことばかり考えていて気づかなかった。

そう、ルイスの国、ステーシャの事を…

今、アジファーの近辺に安全を国などないのだ。

なぜなら、アジファーはこの世を統一したいから。

それには、ステーシャもふくまれているのだから…



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