散歩中の出会い
私は犬を飼っている。メスの茶色い柴犬で、牡丹という。
近所の公園まで来た。すると、時雨小出身の男子同級生がサッカーをしていた。よく集まってるな。
「おっ、牡丹だー」
かわいさに飢えている男どもが牡丹に群れてくる。
「私もいるけど?」
私がそう言うと、
「蘭はまあ、どうでもいいかな。牡丹の付属品」
爽が牡丹を撫でながら言う
「言動だけ聞くといじめだぞ。まあ、牡丹の付属品ってこの上ない幸せだわ」
「そっちも言動だけ聞くとキモい」
そう言って爽は笑う。
「うわ、やっぱ蘭のとこの牡丹は可愛いな。ほらおやつだぞ」
なぜ今犬のおやつを持っているのだろうか。時雨小のもう一人の犬飼いの一ノ瀬凛だ。めっちゃ小さいチワワを飼っている。名前はポカだったはずだ。今は一組だ。
「あれ、なんか男子と話すの久しいかも。ゆうりも呼ぶ?」
青島ゆうりも時雨小出身だ。
「ゆうりは無理! お前とゆうりは混ぜるな危険だから」
凛が言う。
「失礼な」
「いや、自覚しな。お前らと同じクラスになったときの恐怖感すごかったからな」
爽が大げさに身震いする。
そしてなんだかんだ笑い合う。
今でも変わらない友情があって安心する常日頃だった。
ほっこりできましたか?短い物語ですみません。