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タンポポ巨大化問題

「要するに蘭の家のタンポポが異常にデカイってこと?」


優未が訝しげに言う。


「本当だって!1束から7輪は咲いてる。束って変か。何て言うんだろ。あの状況。カオス?」


マジでうちの庭はカオス。カオス以外になんと言えばいいか。語彙がたりん。


「えー、気になる!」


生花が目をキラッキラさせている。


「来る?」


「いや、めんどい。部活だし。あんたも部活でしょ。真面目にやんな」


ため息をつきながら優未が言う。


「真面目なら苦労しないわ」


「えっ、私初めて蘭と話した時すんごい真面目なしっかり者だと思ってたよ」


生花はきょとんとしている。


「ふふん。そうでしょ。一見できる子だから」


「詐欺」


優未に一蹴された。


「まあ、チェキで写真撮ってきますわ」


「期待してるよー。カオス庭」


そして、みんな自分の席に戻って行った。




数日後


「こりゃ、ごめん。マジだった。これはすまん」


優未が驚きながら謝ってきた。潔いのが優未のいいとこだ。


「うわー、すごいね。草ボーボー」


生花が悪気がなさそうに言う。


「失礼な。ちゃんと草むしりはしてるけど、勝手に生えてくんだよ。生命力すごいよね。名前が蘭じゃなくて、たんぽぽちゃんが良かったかも。長生きできそう」


「確かに」


二人とも頷く。


「女子ーなにしてるの?」


モテ男山田爽だ。


「よー、モテ男。相変わらず睫毛長いね」


爽はおんなじ小学校の出身だ。川蝉中には二校の小学校から生徒が集まってくる。時雨小と晴静小の二校だ。爽と私は時雨小出身で、青関小出身は生花と優未だ。時雨小は人数が少なくて、青関小はマンモス校だ。だから、時雨小は人数が少ない分みんな仲良しだ。だいたいみんなと同じクラスになったことはある。


「まあな。モテる男は辛いぜ」


大げさだなーと思う。


「ふーん。モテない女には分っかりませーん」


そんな私と爽の会話に追いつけない二人がいた。


「うん?これ何?」


家の庭の写真を爽が見る。


「うちの庭」


「相変わらずだな」


完全なる苦笑をしている。それはそれで失礼だよ。


「噂拡げないでね」


爽はモテる分一軍男子だ。こいつに噂がバレたらヤバそうだ。


「さあ、どうかな」


笑ってる。やっぱヤバい。

信用はしたら駄目だなと思う常日頃だった。

いつもと違う雰囲気です。あるあるものではありませんが、タンポポ分かる人は分かるんじゃないでしょうか。庭のタンポポは大人になってからのことです。学生時代の感じで書いてます。タンポポの根っこって2mあるらしいです。バスケ選手かって長さですよね。

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