フランスへの旅立ち
翔太君夫婦がフランスへ旅立つ日、また、あのメンバーで集まった。空港で………。
二人の笑顔が眩しく見えた。
「私、翔太君に夢中だったわ。」
「……………ムっ。」
「年下君、今の美里は貴方に夢中だからね。」
「えっ! やっぱ、そうですか!」
「まぁ、素敵な笑顔です事……おほほ……。
独身の私には眩しすぎますわぁ~。」
「そして、この人は……美」
「言うな!」
「あら、本当のことじゃないの。」
「告って無いんだよ!」
「えぇ―――っ、拓ちゃん、誰に恋してたの?」
「教えねぇよ!」
「それは……。」
「言うな! 翔太!」
「まぁ、若かった頃の素敵な想い出よね。」
「そうよ。素敵な恋の想い出………。」
「拓ちゃんの想い人が気になるわぁ~。」
「気にすんな! 直ぐに忘れろ!」
「詩織ちゃん、もし何か変化があったらメールで教えて!
フランスに居ても相談に乗れるから、ねっ!」
「ありがとう。まぁ、そんな日は来ないだろうけど、ね。」
「翔太、元気で居ろよ。」
「おう! 拓海、お前もな。」
「おうよ!」
「皆さん、お元気で!」
「ありがとう。二人ともお元気で!」
「ありがとう! 行ってきます!」
「行って来い!」
「行ってらっしゃい!」
二人がご両親や会社の方の所へ行った。
「次に会えるのは何年先なんだろう?」
「そうね。」
「ずっと、先になるのかな?」
「かもね。」
「文字通りの旅立ちだな。」
「うん。」
「そうね。」
「頑張れ! 翔太! 奥さんにしっかり付いて行くんだぞ!」
「そうそう、奥さんに付いていれば安心だわ。」
「なんか、居ないと酷いこと言ってませんか?」
「いいんだよ。翔太だから……。」
「翔太君……幸せにね。」
⦅美里らしい。⦆
旅だった翔太君夫婦に幸あれ!と見送った私たちは心から祈った。




