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明日へ  作者: yukko
14/57

美里

有馬温泉への旅行からどの位経ったのか……。

美里から電話が架かって来た。


「詩織、拓ちゃんからメッセージが来たのよ。

 拓ちゃん、詩織へ連絡取りたいって……。

 どうする?」

⦅あ! 翔太君のことかな?⦆

「私のメアド教えていいよ。」

「分かった。

 ……けど、なんだろうなぁ~。

 拓ちゃん、詩織にメッセージなんてぇ……。

 もしかしてぇ……拓ちゃん、告るのかなぁ~。」

「それはない!」

「即答だね。」

「自信があるから! モテないって自信!」

「ええ―――っ!」

「それより、そっちこそ、どうなのよ。 年下君!」

「えっ………まぁ……なんとなく?」

「疑問形で終わるって何?」

「うぅ~~~ん。なんだろ?」

「付き合ってください!って言われたのよね。」

「うん。」

「それで?」

「……なんとなく?」

「なんとなくお付き合いし始めました!ってか?」

「……うん。なんとなく……。」

「おめでとう! 良かったじゃん。」

「ありがとう。」

「ちゃんと見たんだよね。」

「うん……見たと思う。」

「まぁ、結婚が決まったら、ちゃんと紹介してね。」

「まだまだ、先だよ。」

「先ってことは……。もしかしたら、プロポーズ?」

「うん。」

「キャ―――っ! 目出度い! めでたい!」

⦅拓海君、知ってるのかな?⦆

「受けたのよね。」

「いちおう?」

「何故に疑問形!」

「なんか、嘘みたい……なんだよね。」

「まぁ、急転直下だもんね。」

「自分でも驚いてるの。」

「そうだろうね。」

「でっ、お幸せですか?」

「……うん。」

「良かったぁ~!」

「ありがとう。

 ……あの時……心配かけてゴメンね。」

「いいえ~、どういたしまして!」 

「じゃあ、詩織のメアド、拓ちゃんに送るね。」

「頼みます!

 ……美里……。」

「うん?」

「絶対に年下君と二人で幸せになるんだよ!」

「うん。」

「じゃあ、この辺でっ!

 拓海君からのメッセージを待つから……。」

「うん。じゃあね。」

「うん、またね。」


電話を終えてしばらくしたら、拓海君からメールが届いた。

「会って話がしたい。翔太のことで……。」という内容だった。

約束をして、会うことになった。

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