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まだ魔王討伐に行くのは優秀な幼なじみ達だけだと思っているごく普通の少年の日記【連載】  作者: 日暮キルハ
まだ魔王討伐に行くのは優秀な幼なじみ達だけだと思っているごく普通の少年の日記
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二日目

 今日は街に着いた。

 今は宿屋のなかでこの日記を書いている。

 明日は王様に謁見して、これからの詳しい話を聞くことになるらしい。


 ……そう、王様への謁見だ。

 王様に会うのだ。

 これが何を意味するか、俺はピンと来てしまった。

 そもそも、魔王討伐に必要とされているのは俺の幼なじみ達であって俺じゃない。もっと言えば俺みたいな足手まといはどう考えたって魔王討伐には邪魔なだけだ。


 なら、事情を説明さえすれば、俺は村に帰ることができるに違いない!!


 このことに気付いたとき、俺は世界に光がさすのを感じた。

 やっと帰れる、拉致られた時はどうなることかと思ったけれど、これでもう何の心配もいらない。






 ……俺と幼なじみ達では住む世界が違いすぎる。今回の件でそれが本当の意味で理解できた。

 あいつらと離れることになるのはやっぱり寂しいけど、それでも俺は着いていけない。分かっていたけど、この二日間だけでそれを尚更に再確認した。

 だから、俺はただ待っていよう。あいつらがいつの日か魔王を倒して世界を救って村に帰ってきてくれる日を。


 ……でも、いざ帰れるとなるとやっぱりちょっと寂しいな。そうだ、まだ昼過ぎで時間もあるし、ユーリ達を誘って今からでも外に出るのもいいかもしれない。メリッサ以外は先に外に出ていたらしいけど、何か変な奴に絡まれたとか言って不機嫌な様子で帰ってきていたし、仕切り直しとして皆で街を見て回るのはきっと楽しいと思う。


 村と違って色んなものが揃っているだろうから、普段は目にしないような珍しい食材なんかも手に入るだろう。

 それで、今日の夜はあいつらが食べたいって言うものをありったけ作って食べさせてやろう。


 ……うん、楽しくなりそうだ!

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