一日目
あいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけんなあいつらふざけ
……ちょっと取り乱してしまった。
落ち着こう。
えっと、あれだ。何を書こうと思ったんだったか。
あぁ、そうだ。そう、うん。
――なぜか俺も勇者パーティの一員だった。
何を言っているのか分からないと思うが俺もよく分からない。というか分かりたくもない。
はっきり分かるのは、もう村には帰れないということだけだ。なにしろ帰り道が分からない。朝、同行を拒否した俺は気付いたら幼なじみ達と森のなかにいた。帰り道なんて分からないし、さっきから割と近くで魔物か何かの鳴き声がするのでこんなところを一人で歩いていれば彼らの昼ご飯になってしまうこと間違いなしだ。
……今更ながらに振り返ると、たしかにその前兆はあった気がしないでもない。
例えば、ユーリが剣の鍛錬中に「守ってるだけじゃ魔王には勝てないぞ! もっと本気で殺す気でかかってくれ!」とか言ってやたらと気合が入ってたこととか。
例えば、レインが「王都ってさ、村なんかとは比べ物になんねーくらいかわいい女の子がいっぱいいるらしいんだってさ! 行ったら一緒にナンパしよーぜ!」と言っていたこととか。
例えば、メリッサが最近「あんた弱いんだから、これ持っておきなさい」と事あるごとに彼女お手製の魔道具をくれていたこととか。
例えば、アリスが旅の道中ではあれが食べたいこれが食べたいとなぜか事あるごとに俺に伝えていたこととか。
ただまぁ、彼らと違って何もない俺がついて行くことなどありえないという常識的な考えがそれらの一切を見逃させてしまったのだ。
何年彼らと一緒に居たのか。
ユーリは真面目な努力家だ。鍛錬が好きすぎて山賊のアジトに黙って連れていかれたことがある。
レインは女好き。村の家畜のメスを見て「この際こいつでも……」と呟いていた時は流石に引いた。
メリッサは熱心な研究家気質だ。よく俺を魔法の実験台にしようとするくらいに勉強熱心だ。
アリスは食欲魔人。「……ルーク。これ、料理して」と見たこともない生物の死骸を引きずってきたことが何度もある。
良い奴等なのは間違いない。一緒に居て楽しいのも間違いない。
でも、よくよく考えたらあいつら一人たりともまともなのいないじゃん……。
…………もうおうち帰りたいよぉ。