王都にて『調薬』二
これで今日分終了。
「もう、大丈夫かい?」
と、俺がこうして床に蹲っている元凶が聞いてきた。「まだ」と答えるとエルフの癖に弱いねぇなどと言ってきやがった。少し変な違和感は残るがもう大丈夫だと言うことで立つ。
「スキル宝石、持ってるかい?」
「はい、これ持ってます。」
といって俺が取り出したのは改竄の宝玉。
「それは宝玉だよ……まぁ、いい。物は殆ど一緒だ。さっき、あんたの感じた違和感の塊、それが魔力だよ。動かそうとしてみな、すぐ出来るよ。」
「え、あ、はい。」
動かそうとすると何かが体内をグルグル回り始めた。そこまでの速度では無いがゆっくり回っている。
「いい感じだよ、そいつを宝玉を持っている手に流しな。宝石に魔力を添わせるイメージだよ。」
そわせる、ね。やっとのことで手に魔力を集め宝玉を這う様に。宝玉を包み込んだ。
「それで、修得、と言えば修得できるはずだよ。」
「修得」
ログにスキル『改竄』を入手しましたと出てきた。
一個目が出来たからもう一個、『予想』のスキルも習得した。精霊宝石を見せると、解いてやりなと言われた。同じ様に包み込んでアクアロックブレイク・アンチマジックと言いい、水で出来た折を弱めて壊すイメージだよと。イメージしつつ言う。
「アクアロックブレイク・アンチマジック」
と、いった瞬間ものっそい青く光り始めた。バキという音がして光が止むと浮遊しながら寝る幼女が………え?……器用すぎるだろ……
「にひひ、寝込みを襲うチャンスだよ」
と、となりのバァさんは俺の脇腹を小突きながら言った。
「あんた、精霊が見えるのかい?コイツはアプサラスだ、こいつはこんな見た目だが、相当長いこと生きてるね。このレベルになるとウンディーネとタメはるよ。と言うか、戦闘だけならウンディーネ10体でも倒せるか怪しいだろうね。起き始めたよ。さっさと契約してもらいな。」
バァさんのいった通りモゾモゾし始めた。体を伸ばす動作が凄い人間っぽい。ここは、結婚してくださいのノリで
「契約してくださいッッ!!」
あ、決まった完璧だ。
——いいよ
………軽い……うん?近づいてくる………両手を掴まれた………魔力がめっちゃ流れ込んでくると同時に抜かれている……だんだん気持ち悪くなってきたんですが………
「アプサラス、これ以上やるとあんたの契約者くたばるよ」
——えっ?それはいけない。
………溶けそう。HPが無い。いや、ほんのの1%残っている様だ。
『半精霊種に特殊転生しました。エルフの特性を引き続き適応したうえで精霊種の特性を取得できます。選択可能数3
選択肢
[水魔導] [浮遊] [飛行] [水の加護] [空魔法]
ステータス特性が加算されます。0以下になる値が1種あります、振り直しますか?振りなおさない場合、キャラデータを削除する事となります。』
…………情報についていけない………えぇっと……取得するのは………[浮遊][飛行][空魔法]です……振り直しっと………どうなってるんだろうか?
N 薬膳苦心 LV1
種族 エルフ 半精霊
HP 0-200
MP 522+1000
STR 0-10
VIT ∞(0-5)
DEX 0+10
AGI 0
INT 0+30
MND 0-30
RES 0+30
SP 200 (ステータスポイント)
精霊って魔法に弱いのか………VITが………バグってる……何これ?アプサラス、なんで∞なの?
——魔力を流す、透き通る
——私たち、見えない
………精霊だと物理無効って事かな?で、魔力を全身に多している間は精霊状態ってことかね?初期値ドン
N 薬膳苦心 LV1
HP 150-100
MP 200+200
STR 15-5
VIT 15-5
DEX 40+10
AGI 30
INT 35+10
MND 15+5
RES 15-10
SP 0 (ステータスポイント)
前のやつです。魔力とか、レベル上げてないのにアホみたいに上がってる
で、振り分けたのとスキルがこちら
N 薬膳苦心 LV1
種族 エルフ 半精霊
HP 300-200
MP 522+1000
STR 20-10
VIT ∞(10-5)
DEX 40+10
AGI 35
INT 15+30
MND 50-30
RES 0+30
SP 0 (ステータスポイント)
種族スキル
『精霊の救世主』
『浮遊』 熟練度1
『飛行』 熟練度1
『空魔法』 熟練度1
スキル(6)
『幸運』
『鑑定』 熟練度102
『調合』 熟練度4
『水魔法』 熟練度452
『スリ』 熟練度170
『魔力操作』 熟練度314
控えスキル
『予想』『改竄』
熟練度方式だとは………知らなかった………えっと……スキルの詳細は?……タップしたら出てきた
『精霊の救世主』
……精霊を助け契約したものの証。魔法の威力と効率が上がる。
『浮遊』
……浮かぶことが出来る。精霊の基本能力によって魔力の消費は無い。
『飛行』
……空を飛ぶことが出来る。速度を出せば出すほど消費魔力は多くなる。精霊の基本能力によって魔力消費は無い。
『空魔法』
……空を魔力で操る。二大環境魔法の一種。
『幸運』
……運が良くなる
『鑑定』
……詳細に知ることが出来る。熟練度をあげれば気づかれず鑑定出来る様になる。
『調合』
……薬などを作ることが出来る
『水魔法』
……水属性全般の魔法が使える様になる。
『スリ』
……他人の懐から金品をかすめとりやすくする
『魔力操作』
……魔法の自由化が図れる、効率が上がる
『改竄』
……上位スキル。ステータスを隠し、変化させる事が出来るバレる確率は低い
『予想』
……あらゆる事象を一瞬で予想出来る様になる。発動率は低い。
スキルの説明だけでこんなに………
——クシン、名前
……え、名付けのこと?
——そう
わかった。今から考える。
………アプサラスの特長………表情が全然動いてない……言葉が足らない…………水属性………名付けとかムズイ。
……何で、契約しようと思ったの?
——純だから
どちらかというと邪な気がするんだが……
まぁ、いい。アプサラス、君の名は、ラシィだ。
——うーん、じゃぁ、それでいいよ
嫌なら変えるけど?
——決まった
変えられないってこと?
——そう
お、おう、そうか。名付けが終わった事だしマーケットに行くかな。気になるんだけど、俺の思考、ただ漏れな訳?
——違う、クシンが伝えようとしたときだけ
ならよかった。
……それじゃ、いくとしますか。………バァさんに挨拶して。
戻ってまいりました。ストリート。バァさんに商業区に抜ける路地を教えてもらってきた訳ですが、副道では見なかったプレイヤーがいっぱいいる。
………ラシィは俺の肩に乗って寝てる………肩車みたいな感じで……不思議と重さは感じない…
マーケットはプレーヤーで溢れかえっていた、訳ではない。まぁまぁ、人はいるけどそこまでだ。受付へ向かう。気になっていたことがあるから。
「登録ですか?」
と、受付のお姉さんが言った。
「自動登録と手動登録がありますがどちらにしますか?」
「速い方はどちらでしょう?」
「自動登録です。その場合、料金として1000G頂きます。」
「自動登録でお願いします。」
1000Gを渡しつつ言った。
「アカウントネームを設定して下さい。アカウントネームは出品時に表示される名前です。」
出てきたメニューに名前を打ち込む。毒薬配布係っと
「毒薬配布係でよろしいですか?」
「はい、おねがいします。」
「それではマーケットの注意事項について。出品時、出品者は値段を設定することが出来ます。設定された値段プラス5%を販売価格とし5%分はアウトレット側に入ります。これ以外の物は全て有料情報となっております。気になった方はお買い求めください。」
「作業場みたいな部屋をアウトレット内で借りれますか?」
「100Gです」
100Gを取り出して渡す。無言で。銅の貨幣だった。
「部屋は存在します。オプションなし部屋代のみで300G。部屋内ではアウトレットに出品、買取が可能です。」
「ありがとうございました。」
と、言いながらマーケットから出る。………空腹度が減ってきているから屋台で腹ごしらえでもするかな。
……活気があるなー……骨付きの肉が焼かれている……美味しそうだな………買うか……
「一ぽ『——二本』二本下さい。」
起きたなら言えよな。……食べれるの?
「にいちゃんよく食うな。80Gだ。焼き立てだ、気をつけて食えよ。」
「分かりました。」
鑑定。
ガラスバードの腿肉の丸ごと焼き 品質A
凄く美味しい
………凄く、美味しい。
——あ、先に食べた
……いいだろ、ラシィの分もあるんだし………持てるか?
——んー、ありがとー
——美味しいー
……あぁ、うまかった。
——はやっ
ちょっと、露店を巡ってみるか。
四十分位、見て回った。薬草は平均5Gくらいで1束(十本位の)45Gくらいだった。武器は1番安い物で3000G下回ることは無かった。食べ物類は一つ100G超える物は無かった。
高品質で採れていた露店があったのでいくつか買った。
薬草 品質B 10束 500G
毒草 品質B 7束 280G
痺れタケ 品質B 4個 200G
サラミネ 品質B 3束 300G
キレカネの根 品質B 3つ 210G
癒しタケ 品質B 6個 480G
合計1970G
現在の所持金額
129,930G
初期が多いのがここに来て響くよね。準備にかけられるお金がダンチ。
現在、ゲーム内では13時。リアルでは9時15分だ。マーケットに戻り、7時間分部屋を借り、生産しまくる。素材は配達とマーケットの買取機能で、更に作ったポーションを出品する。
俺の予想では、ポーションはこの街全体で品薄になりつつあるので、店頭価格ピッタリで発売しても飛ぶように売れるのではないかと考えている。
…………生産の目標だが…………品質Cの安定生産かな……でも…品質Bを目指してもいいかも……まだ、決まってない。
戻ってまいりました、マーケット。いや、アウトレットか。
「部屋、借りてもいいですか?」
「はい、オプションは付けますか?」
「調理台がないのなら、調理台を。あるのならなしで」
「調理台オプションですね。400Gです。何時間借りますか?」
「8時間で」
3,200Gを出す。
「はい、それではこちらのキーを。103号室です。」
「あ、ヒーリングハーブとヒールハーブの配達をお願いしたいです。どちらも100づつ出来るだけ早くで」
「2000Gとなりますがよろしいですか?」
[それでおねがいします。」
受付の右隣の通路の奥にある扉を開けて進むとホテルみたいになっており、101から部屋が真っ直ぐ並んでいる。103は角の部屋だった。
…………広いな……窓がない…ソファーが左壁に置かれていて、その前に机、右の壁に調理台だ。調理台はコンロが3つ付いていて、流しの様なものがあるが、蛇口がない。排水溝はあるのに………まぁ、自前で出来ると思うから関係ないか…
マーケットでは出品者を評価する機能が付いているらしく、ある程度高いと星が出品物の上に付いている。
星付きの薬草を片っ端から買って行く。55束とバラで22枚だ。合計で3000G。残り123,730G。
鍋に水魔法を使って水を入れる。量の制御が結構難しい。
薬草半束を、すり鉢に入れ、すりつぶして行く。まぁまぁ時間がかかり、めんどくさい。そして鍋に入れ火にかける。
………めんどくさいな…すり潰すの……どうするか………………………………………
……ラシィ、この半束分の薬草、乾燥させれる?
——出来る
じゃぁ頼む。更に鍋を出して水を入れる。カリッカリに乾燥した薬草をさっき使ったすり鉢(清掃済み)ですり潰す。あっという間に粉々になった。で、粉を入れる。火にかけて混ぜる。
水を足した方の鍋を見るといい感じの色がついてきたので、火を切り、ビンに入れ替える。10本分だった。
そうこうしている間にもう一方の鍋が沸騰し出したので火を切る。さっきのものより澄んだポーションが完成した。
扉を叩く音とともに「お届け物でーす」の声が。
次は明日0時




