オリンピックの卵?猛烈な姉妹
私が、藤下百恋です。
8月と言うのに、外へは出掛けたくありません。
8月と言うのに、一歩も出たくありません。
所謂、出不精ってヤツ。
だって暑いんだもん!!
36度とか超えるのだって、外の気温は異常やもん。
猛暑が続いてるので当然のように
生きている私。
冷房を一日中、付けっ放しにしている私。
節約しないとダメな社会なのに、付けっ放しに
してるのが、どうかしてる私!!
でも、そんなこと言ってったって、熱中症
(ねっちゅうしょう)になるのは危険だからでしょう。
東日本大震災(311)のことを考えたら、
節約のことを考えてしまうでしょう。
ただ、余計、猛暑にやられて、
熱中症になって、吐き気、頭痛を訴えることにも
なってしまいそうで、冷房が無いと怖いし、
不安だったから。
だから、東日本さん、ごめんね
だから、せめて、一日中、エアコンを入れさせて
下さい。
こんな早朝の時間に、冷房を付けてる私が言うのは
おかしいと思っています。
だから、早朝の2時なんかに起きなくても良かったのに、
オリンピックの観戦だけはちゃんと大事にしたいから。
百恋には、いろんなことを思い詰めるので、妹が
困ることがあるようです。
それが百恋の考えている優しき気持ちだった。
私の部屋は、4畳半の部屋でしょう。
だからと言って、冷房の温度調整を
26℃に設定してるのもどうかと思うけどもね!!
それもあまり気にしないように、冷房の
冷たい風を当たっていた。
地デジ対応テレビ37インチを部屋に置いても、
何の意味もないでしょう。
だからと言って、私にとっては、地デジ対応テレビ
37インチだからこそ、意味があるのかもしれないし。
テレビが大きく見れるし
文字が大きく映るし
目が痛くならないし
結局は自分の都合だけで37インチに満足している(笑)
私だってこんな大きなテレビで観戦したいものだ。
↑言い訳に過ぎないでしょうね。
ただ、地上派が流れるテレビ放送を見逃すワケにも
いかないでしょう。
だから敢えて、オリンピックだけは応援したい。
さっきから私、何をブツブツと細かく言ってるのでしょ。
私が、布団に潜らないワケは、そうゆうことでしょう。
夜に起きなくてもいいのに、私が起きるものだから、
妹の智子も、睡眠を摂るのを
不安がっていて、私がテレビを付けっ放しに
しているのに、智子にとっては鬱陶しい
だけですからね。
今年(2012年)のロンドン五輪だけ、応援してる
ワケでもなかった。
4年前の北京オリンピックのときも、
8年前のアテネも、12年前のシドニーも、
私は応援していたようでしょう。
私が応援するようになったのは、アトランタのときです。
その頃から、夏季オリンピックにだけ興味を
抱いていました。
私がまだ中学生だった頃でしょう。
その時は、少女時代を歩んだ、15才だった。
その時、お父さんが、
「おい、もこ、アトランタオリンピック始まるよ」
と言っていたのを思い出し、私がずっと見るようにも
なっていった。
私がお父さんの応援を必死になっているとき、
私も自然と応援するようにもなっていきました。
私の生まれた年に、モスクワオリンピックが
始まっているのも、奇跡的でしょう。
ちょうど夏季オリンピックに、私が生まれたらしい。
8月25日生まれの私は、ずっと、
夏季オリンピックが大好きの女の子でした。
だからオリンピック開催のとき、私の生まれた年が
モスクワで開催されたのなら、私が32年間の重みは、
一生消えそうにないでしょう。
↑何を言ってるんでしょう(笑)
「夏のオリンピックだけお姉ちゃんは応援するの?
変なの!!
私にはそれは分からないなぁ」
智子がたびたび、呟くようにもなっていた。
それも応援する自分が、わからなくなってしまっていた。
とにかく、応援したら、した分だけ、
何かご褒美が貰える気がして
たぶん、私は、ちょっと大袈裟な表現を
感じてしまっているのでしょう。
まっいっか、ちゃんと、なでしこJAPANは、
応援しときます(笑)。
私がグーたらな人間なので、それを気にしたことは
ありませんが、
それでも私は部屋の中で燥いでしまう。
点が入るたび、燥いでしまう。
「ちょっと、お姉ちゃん、夜だから静かにして」
智子が息苦しそうになっていく。
自分が見苦しい状態で燥いでいることも知らずに
テレビを観ながら、どこかを応援していくことが
どんなに楽しいことか
でも、私だって、体力はあるよ
だけども、実際、やるのは難しいよ
応援してるけれども、納得してる自分がいて怖い。
「なでしこJAPANが、フランスに勝ったァ。
さっちん、私は、このなでしこが勝つとわかってた。
イエイイエイ、ぶいぶい」
と、私が喜ぶと、
妹の智子が、
「お姉ちゃん、その察し方、間違ってない?
テレビの前で、そんなことわかるワケないじゃん
お姉ちゃんみたいに、予想できる人が羨ましいわ」
と智子がめちゃくちゃ呆れてしまった。
いつの間にか、智子までもが、起きてしまっていた。
そりゃ、生中継を見るより、録画中継を見るほうが
悔しい気持ちになるのかもしれない。
ダイジェストは気に食わない姉妹たち。
時計の針は、早朝3時を指していた。
寝不足になったとしても、寿命が縮まるまで応援する。
↑ちょっと大袈裟過ぎて、笑えてしまう(笑)
「ほら、今、体操男子団体で、銀メダルだって。
やっぱり体操選手の内村航平はカッコいいわ」
智子が敷布団に包まった状態で、
呟いた。
「さっちんも、応援しとるやんかぁー」
2人の姉妹は、起きながら、笑顔に変わった。
何なんでしょう、この姉妹たちは(笑)
智子が、内村航平ファンなら、私は、何???
私、清武選手、好きだよ!!」
↑何言ってんだ、こいつら(笑)
まあ思われても仕方が無いです。
女性ってそういうところに惚れてしまうものなの
私がなでしこJAPANだったら、ゴールネットを
揺らしていくけどね。
百恋は高飛車な態度を
見せることもあるけどね。
何だか上から目線で呟くことも、
日常茶飯事なことでしょう。
私たちが何故だか、試合が勝てる日、
負けてもいい日を応援していて、それも
何だか切なくなってしまう。
百恋にはずっと夢見てたことがあった。
私が高校生のときに、靭帯を折る
怪我が無かったら、今頃、私はオリンピックの
選手になってただろうな、って思うこともあった。
だけども、誰もそんなこと感じていないでしょう。
百恋がオリンピックの選手になれるのは絶対嘘です。
だから、夢だけにしといて欲しい、欲しい。
だけども、自分を後悔していても仕方が無いでしょう。
私が応援するのは、日本選手だけですから。
当たり前でしょう。
私が日本生まれでありながら、日本以外の選手を
誰が応援するかってんだよ。
ィーだ!!
相手チームなんて褒めたくないんだろうね。
よっぽど日本に愛着心を持ってるのか、
やっぱり私が高飛車な女の子でしょう。
だから一生懸命に、テレビ観戦に滅入るの
だった。
ただ私は金メダルだろうが、銀メダルだろうが、
日本代表に選ばれた選手を褒めることにした。
「アニマル浜口さんの娘さん、京子ちゃん、
がんばれー
涙なんて見せないで!!
よく頑張ったほうだよーー」
私もまた、段々と、応援に成長をかけていた。
応援することに何か意味あるのかもしれないし。
智子には姉の応援に釣られて、智子にも
応援する資格があった。
応援する資格??
何、この姉妹たち
↑やっぱり大袈裟な2人(笑)
百恋には鉢巻を頭に巻くほど、
そんなに熱戦になっているというのに、
妹は選手に恋することで何かが始まるのかも
しれないというのに。
↑またまた、大袈裟だった(笑)
いつか、また会いたいね。
選手に会いたいね。
いつも藤下家では、オリンピックの話題で
盛り上がっていた。
それを離さない日は無い。
だからずっと選手になりたかったと言う妄想だけを
抱いて、私たちはまた走ってゆく。
私が体力余してるから、その体力を選手に分けて
あげたいぐらいだよぉー
妹は何だか、北島康介選手に惚れこんでいた。
「さっちん、こうへいじゃなかったのかよ」
2人はまた笑いながら、家庭の中ではオリンピックの
話題が、永遠と続く早朝5時のことだった。
近所のおばさんが、
「あそこの家って、夜になると燥いでるけどさ、
何かあるのかしらねえ」
おばさんたちは不思議そうにこちらを眺めて、
世間話を繰り返すようにもなる。
この夏季オリンピック期間中は、大声出させて。
後は、ずっと眠っているから、おばさん!!
↑なんですか(笑)
『 オリンピックの卵?猛烈な姉妹 』
/ 上原碧桜
1982年5月、岐阜の生まれ。上原碧桜。
私の小説作品は、これのほかに、「快速名古屋行きは永遠に・・・」が
あります。