明くんの人生告白回数
明くんの人生告白回数
明くんが、初めて男に恋をしたのは、中学生の時のサッカー部の先輩でした。
でも、想いは打ち明けられずに、先輩は卒業してしまった上、遠くに引っ越してしまいました。
俺はもう絶対、恋したことに後悔しないと誓った明くんは、男子高に進学してから、好きになった人には必ず告白をするようになりました。
最初の頃は気持ち悪いと言われたり、笑われたりすることに耐えられなくて、告白するのが嫌になったりしました。
でも、後悔するなら告白して後悔したい。そう思うことで、めげずに告白をつづけました。
そんな生活が一年続いたころ、先輩方に声をかけられ、校舎裏の倉庫に連れてこられました。
その先輩方は、全員ホモ疑惑のある先輩たちでした。
いきなり、お前もホモなんだろ、一発やらせてよ、と、服を脱がされました。
今でこそ180以上の身長がある明くんですが、その頃の明くんは、背も165と平均程度で、胸板も薄く、タチと言われても説得力のかけらもありませんでした。
力任せに抵抗しましたが、ついに明くんは汚されてしまいました。
涙が止まりませんでした。腰は重くて、初めてそこが触れる外気は冷たくて。無理にこじ開けられたそこは裂けた傷口からでた鮮血と白濁液で溢れていました。
結局、放心していた明くんを見回りをしていた女性の先生が発見し、先輩方の行為は明るみに出て、退学処分になりました。
あれ以来一度も告白をせずに1ヶ月が過ぎました。
でも、明くんは「俺は絶対幸せになるまで諦めない、ホモでも幸せになってやる」と誓い、また告白をはじめました。
明くんは、数ヶ月で急激に身長が伸び、割と筋肉もついたので、男らしくなりました。
後輩ができたので、所属していた図書委員の後輩くんに恋をし、告白をしました。
初の、OKをもらいました。
明くんは喜びました。
後輩君は照れました。
二人は、2ヶ月ほど愛を育みました。
でも、崩れるのは一瞬でした。
後輩君の友達が、後輩君をホモだと言ってからかいました。
嫌で嫌で、仕方ありませんでした。
明くんは、それを彼の態度から察しました。
意を決して、明くんは言いました。
『俺はさみしいけど。別れようか』
すると、『ごめんなさい、俺、ごめんなさい…』と、謝罪が返ってきました。
『おまえが悪いんじゃない。謝るな。お前まで、傷つかなくていい』
そういって、最後に軽くキスをして、二人は別れました。
―――さようなら、俺を愛してくれた人。
* *
明くんは、その後も何度も告白し、付きあい、別れることを繰り返しました。
高校を卒業し、大学に入ってからは、大きなトラブルもなく告白を繰り返しました。
でも、明くんは波乱万丈の色恋沙汰を乗り越えてきてしまったので、少し物足りなく感じていました。
そんな時、楓さんを見つけました。
出会いは大学にある食堂でした。
真冬だったのもあり、楓さんはラーメンを食べていました。
風邪っぽかったのもあり、もさっとした格好で、はふはふしながらチャーシューを食べ、れんげからつるつると少しずつ食べていく楓さんは、明くんにとって可愛い以外の何者でもありませんでした。所謂キュン死を味わいました。
『ねえ、俺と付き合ってみない?』
気づいたら、告白をしていました。
すぐに断られましたが、得意の精神力でつきまとい、いつしか共に行動するようになりました。
楓さんは、可愛いけど恋愛対象ではないな、と、少ししてから明くんは気づきました。
なので、楓さんは、大事な友達です。
「…なにこれ」
「あー、俺の今までの記録?よくできてるだろ」
今日はオマエの部屋のたっかいスピーカー使って音楽聞きたい、という楓の希望により、俺の部屋でくつろいでいた。
その時に、机の上においたノートを、楓が勝手に読んでいたらしい。
「…いろいろと衝撃を隠せないんだけど。とりあえずなんで最後こんなに俺ばっかなの」
「そりゃ、お前が俺にとって大切だからに決まってんだろ?」
「またそういうこと言う…」
ほんと、楓。おまえの察しが悪くて助かるよ。
でも、もう言ってしまおう。
「そうだ、衝撃ついでにもういっこ教えてやるよ。
おまえには10回以上告ったけど、あんなに告ったの、あとにも先にもお前だけだから。
そんだけ、お前のこと本気だったんだよ」
「…え」
そういうと、スっと近づき、額にキスをした。
「これからもよろしくな、親友。初彼氏おめでとう」
――額へのキスの意味、友情、祝福
とりあえず中学生明くんのジャージ食べたい
そして高校生の時にきてたカーディガンほしい
明くんみたいな子ほど暗い過去を抱えてたら可愛い