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右手に剣を左手に恋を  作者: 28号
■隊長達の受難編■
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Episode02-2 護衛任務は破局の予感に満ちて

「どういう事ですか!なんでよりにもよってウチの隊なんですか!」

 レナスの怒鳴り声がガリレオ騎士団の団長室から響いたのは、彼女とアルベールのデートがお釈迦になった翌日のことであった。

 変わりの休暇を貰おうと騎士団を訪れたレナスに、突然舞い降りたのは騎士団長からの呼び出し。

 お世辞にも綺麗とは言えない第4小隊の隊室よりも、若干片付いている団長室に入るなり、騎士団長ヴィートはレナス以下第四小隊に任務を与えた。そしてそれがレナスの怒りの原因である。

 ヴィートから与えられた任務。それは、王子の護衛であった。

 だがその王子が問題だった。何せ護衛の対象は、レナスが身分を隠して交際している第4王子アルベールなのである。

「第5小隊との合同だっていってんだろ」

「2小隊も必要な案件だとは思いません」

「俺はまだ事件の詳細を伝えてねぇが?」

 遠回しに落ち着けと言いたいのだろうが、今日のレナスは完全に頭が血が上っていて気がつかない。

「それに、アルベールは騎士でしょう。それもガラハドの。それをウチの騎士団で護衛ってどういう事ですか?」

「お、名前呼びかよ。青春だねぇ」

「殺しますよ?」

 笑顔で言い切るレナスに、ヴィートが豪快に笑う。

「ウチの騎士団って、ホント統率ねぇよなぁ。騎士団長に向かって剣を向けるとかありえねぇ」

「笑い事じゃなくマジでやりますよ」

「まあ、俺が死んだところで担当は変わらんから」

 渋々剣をおろしたレナスに「じゃ、そう言うことで」と笑うヴィート。

 これ以上彼に何を言っても無駄だと悟ったレナスは、奥歯をかみしめ団長室をあとにした。


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