【4話 デカいやつ】
「あの〜平本様」
「なんだ?」
「今後は何をするんですか?」
「俺は,世界を旅しながら更にたくさんの
獣魔を仲間にしようと考えている,俺は
その沢山の獣魔と一緒に旅を楽しみたいと
思ってな」
「旅ですか」
「俺は流転する世界の中,自由に生きたいんだ,
だが一人だけなんて折角2回目のチャンスを
与えられたのに試さないのは勿体無いからな」
「チャンス?」
「あぁ!いやいやなんでも無い」
それから冒険者ギルドに行く,,,と。
「え⁉︎オルトロスですか⁉︎シルバーランク級
じゃ無いですか!」
「はぁ」
「我主人は凄いですよね,ゴールドは行けるん
じゃないですか?」
「ひぃ⁉︎魔獣が喋ってる⁉︎」
「（あぁ,まぁそうだよななんか俺も思ってたもん,なんか喋るなぁって）」
「ギルドマスター!!!」
そこに来たのは。
「初めまし,,,てってえぇぇ⁉︎コロシアムの伝説,
処刑人ヒラモト⁉︎」
「処刑人ってなんだよ」
「ひぃ⁉︎」
こうして怪物二人組を前に,避けられない死を想起させる,それは喋るだけで最後の晩餐を喰いたく成り,髪が抜けて寿命が尋常じゃない速さで
消費されて魂が肉体を出る前に身体の中で
腐り落ちる程に圧に気押されてしまう。
「すいません!英雄どのとつゆしらず!おいお前!
彼がシルバーやゴールドではない!プラチナだ!」
「プラチナ⁉︎S等級に繰り上げですか⁉︎」
「当たり前だろウガァァァ!」
ギルド内は騒然である。
「うわぁ!本物のヒラモト様だ」
「こぇぇ」
「怪物,へへ俺が倒してやるぜ」
するとバカな冒険者が平本に近づく。
「おいおいあいつ死んだわ」
だがその馬鹿も一応,シーサーペントを討伐した実績を持ち,切望したら信託されるくらいには
強いゴールドランク言わばA等級クラスで
ある。
「へへ!喰らえや!」
だがしかし。
「ふん」
化勁である。
「んな⁉︎」
拳圧だけで山を跡形もなく消し去り大地を
抉りフリスビーのようにして外の星を
ぶった斬るような腕力が。
「うぐ」
「あのさぁ,辞めてくれない?」
全力のベクトルを吸収して。
バゴーン!
「ガハ⁉︎」
鳩尾にぶち込む,それは常人なら非業の死を遂げてもおかしくないであろう一打である,だが
手加減故にそんなことは無く。
「はぁっはぁっはぁっ」
半分死にかけるくらいで済ましてくれた,
本来なら,爆砕ではすまないだろうが。
「それよりギルマスよ,遠視を使う馬鹿,星の外から見る阿保,カメラを通した間接的認識して
気づかれてないと思う愚鈍,第四の壁から見る
白痴,貴様が用意したのか?この4匹を」
「いえ滅相も!,,,いえ嘘はいけませんね,はい
そうです」
「目を見たときに心理が見え透いたぞ,コロシアム以来最近目線がチラチラとウザったらしい,
そして目の動きやコロシアム,貴様以外あり得んと思ってな」
「すいませんでしたぁ!」
「本来なら挽肉にしても構わないが,寛容だからな,許すよ俺はねぇ,だけどお前はダメだぞ,
クソ野郎」
「え〜っと誰ですか?」
「貴様が雇った,と言うより通信した第四の壁の
存在さ」
そいつは,かの領域の民族でありそれら全員が,
非因果的に自身が何もしない状態なのに対象を消去してしまう存在。
その領域は,リアルの概念自体を可能にしてる
根底の構造を持ち,存在とか世界とか前提すら
生まれる背後に実在している,上位存在や物語の始まりではない,それらすら成立させる名もない基盤である。
だがしかし。
ガシ。
「貴様は我に干渉する為に,タイムトラベラー
だの不老不死だの創造して物語として処理
しようとしたな」
「んな⁉︎どうやって俺に干渉して」
瞬間,世界に文字を刻むものをボコボコにする。
「ふん」
本気を出さなくても,相手が知覚して動く
1秒より更に下で,0.0000,,,1秒と言う
限りなく0に違い時間すら無限に感じるほど
に延長される速さ,簡単に言えば相手が限りなく0に近い攻撃をする間に無限回行動可能。
「グハァァァ⁉︎」
「上位存在さんからしたら,それすら無限に弱いアバター的分身体でしかない感じのメタ存在,
雑魚は死ね」
そいつは,ハンバーグに成るのだった。
