【3話 なんか技を放つのが長い奴】
今平本は,冒険者ギルドに入会してツリーランクからブロンズランクに上がる為に,コボルトの
討伐または魔獣契約を求められた。
「はっはっは!ついにだ!ついに俺の奥義が発動
するのだ!」
「なんだそりゃ?」
今,タブーコボルトとか言う魔術を使う
コボルトと戦っていた。
「あぁつまらないから待ってるんだ,虐殺に
ならないようにね」
奴のタブーパンチの発動条件と制約は甚大な
もので,12個の条件と1つの制約が必要になる。
1つ目は相手に勝利ポーズつまりピースを
させなくてはならないと言うこと,また
勝利ポーズには特定パターンがあるため
毎回ピースをする位置が変わる。
「こうか?」
「そうそう」
2つ目は相手に1時間無防備に攻撃を耐えなくてはならないこと。
「じゃあ,お前には砂を吹くよ」
「それすら攻撃に成るとかお前やばいな,
人間」
3つ目はストレッチをしてパワーを100万年
貯めなくてはならないこと,これは既に
チャージ済みで時空間魔術で加速された時間の
中で貯めて居る。
4つ目は極限まで精神の集中力を高めて無くてはならないこと,これは対象にダメージを食らってはいけない。
「うん,,,待ってるよ」
「,,,」
5つ目は相手の肉体や精神などの詳細情報を知らなければならないこと,これは。
「え〜趣味は飯を食うことで〜筋肉はこう言う
配列で〜」
「ふむふむ」
6つ目は1ミリのズレや角度の違いすら許されないで対象の弱点に当てなくては行けない
と言うこと,失敗したら1からやり直しに成る。
「弱点はこことここな?」
「ありがとう」
7つ目は自身の体力を全て完全に消費して
再度食べ物をしっかりと旨いと思って完食して
貯めた脂肪でなくてはならないと言うこと,
これは既に終わって居る。
8つ目は攻撃のチャージ時間が1時間必要。
「また?」
「すまない」
9つ目は心の底から絶望して対象に条件や
効果を開示しなくてはならないこと,てか
クソ長い条件やらをわざわざやってくれてるのにビビり絶望は既にして居るし訳は話してる。
10つ目は前段階に特定の部位に渾身の一撃を
百発打ち込んでから身動きなしで詠唱しなくてはならないこと。
「ん〜良いマッサージ」
「くっ」
11つ目は更に5時間の精神集中とウォーミングアップが必要なこと。
「またかよ⁉︎長いって!」
「すまない」
最後の12つ目は,タブー種がキングコボルトの血筋から血を貰う,キングに流れる獣主コボルトの始祖の血から野生の感覚を奪い取り,みずからに継承する。
猛獣化の力を使えるようになってから,キングコボルトの血を引く王子コボルトと接触して
遂に発動する。
使用後は死亡するより更にきつい,あらゆる罰
や地獄より辛い苦痛は様々物理や精神や社会的
な激苦が自身を襲うが不死身に成り永遠の苦しみを味わう。
だからこそ,あらゆる条件が複雑に絡まった奥義
故に。
「喰らえやぁぁぁ!」
あらゆる都市や文明,動植物を叩き潰す力を
生み出す,タブーパンチ,それは1段階目に,
直撃すれば様々な存在が沈む,それは一直線上
の大地を消し炭にして海を半分に破る。
衝撃波は辺り一体を更地にしてどんな存在でも
無傷では済まない程,更に規模は増大する,その
破壊の力は復活不能,一瞬にして宇宙構造すら
書き換え最終的に自身が無条件で勝利する。
のだが,,,。
「はい終わり」
「は?」
そんな奥義をわざと顔面に喰らって,,,無傷。
「じゃあな」
グシャ。
「,,,」
不死身になった肉塊のコボルトをワンパンで
死なせてやる。
「,,,いや違うな,愚かな動物,貴様はまだ死なせない」
キメラ合体して不死身の肉塊そしてその分裂に自身のパワーを持たせたコボルトを合体させてオルトロスにする。
「は⁉︎こ,ここは」
「目覚めたか?存在として新たな生命に成り
無限段階の呪いは解かれたのだよ,制約が
クソ重かったな,まぁ神咒の下位互換だから
解くのも簡単だったが」
「では貴方様が,私を助けて下さったのですか?」
「あぁそうだ,だが条件付きだぜ」
「条件?」
「お前と獣魔契約を結びたい」
「別に構いませんが,名前はどうなさいますか?」
「種族名じゃなくて真名は?」
「ヨハンと申します」
「じゃあヨハンで」
こうして,なんか不死身で頭が二つ,尻尾に
蛇がついた獣魔を手にしたのだった。