ガチャ064回目:大量リザルト
借金がなくなり、晴れてこの『魔法の鞄』が俺の所有物となったことで、俺のテンションは上がっていた。そのまま鼻歌混じりにギルドへと到着し、クエストボード前にいるレイチェルさんを発見。駆け寄ると彼女も俺を認識したようだった。
「あ、ショウタさん。おかえりなさい!」
「ただいまです。おっさんに報告しようかなと思ってるんですけど、ミランダさんも奥ですか?」
「ええ、2人ともショウタさんの帰りを待っていますよ。案内しますね!」
「お願いします」
そうして前回と同じルートを辿りギルド長の部屋へと辿り着くと、おっさんが書類と睨めっこしていた。
「グレインさん、ショウタさんをお連れしましたよー」
「ただいま戻りました」
「ショウタくん!? お帰りなさい!」
「ふおっ!?」
ミランダさんが駆け寄って来て、思いっきり抱きしめられた。柔らかくて良い匂いがする。けど、それと同時に息苦しさも襲って来てるから、口惜しいが離していただきたい!
「ちょっとミランダ、ショウタさんが窒息しちゃうでしょ」
「あ、ごめんなさいショウタくん」
「ぷはっ。い、いえ、大丈夫です」
「お~、ミランダに抱きしめられても鼻の下伸ばさないんだね~」
「ちょっとレイチェルさん? 変なこと言わないで下さいよ」
「おい坊主。いつまでもうちの連中とじゃれ合ってないで、こっちに来い」
いつのまにかおっさんは応接用のソファに腰掛けており、その対面に座るよう顎で指示を出された。まあ、この後用事があるのは間違いじゃないしな。大人しくその指示に従おう。
「で、どうだったんだ?」
「そうですね。色々と報告できる事はありますけど、一番大きな話で言うと……」
「おいおい勿体ぶるなよ」
「武器屋のおじさんとの借金が今日で返済終わりました」
「……な、何ィ!?」
「「??」」
おっさんは仰天し、受付嬢2人はよく分かってない顔をした。そうか、コレの共有はしてないのか。
「お前、あの大金をどうやって……まさか!?」
「そう言う事です。ゴブリンの集落、ダンジョンとの間にあった砦。そこにいたゴブリンは全て殲滅し、燃やしてきました。ちなみに森への延焼は起きていないので安心してください」
そう言って俺は冒険者証を提示した。おっさんは慌ててその裏面をタップすると、俺達の前にリザルトが表示された。
*****
【討伐モンスター】
ゴブリンLv2:4体
ゴブリンLv3:9体
ゴブリンLv4:10体
ゴブリンLv5:27体
ファイターゴブリンLv5:7体
ファイターゴブリンLv6:5体
ファイターゴブリンLv7:9体
ファイターゴブリンLv8:20体
レンジャーゴブリンLv5:5体
レンジャーゴブリンLv6:6体
レンジャーゴブリンLv7:11体
レンジャーゴブリンLv8:21体
スピアゴブリンLv5:3体
スピアゴブリンLv6:4体
スピアゴブリンLv7:11体
スピアゴブリンLv8:19体
ナイトゴブリンLv5:4体
ナイトゴブリンLv6:6体
ナイトゴブリンLv7:5体
ナイトゴブリンLv8:14体
ホブゴブリンLv8:2体
キングゴブリンLv19:1体
【精算済みモンスター】
ゴブリンLv2:14体
ゴブリンLv3:14体
ゴブリンLv4:8体
ゴブリンLv5:7体
レンジャーゴブリンLv5:4体
レンジャーゴブリンLv6:8体
レンジャーゴブリンLv7:6体
レンジャーゴブリンLv8:11体
ファイターゴブリンLv4:1体
ファイターゴブリンLv5:4体
ファイターゴブリンLv6:8体
ファイターゴブリンLv7:6体
ファイターゴブリンLv8:8体
スピアゴブリンLv5:6体
スピアゴブリンLv6:4体
スピアゴブリンLv7:4体
スピアゴブリンLv8:8体
ナイトゴブリンLv5:3体
ナイトゴブリンLv6:8体
ナイトゴブリンLv7:4体
ナイトゴブリンLv8:8体
ホブゴブリンLv8:6体
ジェネラルゴブリンLv12:1体
*****
「……たった1人で、なんつー数倒してやがる」
「ふわぁ……」
「ショウタくんって、本当に凄いのね……」
しばらく唖然としていたお姉さんたちは、おっさんの後ろに立っていたのに、すすすっと俺の両隣を陣取るように座って来た。
「どうしました?」
「ショウタさんショウタさん、また冒険者証の更新しませんか?」
「あ~、そうですね。そろそろFFFは超えてる気がしますし」
「超えていなかったら何かの不具合ですよー! はい、『冒険者証発行装置』です。お手をどうぞ」
ほぼ毎回のように更新してる気がするなぁと思いつつ、手を置く。すると、今まで不動の『FFF』だったステータスに、ようやく動きがあった。
*****
名前:ショウタ
腕力:FFE
器用:FFE
頑丈:FFE
俊敏:FFE
魔力:FFE
知力:FFE
スキル:炎耐性Lv1、体術Lv2、剣の心得Lv2、槍の心得Lv2、投擲Lv2、暗殺術Lv3、暗視
*****
「わっ、おめでとうございますショウタさん!」
「おめでとうショウタくん。これでついにFFF脱却ね!」
「常識的に考えて、それでも低すぎるんだけどな……」
ま、戦闘経験と度胸と戦術眼は、ステータスじゃ計れないからな。
にしても前衛系4ステータスだけでなく、魔力と知力もFFEか。ということは、ステータスが0~19はFで、20~がEか。そんで99がSだと仮定した場合、最高値のSSSは最低4桁の9999か、最高6桁の999999になる訳か。
でも地球でのことを、思えば5桁6桁は人間辞めすぎな気がするから、前者くらいが妥当かな。
読者の皆様へ
この作品が、面白かった!続きが気になる!と思っていただけた方は、
ブックマーク登録や、下にある☆☆☆☆☆を★★★★★へと評価して下さると励みになります。
よろしくお願いします!









