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ガチャ037回目:大量の銀貨

 俺が全身を伸ばして屈伸をしている傍ら、おじさんはリアクションに困っているようだった。


「お前さん、本当に南の森に行ったんだよな? 途中で道に迷って別の地方に行ったでもなく」

「まあご想像にお任せしますよ。それに、今日か明日にはギルドから情報の共有があると思いますし」

「……そうだな。ならその報告を待つとするか。そんじゃあ換金していくぞ」

「お願いします!」


【磨かれたシリーズ】

・鉄の短剣:4本 ⇒ 2000G

・鉄の剣:2本 ⇒ 2000G

・鉄の槍:1本 ⇒ 1200G

・鋼鉄の剣:1本 ⇒ 4000G

・鉄の大槌:1本 ⇒ 3000G


【通常版】

・鉄の短剣:8本 ⇒ 2400G

・鉄の剣:3本 ⇒ 1200G

・鉄の槍:2本 ⇒ 1200G

・レザーアーマー:9個 ⇒ 900G

・鉄の防具一式:1個 ⇒ 1200G

・鋼鉄の防具一式:1個 ⇒ 2500G

・ウッドスモールシールド:1個 ⇒ 200G


 合計21800G。

 銀貨21枚と大銅貨8枚だ。


「おおー! 苦労して持って帰ってきてよかった」

『(プルプル!)』


 これでご飯食べ放題だ! イリスはそんな感じの事を言ってる気がする。

 でも、あんまり食べ過ぎると俺が底なしの化け物に見られちゃうから、ほどほどにな。俺はまあ2人前くらいで十分だが。


「喜んでるところ悪いが、磨いた連中は初回サービス込みであることを忘れるなよ。次回からは元値の1.5倍程度だからな」

「はい、大丈夫です。あ、それだと通常の『鋼鉄の剣』はいくらくらいに?」

「そうだな……。やはり2000Gくらいか」

「……え~、俺が買った時は3000Gだったのに」

「文句言うな。俺が売ったのは打ちたての新品で、お前さんが持ってきたのは磨き上げてはいるが中古品だ。だから一度溶かして打ち直す必要がある。これはその手間賃だな」

「ああ~……。それならまあ」


 納得はできるか。


「けど、『磨かれた鉄の伐採斧』が4000Gだったのに、全部が鉄でできた『鉄の大槌』が3000Gな理由はなんでなんですか?」

「そりゃ当然だろう。こんなの、普通の人間が扱えると思うか?」

「……ごもっともで」


 そりゃ、鋳潰すしかないわな。


「ふん、お前さんはごねたりはしないんだな」

「そりゃまあ、俺らが使ってる武器は作り手ありきですから」

「それが分かってるんなら良い。それじゃ、今朝の分である3780Gと合わせて25580Gだ。この小切手をギルドの受付に渡せば冒険者証の残高に反映してくれるぞ」


 おじさんから渡された小切手を見る。

 そこには25580Gと、俺の名前、それから武器屋の店名と印鑑らしきものが押されていた。


「ここでは反映してくれないんですか?」

「ああ。うちでできるのは現金でのやりとりと、冒険者証を使った支払いだけだからな。提携しているとはいえ、人様の冒険者証の金を出し入れしたりなんて権限は渡されてねえんだ。んな大金もないしな」


 まあ、確かに。そんなデカイ金額を動かせる権限は、誰にでもできるようになると色々と厄介だしな。権力の分散は、不健康でよろしくないか。


「さて、どうだった。使い心地の方は」

「そうですね……。今回は相手の武器や防具と直接打ち合ったりはしてないので、耐久性の確認はできてないんですよね。なので、もうちょっと使ってみないと」

「ほぉ。ってことはお前さん、直接急所を狙える技量はあるってのか」

「……普通の事じゃないんですか?」

「それができりゃ苦労しねえよ。誰だって自分の命は惜しい。けど、相手は明確な殺意をもってこっちを狙ってきてるってんだ。そんな連中に狙われてる状況下で、冷静に相手の動きを見極めて急所を貫くなんて真似、歴戦の戦士じゃなきゃ無理だろう。それができるお前さんは、本当に何者だよ」

「……」


 なんだろうなぁ。俺の戦闘経験なんて、十年以上ある訳でもなく、かといってベテランではないと否定することもできない。実際の経験年数としては片手で数えられる程度でしかないが、それでも幾つもの強敵と相対して、それに打ち克ってきた。

 それも、自分の成長で得た力などではなく、人間離れしたステータスと、それを成し得る強力なスキルのサポートを受け、その能力から繰り出す動きをなんとか自分の力で制御できるように修練を重ねた結果、明らかな格上と戦いそれを制してきた。

 だから、そんな濃い人生を送って来たからこそ、あの程度の攻撃は見極められるし、当たれば死ぬと分かっていても、当たる心配がないから恐れる必要はしてないんだよな。まあ、そう割り切れるのは俺の価値観的な話であって、普通の奴じゃ難しいかもしれないが。


「ま、この力を使って人に危害を加えたりはしませんから、安心してください」

「それはまあ、お前さんの人となりを見てれば分かるがな……。まあ良い、話は終わりだ。ついでに外にいるアイツを呼んでくれ」

「はい、わかりました。あ、そうだ。今日の収穫で袋がボロボロになったので、明日の朝にでも新調したいんです。良いものあったら用意してくれると助かります」

「金額は?」

「上限なしで」

「わかった、可能な限りの物を用意しよう。お前さんならもっと持ち帰って来てもおかしくないからな」


 これでもうちょっと頑丈な物を持って行ければいいんだけどな。前世のリュックみたいな感じで、外部に複数の武器を収納できるベルトとかついてて更には頑丈だったら尚良いんだけど……。

 無かったら、注文すれば作ってくれたりしないかな。オーダーメイドって事で。防具はお弟子さんの作品って事みたいだし、ワンチャンあるか……?

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