はじまりのごあいさつ。
「こんにちは!
ようこそおこしくださいました。
『こどくの百物語』へようこそ。
私、司会でございます。
よろしくおねがいします。
これから百物語を行います。
あなたには聞き手として、100本の怖い話を聞いてもらいます。
たいへんでしょうが、ゆっくりやっていきますからね。途中で休憩もはさみますから。興味がひかれない話は聞かなくてもいいですし………。
そして語り手の皆さんには1人1本ずつ、持ち寄った各々の『怖い話』を語っていただきます。
この舞台の上に立っていただいてね。正面にカメラがありますんで、そっちに向けてお願いします。暗いので足もと気をつけてくださいね。
マイクもありますから、使ってください。録音を残すのも大事ですからね。
あと、百物語ですが、ろうそくを消したりとかはしませんよ。危ないですからね。
でもスタートはお作法通り、真夜中から開始です。
最初の方はもう準備できてるようですね。
………まぁ、ちょっとした怪談会ですよ。ホラーファンの集いです。待たせるのも悪いですし、さっそく始めちゃいましょう。
みんな、あなたに怖い話を聞かせるために準備してきたんですよ。
だから、ぜひ聞いてあげてくださいね。
あなたもみんなも、ホラーが大好きなんでしょう?
幽霊、怪異、殺人鬼、呪い、魔法、自殺、死、拷問。
恨み、妬み、怒り、悲しみ、殺意。
苦痛、絶望、狂気。
加害欲、被虐欲、独占欲、支配欲、肉欲、食欲。
これらのワードにピンときてしまったんでしょう?
安心してください。みんな同じですから。
ここにいるみーんな、怖い話が大好き!
だから、一緒に楽しみましょう?
そして………
百物語を終えたときになにが起こるのか………
ドキドキワクワクしながら、その時を待ちましょう!
それでは、ひとり目の方、お願いします!




