団子の詩
白の連なり
七輪の上
網の上
ふたつの丸で
焦げた煙が
昇って行くは
ひっくり返して
もう片面
香ばしい
適度な コゲに
竹串持って
みたらし
ドボン
纏う 艶めき
行儀悪いが
上向いて
垂れる みたらし
口開け 出迎え
いただきます
二連一気に 咥えて
引き抜き
竹串着いた
団子も 残さず
削ぎ落とし
もちもち
させては
追加を 焼いて
ヘラで 餡子を
たっぷりと
縁側から
庭を見れば
すっかり
葉桜生い茂る
茶で休憩
白の丸い
カンバスに
絞り袋で
桜流線
流し描いては
代わりに
愛でて
食べてみる
優しい
甘味に
桜風味で
春の残滓を
楽しめば
口直しに
貝ひも炙るは
ご愛嬌
初夏の
藤すら散りゆく
名残惜しげな
オヤツの時間
春ごちそうさま
また来年
メモ:サミュエル
桜茶→桜餅→団子で〆