09話 シャネル=スレイン
フーリエからクエストの場所へと続く道──
俺は魔法を打って打って打ち続けた。
その目的は、魔法の有効な使用法の開拓と、魔法の使用速度のアップだ。
そして、そこら辺のクエストもこなしながら両者を行うのには相当の忍耐力と労力が必要だ。
それでも、平等のためにとその身を尽くす。
そんなある日の事。
いつも通り、バンバンと上に向けて魔法を打ちながらクエストの場所へと向かっていく異様な光景はさておき・・・。
と思ったものの、少し先から俺に対抗するかのようにバンバン魔法を打っている様子が見て取れる。
意気揚々だったアーサーも流石に、その異様さに気づいたのか恐る恐る歩みを進める。
鏡に映った自分の姿に驚くさまは箆棒の他、何でもない。
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こういう時の〈透過〉は勝手がよろしい。
〈マナ透過〉も念のため、使うことにした。
使っても意味はないといえど、自分に訓練を課す名目として使っておくことに越したことはないと判断した。
そして、故意に打たれていると思われていた魔法は、その当人の意志ではなかったようだ。
目の前にいるヒューマンスケールをはるかに超えた屈強な魔物に絶望しているのか奮闘しているのか。
打っても効くことのない攻撃魔法をひたすらに打ち続けるも、その攻撃がすべて反射して、乱れ散っていく。
緑に染まった髪を肩ほどまで伸ばしている、青年女子はそれでもその手を止めない。
生への執着からだろうか。
こういう場面だからこそ、しっかりとした判断をしないと自分の命を捨てることになるのは、今までの他人からの経験上アーサーが一番わかっている。
ばれることなく、青年(女子)の前方へ場を移す。
さすれば、青年の表情には絶望・・・というよりかは期待に鼓動を高める不気味な笑みが出ていることに気づけた。
どうやら、俺の心配には及ばないようだ。
この青年は、この強そうな魔物を倒す術を持っているのか、安全に逃げ切る術を持っているのか、死を潔く受け入れたか・・・だが、それはまあないだろう。
良かったことには、俺と方法は違えど、しっかりとした判断を決しているという点だろう。
何のためにかは分かり兼ねるが、青年の謀を知りたいというのも事実。
ということで、俺はもう少しだけここに留まることにした。
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一向に2者(魔物と青年)が向かい合ったままで衝突することはなかった。
魔物を倒せる決定的な魔法も使わなければ、逃げようともしない。
この青年は死を受け入れたのか?──という思考が蘇ってくるが、それに関しては青年の表情によってかき消される。
その場にいる2者の表情は退屈へと移ろいだ。
人間になってから、極普通の人と接触は僅かであるアーサーにはこの青年の表情が意味することが分からないのも無理はない。
この青年の、本意は当人以外、誰もわからないことには変わりない。
退屈から指遊びを初めて、間もなく。
俺の方へずかずかと歩いてくる男4人組。
想像の範囲外のことに、驚きを隠せずその場でじたばたと慌てる様は間抜けという言葉が一番似合っている。
その男は、アーサーの方へと歩みを緩めることなく、突き進む。
その男たちの顔にも、青年と同じ。
不気味な笑みが浮かんでいる。
アーサーにはこれまた予想外の展開だが、第三者視点から見ればいたって普通の出来事であるのは想像に難くない。
隠密してんのになんで!!
何でばれてるんだよ!!
どうしよう。
こういう時は素数を数えるんだよな・・・?
1・2・3・7・9・11・・・ん?
なんか違くないか?
あっ。
5を忘れてたんだ!
って、そんなことはどうでもいいんだ。
それよりどうやって戦況を回避しようかだ。
今の状況を整理しよう。
まずは、青年にばれないようにすること──青年にばれると、さっきからじろじろ見てたことで争いになるだろう。
卑猥な目で見ていたわけではないが、それを判断するのは青年だから、情けをかけてくれることには期待できない。
そして、次に嫌なのは争いになることだ。
俺は今〈透過〉を発動させて隠密をしているから・・・ん?
〈透過〉発動してんだよな・・・俺。
じゃあ、ばれないよな・・・?
この間4秒間。
流石は元神だということを思い出させてくれるほどの頭の回転の速さ。
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そう考えを終着点へと、向けると、俺の目の前に男どもが止まった。
俺と向き合った男たちとの顔とは数センチを開け〈透過〉をやめたら両者呼吸するのをも忘れるほどの近さだ。
その、数センチを維持したまま男はしゃべり始める。
「──よくやった」
その男の声からは、いかにも威圧的な重圧を感じた。
口から出でた唾は俺の頬へとかかるが、そんな些細なことを気にするのはその場ではアーサーしかいない。
しかも、男にはアーサーが見えていな点を考えると当然といえるだろう。
近くで見て、男たちの服装はまさに、盗賊のそれであることに気づいた。
今の状況から、盗賊4人組にアーサーの姿が見えていないのは明らかだが、それでも徐々に徐々に、動いているのは物音を立てないためだ。
いくら透過の魔法とは言えど、あくまで姿が見えなくなるだけ。
そこにアーサー自身の存在があることには変わりない。
即ち、俺に向けられ魔法が打たれたら貫通することはなく俺の体に直接当たることになる。
そうなる確率を最低限下げるための配慮である。
青年と盗賊。
その2人は少し目配せした後、青年は男の奥へと下がっていった。
そして、何も話さないまま4人の盗賊は魔物に対し、攻撃を始めた。
そんな魔法じゃその魔物は倒せないぞ。
そう言ってやりたかったけど、言えない環境にあるのはアーサーもわかっている。
低レベルな魔法──というわけではないが、でも魔物からしたら低レベルか。
先の2週間で、相当強い魔法を見てきた所為で目が肥えているのは事実。
そして、どの魔法がどんな時に有効かというのも旧神魔法の書物で沢山読んできた。
旧神魔法と現代魔法は使用方法は違えど、分け方等は類似しているといっていいだろう。
攻撃魔法の中には、火属性魔法、水属性魔法、風属性魔法、土属性魔法等々。
それぞれに対して、強い弱いが存在する。
今回の魔物はミラードリスという魔物だ。
フーリエ大図書館にあった書物のどっかに乗ってた。
肝心な対処法だが──
1、逃げる事──と書いてあった。
まあ、相当上位の魔物ということだろう。
それでもどうしても逃げられないときには、土属性魔法で落とし穴を作ったり、木を倒したりして行動不能にしてから逃げよう──と書いてあった。
結局逃げることには変わりないのだが・・・。
どうにも、この魔物、現在これといった倒し方が発見されていないそうだ。
もちろん旧神魔法の書に書かれていたことだから、今は倒し方が発見されているかもしれないが、それでも容易いことではない事は予想がつく。
こんなに強そうな魔物でも、移動速度は極端に遅く、生息数も少ないそう。
それが唯一の弱点といえるだろう。
というかそうでないと困る。
この世界は、食物連鎖に成り立っている。
ミラードリスのような生態系の上部に立つ者は生息数は必然的に少なくなるようにできている。
そして、本来人間もそうであるべき・・・というのは、置いといて。
そういうことで、この4人が魔物を倒すことは不可能だと見た。
まあ、魔法が全部反射しちゃうんだから倒すことどころかかすり傷すらつかないと思うが。
でも、念のため。
念のために、この5人が帰るまではここで見守ることにしよう。
万が一にも、傷がつくようなことがあればそれはここの仲裁を買って出ることにしようと思う。
上手くいくかは分からないが、圧倒的な力ってやつを見せるいい機会にもなりそうだし、悪くないとは思う。
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全く、攻撃が通らずさっきから険しくなり始めていた表情もついに限界に達したそう。
このまま、さっさと帰ってくれと思ったがそう素直には帰らないみたいだ。
「おい、一向に弱らねぇじゃねぇかよ」
「お前間違ったんじゃねぇか? おいどうなんだよ!」
何やら、男4人の中でも一番強そうなやつが青年女子に向かって怒鳴りつける。
それに対し、表情一つ変えずに「間違ってはいませんよ」と応えるその佇まいにはさっきまでの不気味な様子は感じられない。
「じゃあどうすんだ? 全く弱る気配ないじゃねぇか。しかも全部反射されてるしよ」
「そうだぜ。やっぱり、お前が間違ったとしか考えられねぇんだよ」
人間も食物連鎖に中にある。
一般社会でもそうであるが、それが冒険者となればなおさら。
強い者が弱い物を従え、飢えを誘う一方で、強者は私服を肥やす。
それだけではない。もしそれがそれが盗賊となればなおさら悪を極める。
弱いものはその命を握られ強い者の、思うがままにされる。
「いいえ。そんなことはありません」
「あぁ?!まずお前が俺らに口答えすんじゃねぇよ。くそが」
その連鎖に抗っているのがこの青年だ。
連鎖に抗う者は、稀に見るがいずれ淘汰されてしまう。
だからこそ、その抗うものをさらに上にいる存在が守らなくてはならないのだ。
今すぐにでも、姿を現して、この言い争いを止めたいところなのだが、話の全貌が見えない限り飛び出すのは、良策ではないのが現状。
「おい、ジャン。そういえば、お前剣持ってきたって言ったよな。それ、貸してくれ」
「お、おう。わかった。ちょっと待ってくれ、今から取り出すから」
ジャンと呼ばれ話し出したのは、オールバックでがっちりとした防具に力強い目が特徴の男。
おなじみ亜空間魔法を発動させ、剣を取り出して見せる。
そして、その大剣をリーダーに渡す。
「サンキュ」
「でも、リーダー。その剣でどうするんです? まさか、切りかかったりしないですよね」
「お、お前察しがいいなぁ。そのまさかだ」
「え!? そんな事危険ですって。死んじまいますよぉ!」
リーダーの計画を無謀だと思ったらしい。
この男は。
「ふっ! 大丈夫だ。こいつはさっきからずっと攻撃されてるのにも関わらず、全くもって対抗してこないだろ。それどころか動くことさえしない。つまり、この魔物はこの鏡みたいなのが出てる間は、それ以外の行動が出来なくなるんだろうよ。ってことは、何が有効打かはおのずと見えてくるだろ」
「なるほど! 流石ですリーダー」
と、意外と冴えていることに驚いているアーサー。
魔物を見ただけで、ここまで推測するとはさすがはリーダーだ。
そして男は大剣を後ろに大きく振りかぶって首へと向かって一直線に振り抜く。
高いところにあるにも関わらず首まで届いたのは、補助魔法の一種を使ったからだろう。
特に、ジャンプ力を上げる類の。
そして、剣の軌道が円を描いて、首へと入っていく──ところまではいったが、その剣も弾き飛ばされきれいな軌道も途絶えてしまった。
もちろん俺はそうなることも予測済み。
『よくある間違い』に書いてあった。
魔法の使い手であっても、実践がまだ稚拙な者には今の一連の流れが、ただ硬い肌によってはじかれたのだと思うことだろう。
だが、俺は予め知っていたとはいえ、今の瞬間に見て取ることが出来た。
魔物の首の肌と、剣の隙間に薄いミラーが発生していることに。
ほんの一瞬だったが、しっかりと剣から身を守っていた。
「「「「え?」」」」
青年を除く、男4人は口をそろえて、困惑していた。
目の前にいる魔法も通じない、剣も通じない魔物になす術もなく、どうしたらいいか分からなくなっている。
もう諦めて帰るだろう。
てか、さっさと帰ってくれと思った。
「おい、お前さんよぉ。今日はご苦労だったな。そしてありがとうな。そこでだが一つ提案があるんだが、あの魔物倒してみたくないか?」
「別に大丈夫です」
リーダーが意味の分からないことを言い出した。
今の様子を見て、この魔物を倒せると思うわけないだろ。
でも、そんな当たり前なことを聞くのは自分の従える力への自信故だろう。
「じゃあ、魔物の腹の中は見てみたいか?」
「いや、それも結構です」
またも、即答。
2回も、威圧的に聞いているのに断られたのだ。
まあ、質問の意味からしても当然か。
「めんどくせぇ餓鬼が」
ぼそっと呟かれたその言葉には、恐ろしいほどの殺意が込められていた。
「物分かりが悪すぎだろ。はっきり言うぜ。お前は足手まといだから、さっさと魔物に食べられろって言ってんだよ。わかったか?」
「それになぁ。お前が食べられてる間なら、俺らが攻撃する隙もあるだろうしな。でも、安心しろよ、最後まで俺たちのために使われるんだから。光栄だと思え」
態度を豹変した盗賊団一味。
変えたというより、本性を現したという方があっている。
それに俺の見る限りでは、この5人では青年が一番強いように感じるのだが・・・それは違和感なのだろうか。
「・・・さようなら」
状況がいまいち呑み込めずにいると、その青年が喋喋りだしけど、なんだよ『さようなら』って。
こっちも意味の分からないことを言い出した。
言葉を言い終えると、左腰につけていた短剣を取り出してスパンと。
何が起きたのかと自分の目を疑うほど。
俺には何が起きたのかはさっぱり。
その短剣に着いた血を払うと、ようやく4人の男の頭がボトンと下に落ちる。
その有様を見て、恐怖に襲われたのは言うまでもない。
男を助けたかった?──できる事なら助けたかったさ。できる事なら。
でもそんなの無理だった。
魔法の展開速度は平均して(無詠唱で)2秒ほど。
達人でも早くて0コンマ5秒。
俺でも0コンマ3秒が限界だ。
でも、今の剣技。
瞬きの速さにも後れを取らない程。
0コンマ1秒を優に超えていたと思われる。
そんな早業にどうして、魔法使いの俺ごときが対抗できるか。
そんなの、不可能だ。
到底魔法じゃ、対抗できない程だ。
ぜひとも俺らの仲間に入ってもらいたいところだが今は駄目だ。
俺も殺されかねない。
魔法使いは、本来中距離・遠距離に重きを置く戦闘職業。
近距離では(一部の魔法を除き)魔法を有さない物理攻撃に勝ることは難しい。
今回は、何らかの所為で近くに剣の使い手を置いていたために起こった悲劇である。
命を預けられるほどの仲間じゃない限りは、死の恐れを最低限少なくするべきだということを自分の目と耳で生々しく感じられた。
青年は、魔物など相手にせず颯爽と帰ろうとしていた。
この様子だと、魔物の特性も知っていたんだなぁ。
何で、殺したかはっきりとは分からない。
でも、さっきの言葉をもう一度考えてみれば概ね予想はできる。
さっ。
俺も、こんなことに時間を取られてしまったが、さっさとトレーニングしないと。
えーっと。
どっちだっけ?
こっちか。
行こう。
「「わぁっ!!!」」
しまったしまった。
ぶつかってしまった。
おい嘘だろ!
〈思念〉が解除されてるんだけど!!!
おそらくぶつかった衝撃で、魔法の展開が止まってしまったのだろう。
「あ、あなた! 何者! 私の行動を観察するなんて」
流石の驚きにさっきまでの冷静さはかけてしまっているようだ。
「違うんだ。ほら・・・な。分かるだろ、たまたま見かけただけだ」
「そんな適当な嘘で私をだませるなんて思わないでちょうだい!
この私でも気づかない程の隠密が出来るなんて、ただ物ではないわね!?」
違うんだよ・・・。
別に観察なんてしてない・・・よな?
してるなぁ俺。
「ほらこういう時は自己紹介だろ!!
ほら、名前と年齢とかとか??」
「そ、そうね。悪かったわ。私の名前はシャネル=スレイン。年齢は17よ」
案外、相手の話を聞いてくれる人で助かった。
気が動転しているのか素直だ。
「俺は、アーサーだ。そこのフーリエって街のの冒険者だよ」
「ここにいるんだからそうに決まってるでしょ。あなた私をからかってるの?」
「そんなそんな・・・これも自己紹介の一種ですよ・・・ね?」
「そ、そう」
明るく、元気よくの精神で何とか話はつながっている。
悪く言えば悪く言えばその場しのぎのぎこちない会話だ。
コミュ障なことがこんなところで影響されるなんて思ってもみなかった。
「ところで提案なんだけど、俺の仲間にならないか?」
ミスったぁぁぁ――――――――――!
またやっちゃったよ。
あってすぐにこんな事を聞いても断るに決まってる。
「いいわよ」
「へ? まじ?」
「ええ。その代わり、私に魔法を教えて」
「え? で、でもあなたって──」
「シャネルよ」
「シャ、シャネルって剣の使い手なんじゃ?」
当然の疑問だ。
その真意を確かめるために問う。
「何言ってんの?
ああ。そういうこと・・・。さっき剣を使ってたからそう思ったのね」
「うんうん」
「でも、その前に魔法でポンポン攻撃してたでしょ?」
「ああ。確かに」
まさか、こいつ両方いける系?
そんなチートな人間いるのか?
「もしかして・・・どっちもいける?」
「ふん!」
シャネルは当たり前でしょ、と言わんばかりの顔で笑って見せた。
流石。
「というか、あなたは魔法しか使えないの?」
「はい。そうですけど、何か?」
「いや、別に何かあるってわけじゃないけど普通は、魔法を使う前に剣技を習うものでしょ?
もしかして育ちはフーリエじゃないの?
ほかの地区では、魔法だけしか使わせないところもあるそうだけど」
「まあ、そんな感じですよ。強い人たちに囲まれて育ってきたもので・・・」
どうだ、俺強いやつらに囲まれてたんだぞ!
と言わんばかりの、顔で笑って見せた。
仕返しだ。
ただ、これが剣を使えない自分自身への自虐となっているのには気づいていないようだが。
それでも、アーサーの魔法の強さはシャネルも、分かっているようだ。。
一連の流れから、その強さがにじみ出ている、シャネル。
当然シャネルも強い分、アーサーがどれぐらい強いかもかっている。
彼女は今目の前に巨大な壁がたっているかのように感じていることだろう。
アーサーの強さは底知れない。
絶対に敵に回してはいけないと考え、内心今にも逃げだしたいほどだが、それを外に出してはいけないと、平然を保っている。
無論、アーサーもシャネルに対して同じ考えを持っているが、互いがその思考に気づくことはない。
「そう。ちなみにあなたにはほかの仲間はいるのかしら?」
「ああ。女の子が一人いる。今は知り合いに特訓してもらっているんだ。そいつにもあと数日したら会いに行くからその時まで、お預けだな。頑張って気に入られるような自己紹介を考えとけよ」
「え、ええ・・・?」
少し困惑していたが無理もないか。
確かに、知らない人が聞けば変に聞こえるもんな。
「よし。じゃあ、一旦フーリエに戻るか。俺も、クエストの報酬をもらいに行くし」
「分かりましたわ。行きましょう」
そして、俺は行きと同じくバンバン魔法を打ちながら歩いて行った。
シャネルは大層不思議がっていたけど、そんなことを気にしていては強くなれないと、恥ずかしさを我慢し、打ち続けた。
「てかさ。シャネル=スレインってどっかで聞いたことあるんだよなぁぁ
なんだっけなぁ?」
「ああ、知らないのですか?
私、一応フーリエの冒険者ランキング1位なんですよ」
ええええぇぇぇえええ!!
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