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011 鬼頭 VS 姐さんのセクシー抗争、勝利はどちらに!?

 昨日は任侠物語映画の事で、大いに盛り上がっちゃったわね。

 ぴーぴー放送禁止用語連発映画になった事は、気にしない、気にしない!

 任侠映画は、色々18禁要素含まれているから!


 てなわけで今日の夜、シミュレーション通り鬼頭に攻撃しようかと思ったけれど、姐さんの立ち位置に爆上げして援護を貰いたいから、本日は我慢する事に。

 組長の機嫌を最高にあげるべく、マイクロビキニを装備したお姉ちゃんを献上するのだ!


 嫌がる姉を説き伏せ、超アブナイ下着を装備させた。うん。組長、鼻血ブーもんですわ。

 これで機嫌が上がらなきゃ、男じゃないね!!

 明日が楽しみーっ。



 追加で買っておいたベビードールをお姉ちゃんに装備させて、組長にブツ(お姉ちゃん)は寝室に用意できてやすぜ、と言い残し、私は家に帰った。



 さあーて。明日の夜、勝負よ! 鬼頭!!



 今日の私は、枕を高くして眠れた。しかし、厳しく鬼にしごかれる夢を見てうなされ、目覚めは最悪だった。


 朝。三成組に出勤だ。今日も修業をさせられる。はー。何時まで修業させんだよ、コラ、って思っちゃう。

 チャカの練習なら喜んでやるんだけどなぁー。一度でいいから、シティーハンターの冴羽様みたいな銃捌き、やってみたいの! 憧れる!!

 悪者どもをバッタバッタなぎ倒し、頭スレスレを銃で撃って一部ハゲさせ、やっつけるの! 降参させて、頭をぐりぐり踏んづける!

 ああー、楽しそう!


 それはさておき。とりあえず昇級させて貰わなきゃ。末端の構成員→姐さんへのポジションチェンジ。早速組長の部屋に向かい、ゴンゴン、と大きくノックした。鍵はかかっていなかったので、さっと身を滑り込ませた。



「押忍! 組長、昨夜はお愉しみ頂けましたか?」



 中に入って敬礼した。親分への挨拶は、必須!


「なんだ、朝から。まるでチンピラじゃねえか。先が思いやられる」はー、と重いため息を吐かれた。「一体、一矢様に何の用だ」


 部屋の掃除をしていたらしい鬼頭に、開口一発嫌味を言われた上に、冷たくあしらわれた。「令嬢らしい振る舞いはどうした? 忘れたのか?」


 

「忘れてないわよ。令嬢の修業はこれから貴方と一緒にするし。日曜日だから今はお休み中よ」


 鬼頭を討ち取る為に、こちとら準備中だっての!


「日曜だから休みなんて、面白い事言うな」


 鬼頭が笑った。ずぎゃーんってハートを持っていかれそうになり、慌てて気を引き締めた。


「それより、またよからぬことを企んでいるんだろう。せいぜい俺を楽しませてくれよ?」


 ニヤニヤ笑われた。

 ちくしょー! 今に見てろよ、コラぁ。

 今日行われる、セクシー抗争に敗れ去るがいいわ!!


「イチ君はどこ? 用事があるの」


 昇級と援護射撃を頼まなきゃ!


「ここにはいない。お前のせいで、今日は朝寝坊でまだ寝室にいらっしゃる」


「はあぁ? 何で私のせいなのよ!」


「一晩中奥方とお愉しみだったようだぞ? 起きてこない」


「――っ!」


 

 おのれ!

 な・ん・て・こ・と!



 

 組長ぉおおお――――っ! やるにしても、限度ってモンがあるだろーがああああ――――!

 どうして一晩中やっちゃうかな! せめて三回くらいで終わらせてよ! どんだけーっ。


 それより、今日の鬼頭とアタイの勝負、どうすんのさ――!(思わず姐さん口調)

 完璧なる計画が、台無しじゃん!!


 ほんっと役に立たないポンコツ組長め。後でシメる!


「俺を会社に追いやっておきながら、昨日、結構なものを買いに行ったみたいじゃないか」


 ぎく。

 何で知っているんだ。


「言っておくけど、誰にも聞いてないぞ。見ていれば解る」


 私の顔を見て、中松さんが言った。


「昨日、満面の笑みで一矢様が喜ばれていた。更に伊織と揃って朝寝坊とくれば、美緒の事もあるから、夜のお愉しみのブツを百貨店に買いに行った――そんな所だろう。俺を追い払うなんて、よほどのことが無い限りやらない一矢様だ。大概、具合の悪い事を隠す時か、よからぬことを考えているか、どちらかだからな」


 組長おおお――!

 アンタの行動パターン、鬼頭にぜーんぶお見通しじゃん!

 なんか・・・・この男に勝てる気がしなくなってきた。しかし、負けるわけにはいかない!

 なんせ、私の意地とプライドが掛かっているのだ!!


 

「面白いじゃないか、美緒。俺と勝負をしたくて、一矢様に頼んだのだろう? だったら今日、どっちが勝つか勝負しようぜ。お前が入手したブツ、吟味してやるから。俺を見事、誘惑してみせてくれよ」


「調子に乗らないで」鬼頭を睨みつけた。「選んで買ったのはイチ君だから。ダサイって文句言ったら、そのままイチ君に伝えるからね」


「それはそれは。外見が俺好みじゃなくても、例えダサくても、中身がよけりゃ問題無いだろ。せいぜい頑張ってくれよ。楽しみにしてるから」


 おのれーっ!

 私の闘争心がメラメラと燃え上がった。


「絶・対、私が勝つ!」


「負けたらどうする?」


「土下座でもなんでもしてやるわよ」


「言ったな。俺の言う事なんでも聞くな?」


「望むところよ! 中松さんも私に負けたら、土下座で謝罪してヒイヒイ言わせてやるからね! 私の言う事もなんでも聞いて貰うから!!」


「はっ。面白いな、美緒。約束だ。二言は無いぞ? 守れよ」


「あったりまえじゃん!! 約束の反故は赦さないから!!」



 こうして予定通りに夜、意地とプライドをかけたセクシー抗争を勃発させることに。

 ポンコツ組長の援護射撃はあまり期待できない。

 果たして、鬼頭に勝てるのか。



 美緒の任侠物語は鬼頭を討ち取って、無事ハッピーエンドのエンドロールを流す事ができるのだろうか――



 

数ある作品の中から、この作品を見つけ、お読み下さりありがとうございます。




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定期更新は、毎日16時の時間帯&ゲリラ更新となります。


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