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プロローグ
私は待っている。
あの日から。
ずっとずっと。
「呪読師殿、護衛役を降りさせていただく!」
「いいのですか?ここで任を降りても、推薦は書けませんが。」
「こんな埃臭いところでこんな仕事をするために俺は騎士団にいるんじゃねぇ!もう限界だ!!」
「そうですか。では、仕方ありませんね。短い間でしたが、お疲れ様でした。」
---どうやら、この人ではなかったようだ。---
私は待っている。
あの日から。
ずっとずっと。
それは、私の託された使命を果たせる時。
それは、いつか。
いつか、私を、呪読師を*****。