俺、高給取りになりました
1貫=10万円で話を進めています。
俸給とは年俸で1000貫=1億円です。
組頭=30〜40人の集団の長のつもりです。
評定=会議です。
今回配下に給料を決めていますが、食事付きの住み込みで娯楽も無いこの時代では、ほぼ全員がタンス預金になりますねw
「約束していた知行の件だが」
う!嫌な予感しかない。
「信長のワシはこれから美濃攻めに入り、京を目指すんだよな」
え?信長さん、あなたがする確定事項のはずですが。
「美濃攻めをするのにユージ殿に三河近くの領地を与えるのは、どんなものかな」
うん、確かにその考え方は分かるな。
「領地よりお金の方が良くないか?」
ふむ、領地管理の必要があるし、まだ人材も居ない。
「浅井長政とはどうなるか分からないが」
「ユージ殿は最終的には京の仏教勢力、上杉対策で近江と美濃の境辺りに城を持ってもらう必要がある」
「なら同盟の三河近くの領地より、秀吉みたいに尾張と美濃の境の野武士を配下にした方が手っ取り早くないか?」
美濃の野武士?え?あの蜂須賀小六。
俺が配下にして良いのか?
魅力的は人材ではあるけど。
流石に信長はもう美濃攻めの事を考えているな。
「桶狭間の武力、楓神子の人心掌握、三河との同盟の知力」
「この功績と能力により俸給1000貫の組頭とする」
「とりあえず兵は臨時雇いで対応してくれ」
「あと、評定の参加は今まで通り自由とする」
「ユージ殿を評定に参加させるのは時間のムダだからな」
まぁ領地が無く少し寂しいが、俸給は多いし、悪くないな。
「分かりました!」
「では領地はお預けという事で、上洛時には配下200人ぐらいは欲しいのでよろしくお願いしますね」
「さてと美濃の領主、斎藤義龍を暗殺してきます」
俺の言葉に信長は口を開けて驚いていた。
史実では信長の美濃攻めのきっかけは、義龍の死去から始まるんですよ。
「では、失礼します」
さぁお仕事!お仕事!
楓は少し暗い表情の俺に信長との話を聞きたくてウズウズしていた。
「ごめんな楓。知行の件の約束が守られなかった」
俺は楓に謝った。
「そうですか」
「お館様の所に来て1年しか経っていないのに、知行なんて旦那様でも高望みし過ぎですよね」
楓は優しくニコニコ笑ってくれた。
楓の笑顔にはいつも癒されるな。
「まぁ褒美として俸給1000貫の組頭にしてもらったよ」
褒美が無かったわけじゃないから、とりあえず楓には伝えよう。
「えええー!」
楓が大声を上げた。
「忍びをまとめていた河野様でも俸給は200貫ですよ」
まぁそのくらいだろうな。
「でも桶狭間の時と同じで兵をお金で雇わないといけないから、普通に城を3つ落とそうとすると破産してしまうよ」
俺は楓に向かって笑いかけた。
「普通?城を落とすのはお館様や柴田様のような侍大将の仕事ですよ」
「旦那様は城を落とそうと考えているのですか?」
ん?おかしいかな?
「大きな城は無理かもな」
「だけど小さな城や砦ぐらいなら俺と楓、四郎たちを含めて6人で落とせるけど」
「流石にやらないけど」
6人で城を落としたなら、目立ち過ぎるからね。
楓は口を開けて固まっている。
「そんなに凄い出世なら、帰ってみんなとお祝いをしょう」
楓は返事を返さず頭を上下に小刻みに動かしていた。
「今日から俺は組頭になったので、各自に俸給を与える」
「今までの働きに応じた俸給であるので、少ないと思うなら更なる頑張りをしてくれ」
「四郎、24貫」
「葵、12貫」
「五作、勇太、10貫」
「鈴、雛、5貫」
葵は驚き、五作と勇太は顔を見合わせ、鈴と雛は飛び上がって喜んでいた。
四郎、屋敷から出て行って葵と夫婦になれるだけの給料にしてあるぞ。
もちろん共働きでな。
楓は自分の顔を指差し「私は?」の表情をしていた。
「楓!お前は俺の嫁だろう!」
「1000貫の組頭、丹羽長秀の嫁に俸給など無いだろう」
「まぁ30貫は自由に出来ると思ってくれれば良い」
俺は楓に甘いかな。
「えええー!」
四郎たち全員が大声を上げた。
「1000貫なんて元城主か都落ちした公家様が貰う俸給だよね」
鈴の問いに雛がうなずく。
「この人数の配下で1000貫?」
五作がつぶやく。
ギャーギャーうるさいぞ。
「信長様かそれだけの成果を出したと判断したという事だ」
「噂を聞きつけて有能な者が配下に志願してくるだろう」
「丹羽長秀は凄い早さで成長する」
「着いて来れない者は置いて行く」
「みんなも成長して俸給が2倍3倍になるように期待している」
これでみんなギラギラと目の色を変えて頑張るだろうか?
またはプレッシャーに負けて、その場にとどまってしまうのか?




