アイドル達、三河に乗り込みます
「安祥城と岡崎城の間に天照大神様を祀る神明神社があります」
「神明神社の宮司に楓様が巫女舞と癒しを行いたいと伝えると喜んで協力したいとの返答を頂きました」
「岡崎、安祥にも楓様の噂が広がっていて、楓様の評判は良いみたいです」
「松平はまだ織田と今川のどちらにつくか決めかねています」
「配下が今川の力を信じているみたく、元康としても織田と直ぐに同盟と決められないようですね」
5日ぶりに四郎が帰ってきて、俺に岡崎城周辺の状況を説明した。
「四郎、よくやった!では神明神社の宮司との交渉を進めてくれ」
「滞在予定は1週間。巫女舞は3日連続で行いたい」
「楓の癒しと巫女舞はどのように行うかは宮司と相談してくれ。宮司の希望に応えると伝えて」
「宿探しも頼む。神明神社で宿泊したいが、ダメなら安全を優先して宿を探してくれ」
「金にはこだわらないてよい、蓄えは十分に有る。四郎に任せる」
「今夜は葵の顔を見て、ゆっくり休んでくれ」
「そして明日には神明神社に向かってくれ」
なんとか元康の近づけそうだ。
「なかなか派手にやっているではないか」
現状報告と今後の予定について聞くために信長に会いにきた。
「状況は忍びから聞いている」
信長はニヤニヤしながら話しかけてくる。
「勝手にアイドルにしろと2人の少女を送りつけてといて、まぁ良い方向には向かっていますけど」
俺は渋顔を作って答えた。
「あの2人は美少女だろう」
「ユージ殿はもう2人には手をつけたのかな?」
信長のニヤニヤが止まらない。
「いや、まだです」
俺は信長に直ぐ手を出す男に見られているのか?
「まだ?て事はその意思はあるのだな。ははははは!」
大笑いする信長に対し俺は苦笑いするしかなかった。
信長は俺の好みを知っているのか?
アイドル好き同士なら好きな女性のタイプも同じか?
「1日が短いので、ハーレムを楽しむ余裕など無いですよ」
というか、楓で1人で充分に楽しいからね。
「楓神子と巫女アイドルの評判はどうですか?」
俺は真面目な顔をして話を変えた。
「楓はすこぶる人気じゃ」
「そりゃ失った手を治すのだからな」
「国衆の忠義も上がってな。我が所に来て欲しいと嘆願も幾つか来ている」
「アイドルの評判はまだ伝わってこないな」
優秀、勇猛な部下の現場復帰は、上からすればこれ程嬉しいものはないよな。
楓に向かってヒザを折り、手を合わせる人も増えてきているし。
「楓の神子は成功したと判断して良いですね」
俺は安心して、にこやかに笑った。
「ユージ殿には感謝しているよ」
信長は軽く頭を下げた。
頭を下げられたら恐縮するが、高評価されるのは嬉しい。
「アイドル達はこれから活躍しますよ!」
「では今後の予定を伝えます」
「近々、アイドル達を連れて安祥に乗り込みます」
まだ神明神社の宮司と話がついていないが、余程の要求でない限り俺は飲むつもりだ。
「おっ!遂に三河に向かうか!」
信長は驚きの声を上げた。
「元康と話をすると思いますので、同盟の件は俺が委任されたと思ってよろしいですか?」
この部分はしっかり確認しておかないと。
「勿論、ユージ殿に任せた」
「織田と松平、領土不可侵は当然だが対等の同盟とはいかないな」
信長は厳しい顔をして俺に言った。
「だと元康が清洲に赴いて同盟を結ぶという形になりますね」
多分元康は清洲に行くことは拒否しないだろう。
というか拒否はさせない!
「その様に話を進めてくれ。細かいところは清洲で直接に話をつける」
さてと、同盟の件は終わったと。
「信長様、分かっていると思いますが、新しく仲間になった2人を含め俺のファミリーはアンタッチャブルですよ」
俺は強い口調で信長に伝えた。
「分かっている!でもこの信長に脅しをかけられるのはユージ殿しかいないな」
信長は苦笑いで答えた。
「あ!元康との同盟の件が終わりましたら、美濃の義龍の命を取りに行きますので!」
神明神社の宮司との交渉は終わった。
楓の癒しと宿泊は本殿を使わせてもらう事で話がついた。
境内の巫女舞は自由にして良いと。
1週間の本殿宿泊代は3貫。食材持ち込みで料理をしてもらう事になった。
2〜4日目の3日間に巫女舞をして、その後の2日間本殿で楓の神子癒しをする。
癒しの報酬は要求しない。
神明神社にはかなりの利益になるな。
敵対している民が楓達を受け入れてくれるのか?心配だが。
神明神社の境内に巫女舞の立て札を立てさせてもらい、四郎には楓神子の噂を広めてさせた。
いつ元康からの呼び出しが来るか?
「さあ、三河に乗り込むぞ!」




