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竹中半兵衛に会いに行きます。

宿に移転した俺達は、四郎と葵に直ぐに駿府から出ると伝えた。

「楓殿、首尾はどうでしたか?」

四郎、何故俺に聞かず楓に聞くのか?

逃げるように駿府を出るのだから心配になるかもな。

楓は「分からない」と首を捻った。

「四郎、心配するな。予定通りだ」

「元康には俺の脅威を植え付けた」

「たぶん今後、俺が予想する行動をしていくだろう」

元康は極秘に俺を探す。調べる。驚くだろう。

その前にもう一つ仕事をしておきたい。

「楓、四郎、葵。一気に清洲へ戻る。支度は良いか?」

楓を俺に抱きつかせ、四郎と葵の肩に手を置く。

「みんな目を閉じろ」

目を閉じさせるのは、驚いて手から離れるとどうなるか解らないからな。

転移で無事に清洲に着いた。

心配だった長距離転移も大丈夫だ。

俺の屋敷はまだ建築中だったので、今日も宿に泊まる。

「四郎、明日から俺は竹中重治(半兵衛)に会いに美濃へ行く」

「重治の居所を今日中に調べておいてくれ」

「四郎と葵は清洲での居残りを命ずる」

「新居に必要な家財を調達しておいてくれ」

異空間収納から四郎に5貫を渡した。

「お前たちも一緒に住む予定だから、そのつもりで用意してくれ」

「あと、美濃から帰ってきてから、狩りを再開する」

「狩った獲物の販路を作っておいてくれ」

家が出来てもお金が無いと生活は出来ない。

貧乏な生活は嫌だ。

異空間収納から狸2匹、猪1匹を取り出した。

「他に何が売れるか調べてくれ」

「葵、握り飯と漬物を用意してくれ」

「美濃の旅に持っていくから多目に作れ」

矢継ぎ早に四郎達に命令を下した。


未明、俺と楓は竹中重治が居る菩提山城に向かうことにした。

握り飯を異空間収納に入れ、身体強化魔法を掛けた。

「索敵と脳内通信で狩りをしながら行動する」

「楓が獲物を見つけたなら、止まるよう指示を出せ」

「四郎、野山を駆けて行くので帰りは4日後ぐらいになる」

「葵、留守を頼むぞ」

楓に目で合図し、索敵魔法全開で駆け出す。

「エアカッター」の連発で邪魔な枝葉を払い、ついでに獲物も狩っていく。

「ストーン」石飛礫で野ウサギを倒し。

「サンダー」で川に電流を流し、川魚を捕まえ塩焼きで握り飯と一緒に食べる。

夜は適当に眠れる場所を見つけ野宿をする。

「バリア」を張ると虫も侵入出来ず、熟睡出来た。

2日間一通りの魔法を試してみた。

「楓、新居にお風呂が欲しいけど、いいかなぁ」

美濃に入った辺りで大理石らしき岩を見つけた。

俺は水を強力ジェットで噴射すれば石が切れることを知っていた。

水魔法で丁度良い大きさに石が切り出せた。

創造魔法「物質軟化」で大理石を小刀で削れる軟らかさに変えた。

大きな大理石がサクサク削れていく。

4〜5人で入れる大きさだと削るのに1日掛かってしまった。

夏は水を入れプール代わりにする。

充分な大きさはある。

楓と葵のビキニ!無理だろうなぁ。

野宿で汚れているから、試しにお風呂に入ってみるか。

水魔法と火魔法でお湯を作る。

水を溜めたところに炎をぶつける。

温度調節は難しいけど、慣れれば大丈夫。

「楓、一緒に入るぞ」

恥ずかしそうに楓がもじもじしていた。

土魔法「ウォール」土壁が2mほど立ち上がった。

天井が無い6畳間ほどの部屋を作った。

「これなら、どうかな?」

楓はコクコクと頷き、俺に背中を向けて服を脱ぎ始めた。

明るいところで楓の裸を見たことが無かったから、まじまじと見てしまった。

華奢な背中に白い肌が光っていた。

今日は移動無しで、今夜はここで過ごすことにします。


「楓、菩提山城はもう直ぐだから、一気に行くぞ」

風呂を異空間収納に入れ、土壁は元に戻す。

今日は強化魔法で街道を走る。

「織田家配下丹羽長秀と申す。重治殿にお会いしたい」

駆け出して1時間も掛からず、菩提山城に着いた。

「重治様?暫しお待ち下さい。重元様に伺って参ります」

門番は驚き走り出した。

え?まだ城主は父親の代なのか。まぁいいか。

俺と楓は問題無く屋敷に通された。

部屋で座って待っていると、父親らしき男と15歳ぐらいの青年が現れた。

結核?だったかな?と思えないほど青年は立派な身体つきだった。

「織田家配下と言われたが、重治に何用かな?」

「重治殿、織田家配下が参った訳が分かりますか」

重元の問いを重治に聞いてみた。

「父上、丹羽殿は竹中を調略に参ったと思われます」

流石、戦国一の切れ者

「来年にも今川が尾張に侵攻すると噂があるのに」

「調略する相手が違わないか?」

重元の問いに重治が答えた。

「父上、織田様に勝算がお有りなのでしょう」

「まだ信長様にはボンヤリとしか勝算は立ってないけどね」

俺はニンマリと笑いかけた。

「今日は信長様の命で来ている訳ではないのです」

「今川が尾張に攻め入る前の空いた時期を見計らって竹中様に会いに来ました」

俺の言葉に重治は微笑み、重元は首を捻った。

「父上、丹羽殿は5年先が見えておられる様です」

「今川に織田が勝つか?」

「どうしても法螺としか思えないな」

普通に考えたなら重元の言う通りだろう。

「重治殿が織田の指揮を取ったなら、今川に勝てますか?」

意地悪な問いを重治にしてみた。

重治は目を閉じて考え始めた。

「勝てないですね。松平が寝返るとは思えません」

目を開き、重治は言い放った。

「松平元康には先日会ってきました」

俺の言葉に2人は驚きの表情を見せた。

「重治殿の言う通り、元康は寝返ることはしないでしょう」

「でも、織田が勝ちますよ」

俺は重治を見据えて笑い掛けた。

「重元様、重治殿と2人でお話しさせて頂きたい」

「丹羽殿、其れは出来ません。城主の父上抜きはおやめください」

重治はピシャリと言い放った。

では、しょうがない。

「織田が勝つ理由をお見せしましょう」

「重元様、重治殿危害を加える気はありません!お許しを」

創造魔法「威圧、小」

重治と重治の2人は震え始めた。

「威圧解除」

「丹羽殿、何をなされたのですか?」

重元は震えが止まっていた。

「丹羽殿、貴方は恐ろしい人だ」

重治は目を見開き、震えが止まっていなかった。

「重治殿、貴方の言葉に間違いがありました」

「俺は2年先を見て重治殿に会いに来たのですよ」

「敵対する前に丹羽長秀の存在を知ってもらいたいと」

俺は重治に優しく微笑んだ。

「では楓、お暇しますよ」

立ち上がって、振り返った。






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