表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

82/287

第82話 気づけば…街が広がってる?

南さんの巫女舞騒動から数日。

祭りの喧騒が落ち着き、石さん広場にも日常が戻ってきた——

…はずなのだが、なにやら景色が前より広い?


朝、いつものように参拝客を見送っていた俺(石さん)は、ふと首をかしげた。

「……おい、あそこのパン屋、前はあんな場所になかったよな?」


広場の向こうに、新しく建ったベーカリー。

さらに、以前は畑だった場所に、小さな雑貨屋や茶屋まで並んでいる。

気のせいか、参拝客も見慣れない顔が増えていた。


「石さん、今日はお団子買ってきましたよ」

巫女のクミコが紙袋を手にやってくる。

「あ、あそこに茶屋ができたんで!」

「あそこって……昨日まで空き地だったよな?」

クミコはきょとんと首を傾げた。

「え?ずっと前からあったような……」


……おかしい。

俺がこの広場に根を下ろしてから、周囲の風景がちょっとずつ変わってきたのは感じていた。

でも今日は、その“ちょっと”が“ガッツリ”になっている気がする。


そこへ、町内会の緒方さん(日曜大工の達人)が通りかかる。

「石さん、広場の裏に道を通したんだよ。これで南の商店街とつながった!」

「そりゃ人も増えるわけだな…」

ヒデさん(板前)も加わって、

「道ができたら観光バスまで来るようになったぞ。

おかげで神楽殿も人気スポットだ」


……なるほど。

街全体が、俺のいる広場を中心にじわじわ成長しているのか。

「まるで…俺が街を呼び寄せてるみたいじゃないか」

そう呟くと、クミコが笑って肩をすくめた。

「そりゃ“苔むすまで”って言ったでしょ。石さんは動かないけど、街の方から寄ってくるんですよ」


なんだその便利理論。

でも、なんだか悪い気はしなかった。

広場の賑わいは前より増して、笑い声も響いている。

雨ざらしの俺も、この景色を見るためなら悪くないか——そう思えた。

気づけば街の規模が“小”から“中”へとアップ。

石さんは相変わらず動かないが、周囲は着々と発展していきます。

次回は、さらに広場を彩る新しい出来事をお届け予定です。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ