第75話 おみくじ強化、初日から波乱万丈
社務所が完成し、クミコさんの巫女業務も本格始動。
次の目玉は――そう、「おみくじ」だった。
会長が宣言した。
「普通のおみくじじゃ芸がない! もっと…こう、心をわしづかみにするやつを作ろう!」
その場で出た案は、「恋愛運特化おみくじ」「金運爆上げおみくじ」「やたら辛口なおみくじ」など、クセ強めばかり。
最終的にカズマがまとめたのは「総合運+一言アドバイス」の形式。
「まぁ、無難に…」と言った瞬間、緒方さんが「じゃあ俺、木製ガチャガチャ作るわ!」と張り切り出す。
ヒデさんは「景品に煎餅つけよう!」と乗っかり、社務所の机は急に駄菓子屋みたいになった。
初日朝、早速「おみくじガチャ」がお披露目される。
最初のお客は近所の女子高生2人組。ガチャを回すと、
カラン…と出てきたカプセルを開けて一言。
「“今日のあなたは、寝不足注意”…え、地味」
もう一人は「“恋のチャンスはゴミ出し場に”」と読んで爆笑。
「なにそれ!?」と振り返ると、ヒデさんが得意げに「リアリティが大事だろ」と胸を張った。
その後も続々と人が集まり、
・「“財布を落とすけど、中身は無事”」→本当に落としたおじさん
・「“靴下に穴があく”」→その場で確認して悲鳴をあげる子供
など、なぜか的中率が異様に高い。
石さんは「おいおい…これ、もしかして俺のご利益で当たってないか?」と内心ザワつく。
午後になると、口コミを聞きつけた商店街の人たちが列を作る。
クミコさんは「おみくじ引いてからお参りしてくださいね〜」と大忙し。
しかし、ガチャ機の取っ手が途中で外れ、緒方さんが修理中に「大吉カプセル」を全部床にぶちまける大事件が発生。
慌てて拾い集めるも、混ざってしまい、結局その日だけ「大吉確率50%」という謎の超サービス状態に。
夕方、会長は腕を組み「これは…人気出るぞ!」とご満悦。
石さんは「人気もいいけど、これ…神格審査に響かないか?」と不安を覚えながらも、
クミコさんの笑顔と人々の賑わいを見て、まぁいいかと黙っていた。
こうして“おみくじ強化初日”は、大混乱と笑いに包まれて幕を閉じた。
翌日には、なぜか市外からも人が来るほど話題になっていたという…。




