第74話 社務所建設、そして巫女さん爆誕
手水舎が完成し、参拝客が「なんか本格的になってきたな〜」と噂し始めた広場。
次なるミッションは、参拝者対応の拠点――社務所の建設だった。
町内会の会議で会長がドンと机を叩く。
「よし! 次は社務所じゃ! 受付も物販もここからじゃ!」
「じゃあついでに、お茶出すスペースも欲しいなぁ」
「いや、神社カフェじゃないんだから…」とカズマがツッコミを入れる。
図面はカズマが担当。大工の源さん、日曜大工マニアの緒方さん、そしてなぜか板前のヒデさんまで参戦。
「なぜ板前?」と聞くと「木材も魚も包丁次第」とドヤ顔。まったく意味は分からない。
建設初日。木材を運んでいたクミコさんが、バランスを崩して柱を落とした。
柱は見事に地面にズブリと突き刺さり、抜けなくなる。
そこへ通りがかった近所のおばあちゃんが目を見開き、
「これは“神柱”じゃ…この地を護る証しじゃ…!」
一同「……え、そうなの?」
結局その柱はシンボルとして残され、設計図は強制変更。
カズマは頭を抱えつつも、「まぁ…こういう偶然も悪くないか」と笑った。
工事は順調に進み、数日後、白木の香り漂う社務所が完成。
玄関には「本日より巫女 常駐」の貼り紙。
扉を開けると、真新しい赤白の巫女装束を着たクミコさんが立っていた。
「ご祈願受付してま〜す!」
……しかし最初に来た“お客様”は、迷子の小学生。
「えっと…お母さん、どこ行ったの?」
巫女初日から人探し業務となり、石さんは心の中で「お前、巫女というより交番やん」とつぶやいた。
その日の夕方。クミコさんは「今日はバタバタだったけど…楽しい!」と笑顔。
石さんは「まぁ…信仰ってのは、人の集まる場所から始まるもんや」と、心の中で少し満足げだった。
こうして広場には鳥居・手水舎・社務所の三点セットが揃い、急速に“それっぽい”空間へ。
次の計画は「おみくじ強化」。果たしてどんなドタバタが待ち受けるのか――。




