第59話(おみくじ編・第3回) おみくじに翻弄される商店街の面
街の商店街にまで石さんのおみくじの噂が広がったらしい。
今回は、買い物ついでに引いた人たちが、予想外の方向に行動を始めてしまう……。
石さん本人(石だけど)も「いや、そういう意味じゃないんだけどな…」と頭を抱える回です。
今日も石さんのもとに、おみくじ目当ての人たちがやってくる。
「よーし、今日は仕事運を占ってもらおう!」とやってきたのは八百屋のカズタケさん。
結果は――『大凶・野菜が空を飛ぶ』。
「……え、これどういうこと?」と首をかしげる源さん。
その直後、向かいの魚屋の大石さんが「キャー!」と叫び、
風に煽られた白菜がひゅんっと空を舞って、カズタケさんの頭に直撃した。
「当たってんじゃねーか!!」とカズタケさん。
石さんは心の中で(いや、それ物理的な意味じゃなくて…)とぼやく。
次にやってきたのは、喫茶店マスターの竹川さん。
『恋愛運・中吉・ミルクを多めにすると吉』。
竹川さんはその日からコーヒーにやたらとミルクを入れ始め、
「ほら、これで恋愛運が上がるはず」と言うが、
常連客からは「味が変わった」と苦情が殺到。
(恋愛より先に店の信用が下がってるぞ…)と石さんは思う。
さらに商店街の福引担当のおばちゃんは『吉・鐘を鳴らせ』を引き、
「これは福引の鐘を鳴らせってことよ!」と一日中カランカランカランカラン……。
周囲の店員は耳が遠くなりそうになっていた。
そんな騒ぎの中、通りがかりの子供が小声で「このおみくじ、面白いけど当たりすぎて怖い」とつぶやく。
それを聞いた石さんは(いや、そんな本格的なものじゃないんだが…)と心の中で突っ込みつつ、
なんとなく「信仰レベル」だけはじわっと上昇してしまうのだった。
今回のおみくじは、商店街を軽くパニックに陥れる結果になりました。
予言的中率は妙に高いのに、解釈がズレてるせいでカオスに。
石さん、次は少し控えめにした方がいいかもしれません。
……まあ、石だから調整できないんですけどね。




