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第56話 小鳥ネズミヘビ、去る

境内を大騒ぎさせた謎の生物たち。

その行方は――意外とあっさり決まった。


商店街へ飛び出した小鳥ネズミヘビ(仮名)たち。

猫、クミコさん、子供たちの追跡を軽やかにかわし、魚屋、パン屋、八百屋と渡り歩く。

行く先々で悲鳴と笑い声と「あれ何!?」の声が上がる。


「くそー! 捕まらない!」

クミコさんは息を切らし、竹ぼうきを杖にして必死に追う。


……だが突然。


空から「ピロロロ~♪」と不思議な笛の音が響いた。

どこからともなく現れた空中パフォーマー(昨日の張本人)が、雲の上から手を振る。


「いやー、忘れ物取りに来ましたー!」

彼が手をひらひらさせると、小鳥ネズミヘビたちは一斉に動きを止め、整列。

そして一匹ずつ、光の帯に包まれ、空の彼のもとへと吸い込まれていった。


「お騒がせしましたー!」

軽い謝罪とともに、パフォーマーは雲に消えた。


境内に戻ったクミコさんは、肩で息をしながら石さんに報告。

「……返っていきました」

石さんは小さく、

「……それが一番だ」

とだけつぶやいた(たぶん)。


こうして、謎の混成生物たちは空へ帰っていった。

しかし街には「羽つきネズミヘビを見た!」という噂が残り、また新たな伝説が生まれたらしい。


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