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第48話 石さんと謎の巨大洗濯物

今日は風が強い日。

しかしそんな日こそ、石さんの周りには事件(?)が転がってくるのです。

今回の依頼は……なぜか空から降ってきた巨大な布。

朝、参道のほこりを掃く若者が空を見上げた。

「……なんだあれ?」


ふわぁぁぁ……と、巨大な白いものが空から降りてくる。

やがて、どすん、と石さんの上に覆いかぶさった。


「わー! 石さんが布団に包まれたー!」

子どもたちが騒ぎながら引っ張るが、全く取れない。

それもそのはず、布は畳三枚分はあろうかという巨大さだ。


そこへ、息を切らせたおばちゃんが走ってきた。

「ああああ! うちのシーツーー!!」


事情を聞けば、強風で二階のベランダから吹き飛んだらしい。

しかも町内会で使う“神輿覆い”のシーツを、勝手に洗って干していたとか。


「お願い石さん、シーツを返して!」

おばちゃんは必死に引っ張るが、石さんの角に絡まって取れない。


「……わしは物干し竿ではない」


「そんなこと言わないでぇ!」


結局、参道の若者たちが総出で石さんから布を外した。

しかし外した瞬間、また強風がふわっと持ち上げる。


「待ってー!!」

おばちゃんは全力で追いかけるが……布は再び空高く舞い上がってしまった。


「石さん、どうすればいい?」

子どもが尋ねると、石さんはぽつり。


「……風向きを読め」


その言葉に導かれるように、おばちゃんは裏山に回り込み、見事キャッチ。

町内会は無事にシーツを回収できたという。


夕暮れ。

石さんの足元には、小さなタオルがそっと置かれていた。

「お礼だってさ」

若者が笑うと、石さんは小さく呟いた。

「……次はハンカチくらいにしてくれ」

強風の日の洗濯物は要注意。

特に巨大サイズは、石さんのような“偶然キャッチャー”の元に飛んでいくかもしれません。

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